ssbn 世界の潜水艦 ロシア RUSSIA ROSIYSKIY VOENNOMORSKIY FLOT RUSSIA ss

本項は「現代の潜水艦」掲載用として整理したものをもとに掲載しており、更新なき場合、2001年7月のデータにもとずいています。


第二次世界大戦後、冷戦時代の東側の雄として、強大な軍事力を維持していたソ連海軍では、核抑止力としての、原子力弾道ミサイル潜水艦の他、アメリカの空母部隊に対抗すべく一般作戦用の原子力攻撃型潜水艦や通常動力型潜水艦を多種多数整備していた。ソ連崩壊前後から、その軍事力維持が困難となり、ソ連時代約400隻を数えた大潜水艦隊も、今や約100隻と激減している。しかしながら、限りある予算の中でも潜水艦隊整備は最優先とされ、新鋭艦艇の整備も数多く計画され、タイフーン型にも見られるように革新的な設計の潜水艦が多い。旧ソ連時代の東側兵器廠として、輸出は積極的に行われている。中でもフォックストロット型、キロ型は、旧東側諸国を中心に、ベストセラー・サブマリンとなっている。
ロシアの潜水艦の特徴は、セイルに窓が取り付けられている点で、潜航中は当然使用できないが、寒冷地での水上航行時、航海要員の配置を容易ならしめている。
また、一般に、艦首は上段に魚雷発射管、下段にソナーを装備しており、下方哨戒能力に優れていると共に、魚雷の直進性を確保している。西側では大型のソナーを艦首に装備するため、魚雷発射管は後方へ押しやられ、ために魚雷発射管は斜めに開いて装備する必要があり、発射された魚雷も、針路変更ないと正面に進めない。
多くの艦の艦首には魚雷全長に渡る、魚雷搭載ハッチを備えており、このハッチから魚雷を水平に搭載する。
西側と異なり、複数の種類の設計による潜水艦を、並行して建造している。
ロシア海軍では、2001年春に未来ヴィジョンを発表したが、その中で、保有すべき戦力として弾道ミサイル潜水艦12〜15隻、原子力攻撃型潜水艦50隻、通常動力型潜水艦35隻としている。しかし国防予算の削減で実現は難しいと推測されている。
艦型で、アルファ型、デルタ型等というのは、西側としてのコードで、便宜上付与された物であり、ロシアでは、設計番号でよばれているようである。
ロシア海軍では、弾道ミサイル潜水艦の事を、戦略ミサイル水中巡洋艦とよんでいる。また、攻撃型潜水艦などその他の潜水艦は、多用途潜水艦とよばれている。
救難体制としては、かつてインディア型救難潜水艦とDSRVを整備していたが、現在ではン要されておらず、レスキューチェンバーによる救難体制を取っている。
潜水艦の建造は、極東の沿海州 Komsomolsk-na-Amur Shipyard(No.199)と、北極海に面した Severodvinsk Shipyard(No.402)で行われている。
2002時点で、太平洋艦隊配備の戦略ミサイル原潜を、太平洋から北海に統合する計画も件ウされている。


原子力弾道ミサイル潜水艦 ホテル(Hotel)型 (658型)
1959-1962に8隻建造された、旧ソ連初かつ世界初の、原子力弾道ミサイル潜水艦。3つの形式がある。既に全艦退役している。船型は従来型であり、船体とセイルを貫通して、ミサイルを搭載している。

原子力弾道ミサイル潜水艦 ヤンキー(YANKEE)型 (667型)
1967-1974に建造された、旧ソ連第2世代の、原子力弾道ミサイル潜水艦。アメリカの原子力弾道ミサイル潜水艦と、類似の艦型の為、ヤンキー型と称される。34隻建造されたが、1990年代中盤に全艦退役している。推進器は二重反転方式を採用しているとも伝えらている。ヤンキーT型(667A型)はナバガ(Navaga)型、ヤンキーU型(667AM型)はナバガ(Navaga)M型とよばれていた。艦首は上段にソナー、中段に魚雷発射管が装備されている。艦首甲板上にメッセンジャーブイが装備されている。

