信号旗の使用例
国際信号旗の使用例
信号の種類は1つの文字だけで意味を伝える1字信号(1字信号はアルファベット旗で表される)、複数の旗の組み合わせにより意味を持たせる2字信号、3字信号がある。
- ご安航を祈る
 U
 W
を掲揚します。
. 
艦艇が国際信号旗を使用しているため、回答旗に続いて、国際信号旗を掲揚している。
 - ご安航を祈るへの返礼
 U
 W
 1
を掲揚します。
. 
. 
艦艇が国際信号旗を使用しているため、回答旗に続いて、国際信号旗を掲揚している。
 - 歓迎
 U
 W
 2
を掲揚します。
. 
. 
艦艇が国際信号旗を使用しているため、回答旗に続いて、国際信号旗を掲揚している。
 - 帰港歓迎
 U
 W
 3
を掲揚します。
. 
. 
. 
. 
. 
艦艇が国際信号旗を使用しているため、回答旗に続いて、国際信号旗を掲揚している。
 - 救難信号
 N
 C
を掲揚します。
満艦飾等の場合でも、この組み合わせが連続しない様に、しなければなりません。
 - 潜水作業中
 A
を掲揚します。
 - 危険物取扱中/給油中
 B
を掲揚します。
 - 出港予定
 P
を掲揚します。
 - パイロット乗船中
 H
を掲揚します。
. 
 - 検疫要請のQ旗
 Q
を掲揚します。
入港時に掲揚され、検疫手続が完了すると、降ろされる。
. 
. 
 - 大型船の特定港航行
 1
を掲揚します。
 - 私は演習中である。私を避けられたい
 U
 Y
を掲揚します。
. 
. 
 - 速力試験中
 S
 M
を掲揚します。
 - 操縦の試運転
 R
 U
 1
を掲揚します。
 - 停船命令
 L
を掲揚します。
 - 停船命令/射撃予告
 S
 N
を掲揚します。
. 
 - 射撃訓練
 N
 E
 4
を掲揚します。
 - 本船を十分避けよ
 P
 P
を掲揚します。
 - 水中測量作業中
 I
 R
を掲揚します。
. 
 - 曳航中 本船は水中の物体を曳いている
 K
 J
を掲揚します。
 - 羅針儀自差修正中
 O
 Q
を掲揚します。
 - 本船消毒中
 V
 E
を掲揚します。
 - 誰も乗船することを許されない
 R
 S
を掲揚します。
 - 本船は火災を起こしている
 I
 T
を掲揚します。
 - 援助なしで火災を鎮めることができる
 I
 Y
を掲揚します。
 - 本船に漏水が生じた
 J
 W
を掲揚します。
 - 危険な漏水である
 J
 W
 1
を掲揚します。
 - 漏水のため傾斜して危険である
 J
 W
 2
を掲揚します。
 - 漏水量は本船の排水量以上である
 J
 W
 3
を掲揚します。
 - 漏水はこの上酷くならなければ制止できる
 J
 Y
を掲揚します。
 - 本船は漏水を制止するために排水能力を増強したい
 J
 Y
 1
を掲揚します。
 - 漏水は次第に減少している
 J
 Y
 2
を掲揚します。
 - 漏水は止まった
 J
 Y
 3
を掲揚します。
 
