デジカメデータ保存の問題

デジカメは何枚取ってもタダという人がいる。
確かに、フイルム写真と違い、(プリントせずにモニタで)撮影後画像を見るまでに、直接的な支払いを発生することなく、見ることが出来る。
しかし、タダより高いものはないという話もある。

コンパクトフラッシュが安くなり、512MB 10000円程度(2005.6)となったとはいえ、500枚程度を撮影後、このまま保存することはないだろう。
単位コストとすれば、1枚20円程度で、36枚で720円なら、フイルムの同時プリントと比べて大差ないとも言えるが。

ということから、他の媒体へ移し、保管するということになる。

先ずは、パソコンのハードディスクになるだろう。
パソコンのハードディスクも、大容量化し安くなったとは言え限界もある。

250GBの外付けハードディスクが、20000円程度(2005.6)となれば、25万枚程度格納できれば、1枚あたり0.1円を割っている。
しかしながら、ハードディスクの構造的宿命として、壊れ方によっては玉砕となってしまう。
モーターが壊れた程度なら復旧の見込みもあるが、ディスク面を損傷するような事にでも至れば、例え損傷箇所が一部であっても、全データの読み出しが出来なくなることもある。
ハードディスクの寿命は、一説には5000時間という。
一日10時間使用していれば1年半程度だが、24時間運転していれば保証期間の一年以内に寿命に到達する。
もちろん保証期間内なら修理なり交換に応じてもらえるのだが、中のデータに関しては面倒は見てもらえない。
或いは、ウイルス感染により、接続中のハードディスクのデータが破壊されることも多い。
ただ、便利な面としては、相当量を一括して保管できるため、後述する媒体に比べ、取扱が簡単ではある。
また、データ格納に徹するなら、必要時のみ接続稼動していれば良いわけで、この場合、一日1時間程度なら、10年を超える。

ここで有効なものが、取り外し可能な媒体によるバックアップである。
CD-R, MO, DVD-Rなどがそうである。
外部媒体であるから、ウイルス感染のリスクも少ない。

CD-RはかつてのFD以上に普及し、今や一般的なものとなっている。
板一枚の価格も約50円程度でありリーズナブルである。
1枚に600枚程度の画像が格納できることから、コンパクトデジカメのデータ格納媒体としても、使われている。
しかし、CD-Rは化学変化によって書き込みとしており、記録面を直射日光にさらせば、何日も持たない。
保存方法を正しくすればかなり持つとはいえ、やはり化学変化による寿命は長くはないと考えなければならない。

最近普及し始めたDVD-Rは、CD-Rの7倍程度の大容量で、板一枚の価格も約150円程度であり容量比でリーズナブルである。
しかし、CD-R同様に化学変化によって書き込みとしており、寿命は長くはないと考えなければならない。

対してMOは、磁気ディスクであり、かつまた、レーザー照射の高温による磁場の変化を利用していることからも、保存性は優れている。
(火山岩に残っている磁場のように数千年を経ても認識されている。)
CD-R, DVD-Rなどが10年単位といわれるのに対して、MOは50年単位といわれる。
もちろん、開発後まだその期間に達していないので、実績値は見えてはいない。
また、板一枚の価格は640MBで約600円程度であり、比較的高い。

これら、費用対効果を勘案し、私は外付けハードディスク、CD-R, MOに保存し、更にDVD-Rへの保存も行っている。

外付けハードディスクは一括管理が出来て便利ではあるが、今後保存容量が増えてくると、いずれは1台には収まりきらない局面も考えられる。
ただ、当初160GBで導入したものの、満杯に近い段階で、250GBが普及価格になり、更には300GBが普及価格として導入している。
ここで言う普及価格とは、同時期に販売されている大容量製品中で、容量比が安いことをポイントとしている。
すなわち、250GB:\25000、300GB:\35000なら、250GBだが、300GB:\30000、400GB:\40000なら、400GBである。
もっとも、1つに収まっていれば便利ではあるが、この先大容量化が進み続けるかどうかや、一蓮托生のリスクを考えれば、いずれ分割ということになるだろう。

CD-R, DVD-R, MOは、いわゆるバックアップである。
一枚あたりの容量が少なく、実際にそれぞれの板からデータを使う場合不便ではあるが、万が一、このうちの一部が悲しくも読めなくなったとしても、玉砕となることは少ないだろう。
ましてや、CD-R, DVD-R, MOと、方式の異なる媒体に別々に保存しておけば、同一データが同時に失われる確率は低いものと信じている。
当初はCD-R, MOであったが、心配の種は尽きるものではなく、DVD-Rでのバックアップ体制を追加した。

