巡視船 PL02 おじか型
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1000トン型巡視船 PL02「おじか」型
救難強化型巡視船として、平成3年10月に建造された、1000トン型巡視船。
PL01「のじま」の発展型で。任務は同じだが、船体の設計上は大きく異なる。
ヘリの発着甲板は、船体と一体化した(船体構造上の)強度甲板とされており、大型のスーパーピューマの発着も可能となっている。
また、ヘリ甲板にはコンテナの搭載も可能で、油防除資材などを搭載し、作業甲板とすることで、各種の任文対応することが出来る。
1番船では、船体後部に5.5メートル型高速警備救難艇のウェルドックを備え、船尾のハッチから発進させる構造となっていたが、使用実績により、2番船以降では廃止され、救難資材倉庫とされている。
阪神淡路大震災の教訓などから、災害派遣などの任務を考慮して、改良されており、船尾の搭載艇装備の代わりに、物資搭載能力の充実が図られている。
大きな船首と比較的低い船体乾舷、船体の中央に集められた船橋構造物と、並行に並んだ2本煙突が特徴。
2本煙突の間は、ROVの格納庫となっている。
また、後部へり甲板のため、マストは船橋に集められている。
そのため、航海灯は、船橋上部に独立して設けられている。
ヘリ運用のため、ヘリ甲板の正面(左右煙突の間)には、消火用放水銃が備えられている。
「ナホトカ」「ダイヤモンド・グレース」と続いた、大型タンカーの油流出事故の教訓から、外洋でも使用可能な油回収装置の運用能力を、逐次付加されている。
外洋でも使用可能なフラモ・トランスレック250型油回収装置の運用能力を持っている。この装置はコンテナに収容されており、必要に応じてヘリ甲板に搭載され、展開し、油回収にあたることが出来るものである。
海上自衛隊の「ちくご」型とほぼ同じ大きさ。
船名は、北海道の「襟裳岬」、九州の「博多」「出島」「薩摩」などに因んで命名されている。
総トン数: 1,268t
満載排水量: 2,006t
全長: 91.5m
最大幅: 11.0m
深さ: 6.4m
主機: ディーゼル2基 2軸
出力: 7000馬力
速力: 20kt
航続距離: 3,044浬
武器: 35mm単装機関砲×1(2番船以降),20mm多銃身機関砲×1
船質: 鋼
航行区域: 遠洋
最大搭載人員: 34名
同型船
PL02 えりも 平成3年10月31日 釧路
PL03 くだか 平成6年10月25日 那覇
PL04 やひこ 平成7年10月26日 新潟
PL05 はかた 平成10年11月26日 福岡
PL06 でじま 平成11年10月29日 長崎
PL07 さつま 平成11年10月29日 鹿児島
PL08 もとぶ 平成12年10月31日 那覇
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PL02 おじか(94.5.22観閲式)
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新規作成日:2001年11月28日/最終更新日:2004年11月9日