エキスポランドのジェットコースター事故に見る安全の認識

2007.5のゴールデンウイークの終盤、エキスポランドのジェットコースターで事故が発生し、遊びに来ていた利用客が死亡した。

直後の記者会見で、エキスポランド側は「製造上の問題が考えられ、運行上の問題はない」とする見解を早々と言っていたが、結局のところ責任の矛先をかわす言い逃れに過ぎないようだ。
そしてその発言は、自社に問題が発覚した場合、結果的に印象を悪くする材料以外の何者でもない。

マスコミはこぞって根掘り葉掘り追求する。

国土交通省がかかわっているようだが、一般の乗り物のような安全基準とは異なっている。

JISで整備基準が定められているようだが、この記載は、そもそも義務なのか任意なのか・・・。

法律で決めなければ安全が確保できないようであれば、早期に規制すべきものだ。

ただ、例えば、個人の自動車でも、始業点検は義務付けられている。
しかし、乗る前にボンネットを開けてエンジンルームなど見る人はめったにいない。

罰則規定がなければ、また、あっても実際の規制や強制力がないような、実効を伴わない程度の義務は、だれしも義務とは認識しない。
もちろん、公の場に出てしまえば問題になるが、通常はオッケーだ。事故が起こるまでは・・・。

所詮、事故があったときの、追求材料に過ぎない。

事故前に乗った人は、異常を感じたという。
だったらなぜ指摘しなかったのか。
もちろん、指摘する義務もなければ、運行をとめる権限もない。
また、指摘を受けたからといって、対応する体制がどうなっているかも問題だ。

そもそも、遊園地のジェットコースターは何なのか。
ブランコのような遊具の延長上にある認識ではないだろうか。
ただ、昨今のジェットコースターは速度や回転が激しく、当然、車体や車軸、施設に負荷がかかってくる。
激しい動きのものは行列が出来る人気で、稼働率も高く、損耗劣化も進みやすい。
されば、大昔の遊具のレベルの点検管理ではなく、航空機並みの点検整備が必要だろう



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新規作成日:2007年5月8日/最終更新日:2007年5月8日