金融機関の経営責任

2003.5.17 りそな銀行に公的資金2兆円が投入されることとなったようだ。

りそな銀行、なんか 小ばかにしたような名前だが、リスナー、音の響き などという命名らしい。
協和銀行と埼玉銀行が合併してあさひ銀行、更に大和銀行と合併して、りそな銀行となっている。

経営的に弱体化しつつある金融機関が合併し、経営合理化により経営改善を目指すことが目的だったようだが、潜在的なもう一つの問題もある。

預金保護の問題だ。
金融機関が破綻した際、個人の預金、ひとり1000万円までしか保護されなくなる。
ここで、2つの金融機関が合併した場合、本来なら別々で合計2000万円まで保護されるべきものが、かってに合併された為に、1000万円が限度となることだ。
金融機関にとっては、弱小の金融機関が各個に破綻するより、体力強化するつもりだろうが、それでも破綻する場合もあろう。
そして、これが現実化したわけだ。

我が国の経済は、金融機関の責任も大きいが、金融機関だけが全責任を負うべきでもない。
政府の経済運営の無能さも否めない。
しかし、金融機関が、最大の努力をしているのだろうか。

金融機関の従業員の給与水準は、この寒々とした不況の今日でも、世間の水準より遥かに良い。
これには1つの理由があった。
金融機関はお金を扱う。目の前に多額の現金がある。これに出来心が起きるのは人間心理となろう。
が、それでは困る。
そこで、世間の給与水準より高くすることで、優越感を与え、代わって出来心を抑制する為だった。
ある意味、世間を舐めきった理論だ。

そして、この高額所得にもかかわらず、金融機関職員の態度はでかく、サービスは低い。

あまっさえ、公的資金投入である。

ふざけるな。

経営責任を全うできない経営者は、報酬ゼロは当然で、私財没収も視野に入れるべきであろう。
従業員についても、ボーナスは全額カット。いや、過去数年分は、返済を求めてもしかるべきだ。
給与も、法定限度までカットでしかるべきだ。
これにより出来心を起こすような職員は、懲戒免職で解決できよう。

従業員に責任はないという意見もあるかもしれない。
しかし、甘い汁を享受した報いは受けるべきだし、そもそも日頃の勤務状態の改善により経営を助けることができなかった点は反省すべきだ。
新入社員でなければ、金融人としての自覚を持つべきなのだ。



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新規作成日:2003年5月17日/最終更新日:2003年5月17日