原子力弾道ミサイル潜水艦 デルタ(DELTA)T型 (667B型)
1974-1977に建造された、旧ソ連第2世代の、667型原子力弾道ミサイル潜水艦の、第2形式。但し、これは西側の都合で、旧ソ連の設計形式としては、前掲の改良型である。18隻建造されたが、既に大半が退役している。旧ソ連では、ムレナ(Murena)型とよばれている。ヤンキー型に比べて、搭載するミサイル(SSN-8/RSM40)が大型化したため、セイル後方が大きく積み上げられている形となっている。艦首甲板上にメッセンジャーブイが装備されている。
8,700t(水上) 10,200t(水中) 19kt(水上) 25kt(水中) 320(運用)* 400(最大)* 140 x 12 x 8.7 16/SLBM 4/533mm 魚雷発射管 (SSM) 2/402mm 魚雷発射管 原子炉2基 2軸 38(士官) 92(下士官・兵)
◆ SSBN デルタT型 2
K-447 1973
K-530 1978

原子力弾道ミサイル潜水艦 デルタ(DELTA)U型 (667BD型)
1974-1975に4隻建造された、旧ソ連第2世代の、667型原子力弾道ミサイル潜水艦の、第3形式。既に全艦退役している。旧ソ連では、ムレナ(Murena)-M型とよばれている。デルタT型との相違は、搭載するミサイルの数が12から16へと増加したため、セイル後方が大型化している。

原子力弾道ミサイル潜水艦 デルタ(DELTA)V型 (667BDR型)
1975-1982に建造された、旧ソ連第2世代の、667型原子力弾道ミサイル潜水艦の、第4形式。14隻建造されたが、順次退役しつつある。搭載する弾道ミサイルが大型のため、発射筒部分は、船体よりかなり背の高い上部構造となっている。弾道ミサイルは、RSM50(SS-N-18 スティングレイ)が搭載されている。このミサイルは、バレンツ海やオホーツク海から直接米本土を射程に置くことが可能である。旧ソ連・ロシアでは、カルマー(Kalmar)型とよばれている。
10,600t(水上) 13,050t(水中) 14kt(水上) 24kt(水中) 320(運用) 400(最大) 155.00 x 12 x 8.70 16/SLBM 4/533mm 魚雷発射管 (SSM) 2/402mm 魚雷発射管 原子炉2基 2軸 40(士官) 90(下士官・兵)
◆ SSBN デルタV型 8
K-449 1976
K-455 1977
K-490 1977
K-487 1977
K-44 RYAZAN 1978
K-496 1979
K-506 ZELENOGRAD 1979
K-211 1980
K-223 1980
K-180 PETROPAVLOVSK KAMCHATSKY 1981
K-433 SVYATOY GIORGIY 1982

原子力弾道ミサイル潜水艦 デルタ(DELTA)W型 (667BDRM型)
旧ソ連第2世代の、667型原子力弾道ミサイル潜水艦の、第5形式。7隻建造され全艦在籍している。デルタV型とは、搭載するミサイルシステムが異なっている。弾道ミサイルは、RSM54(SS-N-23 スキッフ)が搭載されている。旧ソ連・ロシアでは、デルフィン(Delfin)型とよばれている。セイルは、デルタ(DELTA)V型より更に高くなっている。
11,740t(水上) 15,500t(水中) 14kt(水上) 24kt(水中) 320(運用) 400(最大) 167.00(158.0 wl) x 11.70 x 8.80 16/SLBM 4/533mm 魚雷発射管 (SSM) 原子炉2基 2軸 41(士官) 94(下士官・兵)
◆ SSBN デルタW型 7
K-51 VERCHOTURE 1985
K-84 EKATERINGBURG 1986
K-64 1988
K-114 TULA 1989
K-117 BRYANSK 1990
K-18 KARELIYA 1991
K-407 NOVOMOSKOVSK 1992

原子力弾道ミサイル潜水艦 タイフーン(TYPHOON)型 (941型)
1983-1989に建造された、旧ソ連第3世代の、原子力弾道ミサイル潜水艦。SLBM(SSN-20/RSM52)20基をセイルの前方に配置する革新的な設計で、その大きさと共に、西側を圧倒した。しかしながら、一説には、4隻ないし、既に全艦予備役に入っているともいわれている。船内断面はメガネ型の船殻となっていて、推進器も2軸である。魚雷発射管は、艦首正面中央に、3段2列装備されている。セイルの基部が膨らんでいるが、ここには独立した耐圧船殻に発令所が設けられているためである。旧ソ連・ロシアでは、アクラ(Akula)型とよばれている。魚雷搭載は、西側の方法と異なり、艦首に、魚雷全長を水平に搭載するハッチが設けられている。甲板上艦首尾の2箇所にメッセンジャーブイが装備されている。
長大かつ太い船体の中央部に巨大なセイル、その前方にSLBM発射筒を20基装備し、艦尾にはシャンボジェット機の垂直尾翼を思わせる大型の潜舵、その両側にシュナウドリングと一体化した水平潜舵、2基のスクリューという、極めて特異な艦容を見せている。テニスコートが2面取れるほど潜水艦の甲板としては広く、甲板上艦首尾の2箇所に装備されているメッセンジャーブイが極めて小さく見えている。
23,200t(水上) 48,000t(水中) 12kt(水上) 25kt(水中) 320(運用) 400(最大) 172 x 23.3 x 11 20/SLBM 4/630mm, 2/533mm 魚雷発射管(SSM) 原子炉2基 2軸 160
◆ SSBN タイフーン型 6
TK-208 1981
TK-202 1983
TK-12 1984
TK-13 1985
TK-17 1987
TK-20 1989

