大学ノート

学生時代のノートが出てきたので、ちと整理してみたい。
学部は電気工学部電気工学科で、船舶工学ではないのだが、輪講のテーマに無理やり船を絡めた覚えがある。

尚、本項では、当時のまま転載するので、21世紀の今日では若干状況が変化している部分もあるが、更新については他項に譲ることにする。
また、全文の転記にも無理があるので、一部割愛する。


要点

船舶用電気機器の種類と概要
種類 主機:(推進動力のこと)
   補機:(主機以外の全ての動力)
     巻上げ機、キャプスタン、ウインチ、etc
     ポンプ、注排用、etc
     送風機、船内空気交換、etc
     かじ取り機
     発電機
   照明 船内灯火、舷燈、信号灯、etc
   電子機器類 レーダー、無線通信機、コンピューター、etc
船舶用として特に必要な事項
 耐湿、耐熱、耐振、高信頼度、永続性
船舶用電源としての交流直流の優劣
交流の長所 高電圧化ができる。変圧器により容易に電圧を変えられる。
      陸上のものと同一の機器が使え、低価格、修理交換が有利。
      整流子がないため、火花が出がず有利。
      照明に蛍光灯が使用できる。
直流の長所 並行運転が容易
      配線が簡単(三相交流は、単相負荷の平均が面倒)。
      速度制御がスムーズに行える。
以上により、発電、船内電源は交流、動力用は直流が一般的。
      原動機→AC-G→→船内電源(灯火等)
            →整流→DC-M
電気推進方式
通常    動力源==変速装置==スクリュー
電気推進  動力源==発電機−−電動機==スクリュー


準備資料

種類 主機
   補機 巻上げ機類、ウインチ、キャプスタン、揚艇機、揚炭機、エレベーター、起重機、ホイスト
      ポンプ類、復水機用、ボイラ給水用、消防用、清水用、海水(雑水用)用、バラスト用、浸水汲水用、燃料油用、潤滑油用
      送風機類、船室・船倉・機関室・ボイラ送風、扇風機
      かじ取り機
      圧縮機、冷凍用
      他、舵取り、ジャイロ、レーダー、自動制御リモコンモーター
   照明 船内、舷燈、サーチライト
   機器 コンピューター、レーダー、無線、ビデオTV(船首尾、入出港用)
必要な特性
陸上よりも 湿気、水滴、塩分が多い 耐湿
      周囲音戸が高いところが多い 耐熱
      振動が多い 耐振
保守が簡単で信頼度が高く、長時日の連続航海に対して永続性が必要
補機は連続使用が少ないから30分定格が普通


交流 高電圧化。容量が同じなら容積、重量を小さく出来る。大出力が有利。
   ・地上のものと同一の機器が使える。価格が安価、修理交換が有利。
    変圧器を使用し容易に電圧を変えられる。機器を高圧、電燈を低圧にできる。
   ・整流子が不要。火花が出がない。構造が簡単で防爆。
    ブラシがないので火花による高周波がなく、通信機に雑音が出ない。
   ・停泊中、陸上よりの交流受電可。
   漏電しても、電解作用が少なく、船体腐食の原因とならない。
   照明に蛍光灯が使用できる。

直流 発電機の電圧変動率が少
   並行運転が容易
   取扱が容易
   配線が簡単(三相交流は、単相負荷の平均が面倒)。
   (交流はM起動時に他の電気機器に悪影響を与える)
   速度制御がスムーズに行える。
   電動機の発電制動、回生制動が優る。

DC 230V, 115V
AC 60Hz, 230V, 440V


配電方式
環式
Pict_0450.

枝式
Pict_0451.

潜水艦動力方式
Pict_0452.
水上
Pict_0453.
水中
Pict_0454.

凡例

G/E: 発電機
G: 発電機
M: 電動機
AC: 交流
DC: 直流




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新規作成日:2006年6月3日/最終更新日:2006年6月3日