2006 ご難続きの商船三井

2006.4.3 コンテナ船「MOL INITIATIVE」
北海道沖の太平洋を航行中のコンテナ船「MOL INITIATIVE」エムオーエルイニシアティブ(50030トン、26人乗り組み)の機関室から出火、航行不能になった。
釧路海上保安部により同日午後、ヘリコプターで26人全員を救助し、ロシア人船長(48)ら乗組員にけがはなかった。
その後、釧路海保の巡視船がコンテナ船に放水し、冷却。
鎮火後、タグボートによって曳航され、2006.4.17東京港大井埠頭へ入港、積荷を下ろした後、翌日には修理のため造船所に向かった。

2006.4.17 タグボート航洋丸に曳航され東京港に入港する「MOL INITIATIVE」
Dcim2563/DSC_6713. Dcim2562/DSC_2887.

2006.7.24 自動車運搬船「COUGAR ACE」
日本時間2006.7.24(月)日本時間17時頃、アリューシャン列島南方の海上で船体が大きく傾いた自動車運搬船「COUGAR ACE」は、当時の画像から見る限り、まもなく海没と思われたが、サルベージ作業の結果、回復の見込みである。
商船三井の発表によると、約60度傾いていた船体は、バラスト水の調整により日本時間2006.8.14午前10時時点で約25度まで回復し、順調に作業が進めば、日本時間2006.8.16には垂直の姿勢に回復できる見通しとなっている。
USCG(米国沿岸警備隊)の主導により、USCG(米国沿岸警備隊)、アラスカ州環境保護局、商船三井の3者による合同対策本部が組織され、対応に当たっている。
作業は、最寄りで別業務に従事中タグボート1隻を急遽チャーターし、サルベージ会社、USCG(米国沿岸警備隊)とともに行われている。
尚、作業中の日本時間2006.7.31に、曳航会社の米国人技師の1名が待機船に引き揚げる際に、滑落し身体を強打、直ちに救急の手配が行われたが逝去されている。
原因は目下のところ、バラスト水(船体の姿勢と安定を保つため船内の専用タンクに積む海水)を、入れ替え調整するための作業中に起きたもので、作業の過程で、船底部にあるタンクの海水を誤って排出し過ぎたために一時的に復原力が不足し、折からのウネリに乗って緩やかに横揺れしていた本船が一気に傾き、横転したものと考えられている。

同社の自動車運搬船 (「COUGAR ACE」ではありません)
Dcim2436/DSC_2601.

2006.8.14 タンカー「BRIGHT ARTEMIS」
現地時間2006.8.14午前「BRIGHT ARTEMIS」は、東部インド洋のグレート ニコバル島の西方約290マイルの公海上で火災を起こした貨物船「AMAR」(アマール 10,208総トン シンガポール船籍)の救助要請による作業中、遭難船と接触し、船体に破口を生じ積荷の原油の一部が流失したが、応急対策により、船体からの流出の拡大は収まった模様。
想定される流出量は約4500トンとされ、国内船社としては最大級と見込まれる。
遭難船の乗員は、他船に救助され、「BRIGHT ARTEMIS」も、自力で航行が可能である。
タンカーのような大型の船体は、救難作業などの細かい操船には向いておらず、航行不能となった遭難船の漂流とあいまった事故と考えられるが、被災船を目前とした海の男の救助意識は災害の結果を持って非難されるべきものではない。

同社のタンカー (「BRIGHT ARTEMIS」ではありません)
Dcim1903/DSC_0115.



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新規作成日:2006年8月15日/最終更新日:2006年8月15日