Jpn 海上保安試験研究センター MSA

本項は 「海上保安庁パーフェクトガイド」掲載用として整理したものをもとに掲載しており、更新なき場合、2005年3月のデータにもとずいています。
また、掲載出版内容と異なる部分も多々あります。
新規作成日:2005年5月7日以前を最終更新日としているものは、準備資料のまま内容の更新がないことを示しています。


海上保安試験研究センター

海上保安試験研究センターは、東京都立川市の広域防災基地の一角にある。
都心からおよそ30キロメートル西の内陸部に位置することで、海との関わりが薄く感じられるが、災害時の拠点としての施設転用が考慮されているためで、ヘリコプターの燃料補給施設や、駐機能力を有している。
海上保安試験研究センターの歴史は、明治元年7月、神奈川裁判所に灯台の建設事業を行う燈明台掛が置かれ、横浜市中区北仲通において灯台用の木工・鍛冶工関係の製作を開始したのに端を発している。
その後、80余年にわたる間に幾多の変遷を経て、昭和23年5月海上保安庁発足とともに海上保安庁灯台部工務課工場となった。
さらに灯台部工場、経理補給部工場と順次組織体制が強化され、昭和47年5月、海洋汚染原因物質の分析・鑑定や水質検査等の業務を加えた組織として海上保安庁総務部海上保安試験研究センターが誕生した。
海上保安試験研究センター発足後も、時代の趨勢とともに業務量が増大し、施設が狭隘となったことに加え、臨海都市再開発計画による庁舎移転が余儀なくされたことから、平成3年3月、124年に及ぶ時を刻んだ横浜市から、立川市に移転した。
職員数は約40名で、別段の研究職ではなく、一般の海上保安官である。
現在、海上保安試験研究センターには管理課、技術第一課、技術第二課、技術第三課、化学分析課及び科学捜査研究課の六つの課があり次の業務を行っている。
・海上保安の業務に使用する機器及び資材に関する試験及び研究並びにこれらの機器及び資材の製作及び修理
・海洋の汚染状況の監視及び調査のために行う油その他の海洋の汚染の原因となる物質の分析及び水質の検査、海洋の汚染の防除のために使用する資材及び薬剤の試験並びにこれらに係る研究
・海上における犯罪の科学的捜査についての試験及び研究並びにこれらを応用する鑑定及び検査


技術第一課
航路標識(電波標識、光波標識の機器)の開発、改良、試験研究を行っている。
電波研究室では、ロランCなどの電波標識、光波研究室では、灯台などの光波標識に使用する機器の開発・改良及び試験を行っている。
キネマティックGPSによる波高計の開発も行っている。


技術第二課
海難救助、海上犯罪の取り締まりなど海上保安庁の船舶に使用する機器の研究開発及び灯浮標などの航路標識に関する試験研究を行っている。
潮流発電の実用化に向けた試験も行った。
回流水槽は、船舶模型の実験水槽で、模型船を動かさず、水を循環させる事により、航行状態を再現する。一部装置の交換により、波を発生することも出来る。
風力試験室には風洞装置があり、風力発電の実験などを行う。また、先般、庁旗の耐久試験も行い、アクリル性に比べ、ポリエステルが最良という結果により、この成果の庁旗が試験的に導入されるという。

技術第三課
航路標識(光波標識の光器、発電)の開発、改良、試験研究を行っている。
各種航路標識のうち、灯台、灯浮標などの光波標識に使われる灯器及び自然エネルギーを利用する発電の開発・改良及び試験研究を行っている。
太陽電池、波力発電、風力発電、LED等の航路標識への開発も行った。


化学分析課
海洋汚染の原因物質の分析・鑑定、船舶に使用する燃料油等の性能に関する試験、海洋汚染の防除のために使用する油処理剤等の性能及び毒物試験、その他これらに関する試験研究を行っている。
化学第一測定室では、麻薬等の鑑定も行う。
化学第二研究室では、燃料油の品質鑑定を行う。海洋に出る大型船は、年に1度確認する。
化学第三研究室では、海洋汚染の鑑定のため、石油類の分析を行う。


科学捜査研究課
船舶衝突等に関する塗膜片・FRP片等の鑑定、薬物・毒物等の分析、鑑定及びこれらに関する試験研究を行っている。
走査電子顕微鏡による塗膜片・FRP片の鑑定などを行う。


[写真優先順序、1.本館建物、2.第一、二試験研究棟、回流水槽棟の各室より1点づつ、3.第三試験研究棟、供試魚飼育水槽、4.事務室、エントランス、5.第一、二試験研究棟、回流水槽棟建物、6.第一、二試験研究棟、回流水槽棟の各室より2点目。1.2.3は必須]

本館

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エントランス
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事務室
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第一試験研究棟

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加工室

かつてはレンズを製造していたが、現在では行われておらず、レンズ等の保管室となっている。
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研磨機
Dcim1468/DSC_0924. Dcim1468/DSC_0937. Dcim1468/DSC_0925.

レンズ素材切断機
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熱処理室

レンズ熱処理機。製造工程ではフレネルレンズ1枚ごとに熱加工されていた。
Dcim1468/DSC_0946. Dcim1468/DSC_0949. Dcim1468/DSC_0950.

Dcim1468/DSC_0948. Dcim1468/DSC_0947.

風力試験室

風洞装置
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第二試験研究棟

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科学捜査研究室

走査型電子顕微鏡 JSM-6460LA
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実体顕微鏡による塗膜片の鑑定
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化学第一測定室 ICP(高周波プラズマ)発光分析装置
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化学測定室 蛍光X線装置
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化学測定室 GC/MSD(ガスクロマト質量分析計) 麻薬鑑定用に使用されているもの。
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化学測定室 ガスクロマトグラフ質量分析計
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化学第二研究室

動粘度計
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自動滴定装置 ABT-101
Dcim1469/DSC_1049. Dcim1469/DSC_1051. Dcim1469/DSC_1052.

自動引火点試験機 ACO-T601
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自動引火点試験器 APM-6
Dcim1469/DSC_1060.

ガスクロマトグラフィ


Dcim1469/DSC_1068. Dcim1469/DSC_1069. Dcim1469/DSC_1070.

化学第三研究室 

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赤外分光光度計
Dcim1469/DSC_1025. Dcim1469/DSC_1038.

Gas Chromatograph
Dcim1469/DSC_1030. Dcim1469/DSC_1035.

試料抽出装置
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第三試験研究棟

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回流水槽棟

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技術第二課の回流水槽で使用する船舶模型。PLH「えちご」可変ピッチプロペラ試験用のもの。
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回流水槽
Dcim1468/DSC_1004. Dcim1468/DSC_1005. Dcim1468/DSC_1006. Dcim1468/DSC_1009. Dcim1468/DSC_1010.

新型巡視船用 減揺タンク模型
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波力発電装置
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波力発電装置付ブイ模型
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風力発電装置
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供試魚飼育水槽

水質確認用のメダカを飼っている。水槽はS字マークに作られている。
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新規作成日:2005年5月7日/最終更新日:2004年12月25日