ssbn 世界の潜水艦 イギリス UNITED KINGDOM ss

本項は 「現代の潜水艦」掲載用として整理したものをもとに掲載しており、更新なき場合、2001年7月のデータにもとずいています。


イギリス海軍では、原子力弾道ミサイル潜水艦、原子力攻撃型潜水艦など、幅広い潜水艦を整備しているが、予算削減のあおりで、通常動力型潜水艦を廃止している。、核戦略にも積極的で、原子力弾道ミサイル潜水艦の哨戒体制も整っているが、冷戦終結に伴い、実際の哨戒は行っていない模様である。2000年春の原子炉のトラブルで、原子力攻撃型潜水艦がすべて一時帰国し、冷却システムのチェックを受ける騒ぎがあった事は記憶に新しい。1901年のHolland 1 以来今年で100周年となり、6月に記念観艦式が行われている。また、この第一号潜水艦も、ハンプシャーに保存展示されている。潜水艦の基地は、デボンボート(Devonport)、ファスレーンFaslane)があり、ロシス(Rosyth)、ジブラルタル(Gibraltar)に、修理施設を持っている。

原子力弾道ミサイル潜水艦 レゾリューション型
イギリス海軍初の原子力弾道ミサイル潜水艦。船体、原子炉は国産であるが、核ミサイルは、アメリカ製である。すべ退役している。

原子力弾道ミサイル潜水艦 ヴァンガード型
レゾリューション型に続く、イギリス第二世代の原子力弾道ミサイル潜水艦。船体、原子炉は国産であるが、核ミサイルは、アメリカ製である。同型最終艦(4番艦)ヴェンジャンス(Vengeance)は、長期に渡るトライデントD-5ミサイルの試験を経て2001年2月、実戦配備された。
15,850t(水中) 25kt(水中) 300* 149.30 x 12.80 x 10.10 16/SLBM 4/533mm 魚雷発射管(SSM) 原子炉1基 1軸 14(士官) 121(下士官・兵)
◆ SSBN ヴァンガード型 4
S 28 VANGUARD 1993
S 29 VICTORIOUS 1995
S 30 VIGILANT 1996
S 31 VENGEANCE 1999

原子力攻撃型潜水艦 ドレットノート型
イギリス初の原子力攻撃型潜水艦。1隻のみ建造され、すでに退役している。

原子力攻撃型潜水艦 ヴァリアント型
イギリス第2世代の原子力攻撃型潜水艦。すでに全艦退役しているが、このうち、コンカラーが、1982年5月2日フォークランド紛争時、アルゼンチン海軍の巡洋艦ヘネラル・ベルグラノを撃沈し、実戦における原子力潜水艦史上初の戦果をあげている。

原子力攻撃型潜水艦 スウィフトシュア型
イギリス第三世代の原子力攻撃型潜水艦。すでに退役も始まっている。ヴァリアント型に比べて、速力や静粛性に優るが、発射管の門数と武器搭載数は減少した。船体構造は単殻式。潜舵は艦首水面下となり、引き込み式となった。1980年代後半より逐次、炉心交換、ポンプジェット推進器の装備など近代化改装を受ける。魚雷発射管は、他国に例のない奇数の5門である。また、スパルタンは、いぎりすでDDSを最初に搭載した艦である。
4,200t(水上) 4,900t(水中) 20kt(水上) 28kt(水中) 300* 82.90 x 9.83 x 8.25 5/533mm 魚雷発射管 (SSM , LAM) 原子炉1基 1軸 12(士官) 85(下士官・兵)
◆ SSN スウィフトシュア型 5
S 108 SOVEREIGN 1974
S 109 SUPERB 1976
S 104 SCEPTRE 1978
S 105 SPARTAN 1979
S 106 SPLENDID 1981

原子力攻撃型潜水艦 トラファルガー型
イギリス第4世代の原子力攻撃型潜水艦。スウィフトシュア型より、静粛性はさらに向上。船体構造は単殻式。推進器は1番艦のみがスキュードプロペラで、他は世界で最初にポンプジェットを採用。潜舵は艦首水面下で引き込み式。無反響コーティングを装備。1988年よりトマホークの運用開始。2000年5月、ジブラルタルで原子炉冷却システムが故障し、一時はメルトダウン説まで出たタイアレス(Tireles)は、同型の3番艦。
4,740t(水上) 5,208t(水中) 30kt(水中) 300 85.38 x 9.83 x 8.25 5/533mm 魚雷発射管 (SSM , 機雷, LAM) 原子炉1基 1軸 18(士官) 112(下士官・兵)
◆ SSN トラファルガー型 7
S 107 TRAFALGAR 1983
S 87 TURBULENT 1984
S 88 TIRELESS 1985
S 90 TORBAY 1987
S 91 TRENCHANT 1989
S 92 TALENT 1990
S 93 TRIUMPH 1991

原子力攻撃型潜水艦 アステュート型
イギリス第5世代の原子力攻撃型潜水艦で、1番艦が、2006年の就役に向けてBAEで建造中である。魚雷発射管は、トラファルガー型より1門多い6門とされている。
6,390t(水上) 6,900t(水中) 30+kt(水中) 400* 96.0 x 11.3 x 10.0 6/533mm 魚雷発射管 (SSM , 機雷, LAM) 原子炉1基 1軸 12(士官) 97(下士官・兵)
◆ SSN アステュート型 0 (+ 5)
S ASTUTE 2005就役予定
S AMBUSH 2007就役予定
S ARTFUL 2009就役予定
S 計画中
S 計画中

潜水艦 パーパス型
戦後初の通常動力型潜水艦。8隻建造され、1980年代後半迄にすべて退役している。

潜水艦 オベロン型
戦後イギリス海軍で量産された潜水艦で、英連邦諸国にも輸出されているが、本国ではすべて退役している。大戦後に最初に計画された実用型潜水艦ポーパス(Porpoise)型の準同型艦だが、潜航深度がいっそう増大している。艦型は、涙滴型以前の形式て、推進器は2軸。船体構造は複殻式で、艦首部の潜舵は跳ね上げ式。艦首甲板上にあるソナードームが特徴的。あらゆる装備に音響対策が施されており、きわめて静粛なのが特徴。シュノーケル航走速力は10kt。1989年までにほぼ全艦が近代化改装(トライトン・ソナー近代化計画)を施されている。1990年、このうち2隻が湾岸戦争に投入され、ペルシャ湾で特殊部隊輸送任務に従事している。

潜水艦 アップフォルダー型
戦後イギリス海軍で量産された最後の通常動力型潜水艦で、イギリスの財政悪化による海軍縮少に伴い、就役間もなく、カナダ海軍へ売却された。2400型ともよばれる。鯨型の艦型で、潜舵は艦首水面下で引き込み式。船体構造は単殻式。

実験潜水艦 エクスプローラー型
戦後ドイツより取得したワルタータービン動力型の潜水艦の試験結果にもとづきイギリス海軍で建造された実験潜水艦で、2隻建造され、各種試験が実施されたが、原子力動力の実用化に伴い、実用潜水艦の建造にはいたらなかった。

深海救難艇 LR5型
400mまで潜航活動可能な救難艇。バレンツ海におけるロシア潜水艦クルスク救難活動に際しても出動している。
21.5 2.5kt 400 9.2 x 3.0 x 2.75(高さ)
◆ DSRV LR5型 1 LR5



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新規作成日:2003年2月15日/最終更新日:2003年2月15日