標的の色々
標的、すなわちターゲットとも言う。
最近の俗世間では、狙った獲物をさす事も多いが、元来は、本来の「もの」ではなく、仮のものである。
一般に、訓練標的、射撃標的を言うが、実験標的もある。
訓練標的は、射撃訓練の標的とするものである。
実験標的は、攻撃兵器の性能評価に供するものである。
原則として、直接射撃目標となるのだが、別の標的を曳航する機能を持つものもある。
対水上射撃標的、対空射撃標的、が有名である。
種類としては、自航式と、曳航式に分かれる。
自航式は、無線誘導式と、実際に乗員が動かすものがある。
対水上射撃標的
標的艦
旧海軍にもあった艦種で、相応の装甲を付し、艦砲射撃や、航空攻撃の標的とされた。
また、「摂津」は大型艦でありながら、無線による遠隔操縦機能も備えていた。後に艦長の、防空操艦訓練のためにも使用された。
実艦的
実艦を標的とするもの。実艦標的。
通常は、退役艦艇を、射撃標的などとするもの。
一般に、攻撃兵器の性能評価に供し、データ採取後、訓練標的として、沈められることが多い。
軍縮条約により廃艦が決まった戦艦土佐は、最新の防御構造を持つ船体を、実艦標的として性能評価に供し、その最新のデータは、戦艦大和建造に反映した。
最近では、DDG163あまつかぜが、実艦標的に供されている。
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水上曳航標的
水上艦艇等に曳航される。
レーダー目標として明確になるように、レーダーレフレクターを取り付ける場合がある。
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水上自走標的
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ASM-1用
マスト頂部にレーダー反射装置を装備。
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ASM-2用
マスト頂部にレーダー反射装置を装備。
中央部に赤外線反射装置を装備。
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誘導爆弾用
マスト頂部にレーダー反射装置を装備。
中央部にバーナ型赤外線反射装置を装備。
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非誘導爆弾用
中央部に曳航式標的装置を装備。
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水上射撃訓練標的(通称バラクーダ)
多用途支援艦 AMS4301 ひうち型に搭載、運用される。
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新型水上標的JAQ1
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海上保安庁 水上射撃標的
MSATT-03は曳航体で、この上に旗を立てて、水上射撃目標として使用する。
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対空射撃標的
曳航標的
航空機等から曳航する。
曳航索が短かったりすると、曳航標的ではなく、曳航機側が射撃される危険がある。
低速標的機 (KD2R-3型)
海上自衛隊で最初に導入された。米陸空型はOQ-19Dが制式名称である。
低速標的機 (KD2R-5型)
KD2R-3型の改良型。
低速標的機 (KD2R-5改型)
KD2R-5型の改良型。
日本電気製造
低速標的機 (KD2R-5型改)
KD2R-5型の国産型。
日本電気で製造。
低速標的機
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高速標的機 (BQM-34A)
通称ファイアー・ビーT
高速標的機 (BQM-34AJ)
BQM-34Aの国産型。
富士重工で製造。
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高速無人標的機 チャカ(CHUKAR)U
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高速無人標的機 チャカ(CHUKAR)V (MQM-74C)
1960年代から使われて来た標的機ファイアービーを小型化し対ミサイル用標的としたものが本機である。1982年11月1日から運用を開始している。外部から誘導され、その場合は訓練支援艦のTCATSによって飛行管制する。
全長3.87m、全幅1.76m、重量206kg、WR24-7 ターボジェットエンジン、速力240〜900km/h、高度100〜30000ft、ノースロップ、日本電気で製造。
AGTS RMK-35/ A37U-36(37U-36)
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赤外線誘導ミサイル用標的47U-3/IR-1
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ターゲット・ドロンJ/AQM-1
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米軍ターゲット
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テリアターゲット
BMD評価試験のために、対空誘導弾のテリアを、射撃目標として使用された。
UF104J
退役した戦闘機を無線操縦化したもの。
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対潜標的
甲標的
旧海軍の特殊潜航艇。決戦兵器であり、軍機に属し、秘匿するために、対潜訓練標的として「甲標的」とされた。したがって、実際の標的ではない。
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対潜標的(SPAD)
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新規作成日:2004年10月15日/最終更新日:2009年11月30日