代表旗の使用例
代表旗は、信号で同一文字(または数字)が2つ使われる場合の代用として使われる。
直前の同種類(数字旗、または文字旗)の物を代表する。
・第一代表旗は、直前の数字旗(または文字旗)群の上から一番目の物を代表する。
・第二代表旗は、直前の数字旗(または文字旗)群の上から二番目の物を代表する。
・第三代表旗は、直前の数字旗(または文字旗)群の上から三番目の物を代表する。
尚、国際信号旗は、A6M2など、文字と数字が何度も混在する組み合わせは前提ではないため、文字旗または数字旗がまとまっている為、整理が付きやすくなっている。
- CC
 C
 第一代表旗
第一代表旗により、直前の文字旗「C」を表します。
 - 1100
 1
 第一代表旗
 0
 第三代表旗
上から二番目の第一代表旗により、直前の数字旗(上から一番目)「1」 を表し、
上から四番目の第三代表旗により、直前の数字旗(上から三番目)「0」 を表します。
 - C1100
 C
 1
 第一代表旗
 0
 第三代表旗
上から三番目の第一代表旗により、直前の数字旗(上から二番目)「1」 を表し、
上から五番目の第三代表旗により、直前の数字旗(上から四番目)「0」 を表します。
 - C0000
 C
 0
 第一代表旗
 第二代表旗
 第三代表旗
上から三番目の第一代表旗により、直前の数字旗(上から二番目)「0」 を表し、
上から四番目の第二代表旗により、直前の第一代表旗の表す数字旗(上から三番目)「0」 を表し、
上から五番目の第三代表旗により、直前の第二代表旗の表す数字旗(上から四番目)「0」 を表します。
代表旗は、直前の同種類(数字旗、または文字旗)の物を代表する為、上から一番目の文字旗は、影響しません。
 
バース信号例
第二代表旗に続いて、バース表示を行う。
- 東京港 晴海埠頭(H) Lバース(L)に繋留する
 第二代表旗
 H
 L
 - 横浜港 新港埠頭(S) 第2号バース(2)に繋留する
 第二代表旗
 S
 2
 - 横浜港 大桟橋(OS)に繋留する
 第二代表旗
 O
 S
. 
 - 横須賀港 Y1に繋留する
 指示
 Y
 N1
. 
. 
. 
自衛艦の為、NATO信号旗を使用している。
 
行き先信号例
第一代表旗に続いて、バース表示を行う。
- 浦賀水道航路の行き先表示
 第一代表旗
 P
を掲揚します。
. 
. 
. 
 
艦船名の使用例
船名符字(コールサイン)は4文字または6文字を使って表される。
基本的に、国籍が変わらない限り、船名が変わっても、同じである。
- 護衛艦はるさめ「JSQO」
 J
 S
 Q
 O
を掲揚します。
 
艦艇の使用例
- 艦艇が、国際信号旗を使用する場合
(Ans)
に続いて、国際信号旗を掲揚します。
これは「軍艦が商船と通信したい時は、回答旗を見えやすい場所に掲揚し、信号が行われている間、掲揚しておくものとする」という国際信号書の規程による物です。
. 
. 
. 
. 
. 
. 
. 
 - 入出港作業
 U
を掲揚します。
作業中は(半掲)、入港作業完了は(全掲)、出港作業完了は(降納)します。
. 
. 
 - 舷付け作業
 I
を、接舷する側に掲揚します。
準備中は(半掲)、準備完了は(全掲)します。
. 
. 
 - 基準艦
 G
艦隊航行を行う場合の基準艦に掲揚します。
 - 航空機発着艦
 H
. 
 - 司令官不在
(第一代表旗)
を掲揚します。
. 
 - 幕僚長不在
(第二代表旗)
を掲揚します。
 - 艦長不在
(第三代表旗)
を掲揚します。
. 
. 
 
通信時の回答旗の使用例
- 送信側が、信号を掲揚します。
 - 受信側は、直ちに
 回答旗
を掲揚(半掲)します。
 - 受信側は、読み終わったら
 回答旗
を掲揚(全掲)します。
 - 送信側が、続きの信号を掲揚します。
 - 受信側は、直ちに
 回答旗
を掲揚(半掲)します。
 - 受信側は、読み終わったら
 回答旗
を掲揚(全掲)します。
 
岸壁での使用例
- 停泊位置指定
船橋の位地を示す為に、岸壁に
 N
をたてます。
. 
 
国際信号書
. 
⇒ 国際信号旗 
⇒ NATO信号旗 
⇒ 海上自衛隊信号旗 
実際の、船舶運航に当たっては、本資料に寄らず、最新の国際信号書掲載のものをご利用下さい。
 

新規作成日:2002年4月17日/最終更新日:2004年8月15日