赤ちゃんポストの是非

赤ちゃんポストとは、ヨーロッパで開設された、赤ちゃんの遺棄に対する、一つの対策である。
これが、議論の末、九州の病院で認可されることとなった。

そもそも、この意味は、何らかの事情で育てることの出来なくなった赤ちゃんを、遺棄されて死を迎えることなく、親に代って育てる道を模索するものである。

議論の中で、子供の遺棄を助長するという声も聞かれた。

ここでよく考えなければならないのは、事情と経緯は一種類ではなし、数字で割り切れないものである。

生活に困るなどの事情ばかりではなく、単に面倒だ、邪魔だという事情もあるだろう。
そして、殺さなくても子育てを放棄できるという安易な選択肢は、確かに助長する要素はあるだろう。

では、これをせずに、何か完全な解決策はあるのだろうか。

政府見解としては「赤ちゃんを放棄することはあってはならないこと」としている。
もっともだ。
が、では、育てられないからといって殺してしまうことに対して、どのような対策を講じているのだろうか。

「我が子を殺してはいけない」なんてことは言われるまでもないことだが、そんな奇麗事ではかたずかないことは山のようにある。
我が子が邪魔で殺してしまう親も困ったものだが、その子供は、その場合殺されても致し方ないというものではないだろう。

赤信号に突っ込んでくる車に手を上げて、「信号を守りなさい」などという前に、ひき殺されないように、先ずはよけるだろう。

机上の議論どおりで収まれば幸せだ。
異常な局面の対策は、算数のようには解決しない。




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新規作成日:2007年4月9日/最終更新日:2007年5月15日