中型回転翼航空機 ベル212
中型回転翼航空機 ベル212
ヒューイシリーズ初の双発タービン・ヘリコプター。原形となった、205/UH-1Hの双発化である。原形は1970.10.30にFAAより民間機の型式証明を取得している。
アメリカ、ベル・ヘリコプター・テクストロン社の汎用ヘリコプターをベースとしたもの。
海上保安庁仕様として、救助用吊上装置やサーチライト、気象用レーダー、非常用フロートなどを備えている。
非常用フロートは、膨張式の浮体で、洋上を活動するためには必須の装備である。
また、一部の機体には、画像転送機能つきTVカメラも装備している。(いわゆるヘリテレ機)
当初はデッカ航法装置を備える機体もあった。
昭和48年から平成元年の間に38機が導入されたが、後継機へのリプレースも始まっている。
正式名称は、ベル式212型。
各地の航空基地をベースに行動しているほか、PLH31「しきしま」を除くヘリコプター搭載型巡視船の搭載機にもなっている。
回転翼が2枚のため、搭載機としては、別段の処置を必要とせずに格納できるメリットがある。
海上保安庁の航空機には、愛称がつけられており、八尾所属機は「はりま1号」、釧路所属機は「たんちょう1号」などと呼ばれている。
同一の機種でありながら、まったく独立した名前となっているのは、所属管区ごとに命名されているためである。
全長: 17.4m
全高: 4.0m
ローター径: 14.6m
自重: 3190kg
最大離陸重量: 5080kg
発動機: ターボシャフト2基
出力: 900馬力×2
最高速力: 110kt
巡航速力: 103kt
航続距離: 412浬
最大搭乗者数: 11名
MH 532 はりま1号 昭和54年1月25日 関西空港海上保安航空基地
MH 533 ひろせ1号 昭和54年1月25日 仙台航空基地
MH 536 たんちょう1号 昭和54年3月15日 釧路航空基地
MH 538 せとづる1号 昭和54年4月19日 広島航空基地
MH 540 きんこう 昭和54年9月20日 鹿児島海上保安部(巡視船おおすみ搭載)
MH 550 はやたか 昭和55年10月9日 鹿児島海上保安部(巡視船はやと搭載)
MH 559 ひろせ2号 昭和56年7月23日 仙台航空基地
MH 560 かりゆし1号 昭和56年7月17日 那覇航空基地
MH 561 たんちょう2号 昭和56年8月20日 釧路航空基地
MH 562 かみたか1号 昭和56年9月10日 伊勢航空基地
MH 563 はりま2号 昭和56年8月27日 関西空港海上保安航空基地
MH 564 ユーカラ 昭和56年10月8日 函館海上保安部(巡視船つがる搭載)
MH 565 せきれい 昭和56年10月22日 釧路海上保安部(巡視船そうや搭載)
MH 566 かみたか2号 昭和56年11月12日 伊勢航空基地
MH 574 しおかぜ 昭和57年9月17日 塩釜海上保安部(巡視船ざおう搭載)
MH 575 かりゆし2号 昭和57年9月3日 那覇航空基地
MH 594 おおほり 昭和58年8月1日 福岡海上保安部(巡視船ちくぜん搭載)
MH 595 せとづる2号 昭和58年9月22日 広島航空基地
MH 607 すま 昭和59年9月13日 神戸海上保安部(巡視船せっつ搭載)
MH 617 こはくちょう 昭和60年12月5日 境海上保安部(巡視船だいせん搭載)
MH 618 シーボーイ1号 昭和60年12月5日 名古屋海上保安部(巡視船みずほ搭載)
MH 619 シーボーイ2号 昭和60年12月12日 名古屋海上保安部(巡視船みずほ搭載)
MH 684 シーダック1号 昭和63年4月28日 横浜海上保安部(巡視船やしま搭載)
MH 929 なはつばめ 平成1年3月23日 第十一管区海上保安本部(巡視船りゅうきゅう搭載)
MH 930 日本海 平成1年3月23日 新潟海上保安部(巡視船えちご搭載)
MH 931 シーダック2号 平成1年3月23日 横浜海上保安部(巡視船やしま搭載)
新規作成日:2004年11月10日/最終更新日:2004年11月10日