原子力弾道ミサイル潜水艦 ボレイ(Borei)型 (955型)
ロシア(旧ソ連通算)第4世代の、原子力弾道ミサイル潜水艦。2002年の就役に向けて建造が進められているが、5〜6年の遅れが見込まれている。革新的な配置のタイフーン型に比べて、通常の配置に戻されているが、セイルなどは流線型に整形されて船体と接合されている。型名とされたボレイ(Borei)は、西側のコードではなく、ロシアの型名である。搭載を予定しているミサイルはSS-N-28である。
14,720t(水上) 19,400t(水中) 15kt(水上) 29kt(水中) 320(運用)* 400(最大)* 170.00 x 13.50 x 9.00 12/SLBM 4/533mm 魚雷発射管 (SSM) 1/SAM 原子炉2基 2軸 55(士官) 52(下士官・兵)
◆ SSBN ボレイ型 0 (+ 1)
YURIY DOLGORUKIY 2002就役予定

弾道ミサイル潜水艦 ゴルフ(Golf)型 (629型)
1958-1962に23隻建造された、旧ソ連初の、弾道ミサイル潜水艦。2つの形式がある。既に全艦退役している。船型は従来型であり、船体とセイルを貫通して、ミサイルを搭載している。一部の艦は、電子情報収集艦に改造されていた。

原子力ミサイル潜水艦 エコー(Echo)T型 (659型)
1960-1962に5隻建造された、旧ソ連初の、原子力ミサイル潜水艦。既に全艦退役している。船型は従来型である。

原子力ミサイル潜水艦 エコー(Echo)U型 (675型)
1962-1967に29隻建造された、原子力ミサイル潜水艦。既に全艦退役している。船型は従来型であり、耐圧船殻と船体上部甲板の間に、ミサイルを水平に搭載している。

原子力ミサイル潜水艦 チャーリー(Charlie)T型 (670型)
1967-1972に11隻建造された、旧ソ連第2世代の、原子力ミサイル潜水艦。既に全艦退役している。対艦ミサイルを搭載する潜水艦は、アメリカの空母機動部隊に対抗する為に鋭意建造されているが、水中発射可能な原子力艦は、本艦が始めてである。艦首にVLS8基が斜めに装備されている。艦首の潜舵は引きこみ式である。ロシアではスカット(Skat)型とよばれている。甲板上セイル直前と艦尾の2箇所にメッセンジャーブイが装備されている。

原子力ミサイル潜水艦 チャーリー(Charlie)U型 (670M型)
1973-1982に6隻建造された、旧ソ連第2世代の、原子力ミサイル潜水艦。現在1隻のみ在籍している。艦首にVLS8基が斜めに装備されている。艦首の潜舵は引きこみ式である。。ロシアではスカット(Skat)M型とよばれている。甲板上セイル直前と艦尾の2箇所にメッセンジャーブイが装備されている。
4,300t(水上) 5,500t(水中) 15kt(水上) 24kt(水中) 240(運用) 300(最大) 104.90 x 9.60 x 8.1 8/ SSM 4/533, 2/400mm 魚雷発射管 原子炉1基 1軸 90
◆ SSGN チャーリーU型 1
B-452 NOVGOROD VELIKIY 1974

原子力ミサイル潜水艦 パパ(Papa)型 (661型)
1971に1隻のみ建造された、旧ソ連第2世代の、原子力ミサイル潜水艦。既に全艦退役している。艦首にVLS8基が斜めに装備されている

