ヘリコプター搭載型巡視船 PLH01 そうや型
ヘリコプター1機搭載型巡視船 PLH01「そうや」型
南極観測船として利用された先代PL107「宗谷」(船の科学館にて展示保存中)の代船として昭和53年11月に建造された、海上保安庁の砕氷船。ヘリコプター搭載型巡視船の第1船。
昭和52年の、領海12浬、漁業専管水域200海里など、新海洋秩序に基づき整備された。
平成7年に、PM15「てしお」が建造されるまで、海上保安庁唯一の砕氷船だった。
北方の流氷の海域で、航路啓開、警備救難業務に就いている。
北の氷に閉ざされた海で働く船の、心強い守りとなっている。
砕氷船のため、船体はややずんぐり丸い形になっている。
薄い氷なら、船首で押し割って進む。この場合、厚さ1mの氷に対して、3ktでの連続砕氷が可能。
厚めの氷の場合、船首を氷にのし上げ、船体の重さで押し割りながら、進む。
船橋後部、煙突の前に装備されている箱は、減揺装置(アンチローリングタンク)>
フィンスタピライザーも装備されているが、砕氷時を考慮し、船体内に格納可能とされている。
当初、7メートル型の高速警備救難艇を1隻搭載していたが、平成4年度に、全天候型の救命艇を追加装備している。
長船首楼型船型であるが、ヘリ甲板があるため、平甲板型に近いシルエット。
本船をベースとして、「つがる」型が整備されている。
海上保安庁では、鋼船の耐用年数を25年としており、代船が望まれる時期である。
平成12年12月に金華山沖で発生した、シンガポール船籍タンカー乗員の救難活動では、塩釜の巡視船PLH05「ざおう」と協同で、ヘリコプターによる飛び石搬送による救助活動を行った。
船名は、北海道の「宗谷岬」に因んで命名されている。
総トン数: 3,139t
満載排水量: 4,089t
全長: 98.6m
最大幅: 15.6m
深さ: 8m
主機: ディーゼル2基 2軸
出力: 15600馬力
速力: 21kt
航続距離: 5,700浬
武器: 40mm単装機関砲×1,20mm単装機銃×1
搭載ヘリコプター: ベル212×1
船質: 鋼
航行区域: 遠洋(国際航海)
最大搭載人員: 69名
同型船
PLH01 そうや 昭和53年11月22日 釧路
新規作成日:2001年11月28日/最終更新日:2004年11月9日