保存量が多くなってくると、CD-R, DVD-R, MOの板のコストも馬鹿にならない。
CD-Rに比べ、MOは10倍の価格である。
安全のためとはいえ、コストも気になる。
ここに来て、ハードディスクの低価格化は魅力的である。
MOで、250GBも用意するものなら、400枚からが必要である。
1枚500円としても200000円も必要となる。
対してハードディスクは250GBで20000円を割っている。(2005.9には\17000程度)
さればハードディスクを二つほど余分に持っていればいいのではないか、ふとそんな気もし始めている。


さて、HD同士のコピーをしようとしたが、色々問題が出た。
先ずは容量に伴う問題。250GBの容量ともなると、満杯でなくともかなりの時間がかかる。
概ね10GBで30分、180GB近くだと、そのまんま比例計算で9時間近くかかる。
先ずは10GB程度づつ試して、残りは夜間バッチ処理。
朝には完了していたが、ここで更なる問題。
容量が違う。

#(F):HDD 250GB BUFFALO HD-250U2 5200rpm
使用領域: 210,766,364,672B 196GB
空き領域: 39,229,259,776B 36.5GB
容量: 249,995,624,448B 232GB

#(G):HDD 250GB BUFFALO HD-HB250U2 7200rpm
使用領域: 210,560,253,952B 196GB
空き領域: 39,435,370,496B 36.7GB
容量: 249,995,624,448B 232GB

細かく見てみると、個々のデータは転記できているようだ。
とすると、制御領域等が違うのだろうか。


ハードディスクでひとつ恐ろしい話を聞いた。
250GB 7200rpmのタイプは初期不良頻度が高いという。
一説によれば、1割程度。
もっとも、途中から壊れるというよりも、始から何がしか調子悪いという。


さて、バックアップと共に考える必要があるのはリストアである。
バックアップのMOは正味600MB、CDは700MB、DVDでも4.7GBであるから、250GBのハードディスクに対して、MOは約420枚、CDは約360枚、DVDでも約53枚となる。
一気に戻そうとすれば、相当の時間がかかるだろう。
そのときの手間を考えれば、ハードディスク2台体制というのも現実味を帯びてくる。


2005.秋、果たして250GBを超えてしまった。
トライアルをかねて、並行稼動していたため、結果的にハードディスク2台体制にしていたのだが、一部のデータについては、ハードディスク1台体制のやむなきとした。


と、2005.12、300GBの外付けハードディスクも、20000円程度となっていたので導入。
とりあえず、夜間コピーしてハードディスク2台体制とした。
処理時間は、250GB分で概ね10時間程度だった。


2006.春、USB経由でIDEドライブが接続できることがわかった。
この方式によって、IDEドライブを、外部ハードディスクとして使用することが可能になる。
ハードディスクの容量はドンドン大型化し、価格はドンドン下がっているが、外付けタイプは、内臓タイプよりも一般に割高である。
されば、この方式で、内臓タイプを外付けとして使用すればコストダウンも図れそうだ。
が、調べてみると、量販店等では、内臓タイプはバルク品が主流で、為に価格も安いという。
箱入りの製品は、流通量による価格設定のためか、外付けタイプと内臓タイプの価格は変わらないか、逆に高かったりする。
されば、順当に外付けタイプを調達したほうがましということか・・・。
USB経由での従来機器の接続


2006.4.20価格例
外付けHDD
160GB \12800
250GB \19800-16800
300GB \21800
400GB \39800
内蔵HDD(バルク)
250GB \12800
300GB \15800
400GB \27800


2006.10とうとう写真のデータが300GBを超えてしまい、単一ユニットに収まらなくなった。
いずれにせよ、HD二重体制のためには、何かを買って来なければならない。
と、400GBが\20800で出ていた。
新製品は、冷却効率を高めたものが主流となっていて、ある意味、一世代前のタイプだが、稼働時間も多くない利用方法であり、問題はなかろう。
ましてや、他の容量のものに比べて、極めてコストパフォーマンスが良い。
とりあえずは、夜間全量コピーで、単一ユニットでの利用が継続できる状態となってくれた。
処理時間は、前回250GB分で概ね10時間程度だったので、夜間処理を入れておいたのだが・・・。
「\FilmScannerLL\DcimL\d_Dcim0204L\d_DSC_1349.JPG」が読み取れません・・・。で止っていた。
壊れている。
うーん、一応、他のバックアップから復元はできたのだが・・・。


2008.12.5価格例
外付けHDD
250GB \12800
320GB \12300
500GB \12100-8800
640GB \13200
1TB \23800-15800


2009.3.17 ついに1.0TBのハードディスクを導入。#8
早速データ転送を始めたが。。。
USB⇒USB接続で、100MBに約4分かかる。。。
HDD⇒USB接続で、100MBに約2分。。。
USB⇒LAN接続で、100MBに約1分。。。
LAN⇒LAN接続で、100MBに約1.5分。。。


MOバックアプ体制の断念。
ハードディスクが大容量化と共に安くなっている中、需要と供給の関係からか、MOは安くならないばかりか、流通も乏しくなりつつある。
10000円でハードディスクならほぼ1000GBの容量のところが、MOなら12GB程度だから費用対効果は極めて悪い。逆に計算するなら、ハードディスクなら10000円で済むところが、MOなら830000円必要となる。
保存の耐久性は、やはりCD-Rなどよりはあるわけだが。。。
が、仮にCD-Rより長期間保存が可能としても、、、順番から言うなら、昔のCD-Rが朽ち果ててもそれに対応する時期のMOはあるわけで、最近記録したCD-Rは寿命内と考えるなら、オッケーか。
ということで、MOバックアップの新規分は、2009.3.12をラストで中断。
HD,CD-R,DVD-Rとし、HDは3台体制として、通算のバックアップは5個を維持することにした。
仮にハードディスクを10台買って、そのコピー用に専用パソコンを用意しても200000円でまかなえるわけだから、HD,CD-R,DVD-Rの体制で、ハードディスクの不良発生時に、速攻でハードディスクを買ってくればそれでも良さそうだ。


2010.10.22価格例
外付けHDD
1.0TB \10800
1.5TB \16800
2.0TB \20800


2010.12.5 ついに2.0TBのハードディスクを導入。#9
早速データ転送を始めたが。。。
USB⇒LAN接続で、100MBに約1.5分。。。
LAN⇒LAN接続で、100MBに約1.5分。。。
I-O DATA COMPACT USB Server USL-5P 間接続で、100MBに約0.5分。。。


2012.2.27価格例
外付けHDD
3.11震災による国内生産品価格
1.0TB \14600
2.0TB \17400
3.11震災前の海外生産品価格
2.0TB \13800


2012.2.27 2.0TBのハードディスクを導入。#10
早速データ転送を始めたが。。。
I-O DATA COMPACT USB Server USL-5P 間接続で、400GBに約26:40。。。250MB/分。。。


2014.1.8 3.0TBのハードディスクを導入。#11
WindowsXPでは、3.0TB以上は別のソフトによるフォーマットが必要。。。
しかも、WindowsXPで使用する場合は、セクタが512byteではなく4024byteらしい。。。
早速データ転送を始めたが。。。
LAN⇒USB接続で、10GBに約60分。。。


2014.5.23価格例
外付けHDD
1.0TB \11500
2.0TB \13800
3.0TB \17800
4.0TB \23800


2014.9.17 3.0TBのハードディスクを導入。#12
WindowsXPでは、3.0TB以上は別のソフトによるフォーマットが必要。。。
しかも、WindowsXPで使用する場合は、セクタが512byteではなく4024byteらしい。。。


2015.9.6 2.0TBのハードディスクを導入。#13
2016.9.9 3.0TBのハードディスクを導入。#14


2016.12.23価格例(税抜き)
外付けHDD
1.0TB \7050
2.0TB \7410
3.0TB \10630
4.0TB \13100


2016.12.23 4.0TBのハードディスクを導入。#15
2018.11.27 3.0TBのハードディスクを導入。#16
2019.6.26 4.0TBのハードディスクを導入。#17


2021.9.7 バックアップデータからの復元
ふとデータ整理をしていると、Dcim_16227L フォルダが、バックアップHDDに存在しない。
?Dcim16227 2020.11.21 東京 スモールワールズTOKYO Dsc_1413-Dsc_1506
まあ、大したものを撮ってはいないのだが。。。
本来、全部あるはずのものが欠けているのは面白くない。
確認したが、バックアップHDDすべてに存在していないので、最初のバックアップ漏れか。
と、コロナ禍で撮影量が激減しているから、カメラのSDカードに残っているかもしれないとみてみたら、ちょうど、その次の撮影分から残っている。。。
画像処理自体は一通りやってるのだから、バックアップCD、DVDにはあるはずだ。。。
確認してみると
バックアップCD
2020.12.13 4631 Dcim Dcim16215-16217, 16226-16227 694 三菱化学(SR80FPSD1-B) 追記禁止処理済
バックアップDVD
2020.12.12 0764 Dcim Dcim16207-16235 4.3 0.4 maxell(DVD-R) vaio
探して見ると、手近なところに バックアップCD 4631 発見。
読めないと最悪だが。。。
コピー正常終了。


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新規作成日:2005年6月12日/最終更新日:2021年9月7日