原子力ミサイル潜水艦 オスカー(Oscar)T型 (949型)
1982-1986に建造された、旧ソ連第3世代の、原子力ミサイル潜水艦。アメリカの空母機動部隊に対抗する為に鋭意建造された。中央の船殻の両舷に、巡航ミサイル24発をかかえる、大型の潜水艦。耐圧船殻の両舷にミサイルを挟んで外舷がある事から、西側が保有する従来の対潜魚雷での撃破が不可能で不沈艦と称され、更に強力な対潜魚雷開発を促す事となった。ロシアではグラニット(Granit)型とよばれていた。推進器は2軸。艦首には魚雷搭載ハッチを備える。

原子力ミサイル潜水艦 オスカー(Oscar)U型 (949A型)
1986に1番艦が建造された、旧ソ連第3世代の、原子力ミサイル潜水艦。ロシアではアンティ(Antey)型とよばれている。推進器は2軸。艦首には魚雷搭載ハッチを備える。K-141 クルスク(KURSK)が、演習中に事故で失われている。
14,700t(水上) 24,500t(水中) 15kt(水上) 32kt(水中) 600(最大) 155.0 x 18.2 x 9.2 24/ SSM 4/533, 4/650mm 魚雷発射管(SSM) 原子炉2基 2軸 52(士官) 55(下士官・兵)
◆ SSGN オスカーU型 10
K-148 ORENBURG 1986
K-132 IRKUTSK 1987
K-119 VORONEZH 1988
K-173 KRASNOYARSK 1988
K-410 SMOLENSK 1990
K-442 CHELYABINSK 1990
K-456 VILYUCHINSK 1991
K-266 OREL 1992
K-186 OMSK 1993
K-141 KURSK 1995
K-526 TOMSK 1997

ミサイル潜水艦 ジュリエット(Julett)型
1961-1969に16隻建造された、旧ソ連初の、ミサイル潜水艦。既に全艦退役している。船型は従来型であり、耐圧船殻と船体上部甲板の間に、ミサイル(SS-N-3a シャドック)を水平に搭載している。

原子力攻撃型潜水艦 ノヴェンバー(Novenber)型 (627型)
1958-1963に13隻建造された、ソ連最初の原子力攻撃型潜水艦。既に全艦退役している。船型は従来型である。

原子力攻撃型潜水艦 ビクター(Victor)T型 (671型 671V型 671K型)
1968-1975に建造された、ビクター型原子力攻撃型潜水艦の、第1形式。既に全艦退役している。ロシア海軍では、エルシュ型とよばれていた。甲板上艦首尾の2箇所にメッセンジャーブイが装備されている。

原子力攻撃型潜水艦 ビクター(Victor)U型 (671RT型)
1972-1978に建造された、ビクター型原子力攻撃型潜水艦の、第2形式。既に全艦退役している。ロシア海軍では、セグマ型とよばれていた。

原子力攻撃型潜水艦 ビクター(Victor)V型 (671RTM型)
1978-1986に建造された、ビクター型原子力攻撃型潜水艦の、第3形式前期型。艦型は涙滴型と鯨型の中間で、セイルは小型で丸みを帯びている。艦尾の大型ポッドは曳航式ソナーの物である。
4,950t(水上) 7,250t.(水中) 11.6kt(水上) 31kt(水中) 400 106.10 x 10.78 x 7.9 2/650mm 魚雷発射管(SSM) 4/533mm 魚雷発射管(SSM, 機雷) 原子炉2基 2軸 27(士官) 34 (准士官) 35(下士官・兵)
◆ SSN ビクターV型 3
K-264 1984
K-299 1984
K-244 1985

原子力攻撃型潜水艦 ビクター(Victor)V型 (671RTMK型)
1978-1986に建造された、ビクター型原子力攻撃型潜水艦の、第3形式後期型。ロシア海軍では、シュチュカ型とよばれている。ビクター型は、T型、U型、V型合計48隻建造されている。
4,950t(水上) 7,250t.(水中) 11.6kt(水上) 31kt(水中) 400 107.20x 10.78 x 7.9 2/650mm 魚雷発射管(SSM,) 4/533mm 魚雷発射管(SSM , 機雷) 原子炉2基 2軸 27(士官) 34 (准士官) 35(下士官・兵)
◆ SSN ビクターV型 5
K-292 1987
K-388 DANIIL MOSKOVSKIY 1988
K-138 1990
K-414 1990
K-448 TAMBOV' 1992

原子力攻撃型潜水艦 アルファ(Alfa)型 (705型 705K型)
1979-1983に建造された。船体はチタン合金で、潜航深度約1000mと水中速力約40ktという鳴り物入りで建造された原子力攻撃型潜水艦。ノイズレベルが高く、海洋のどこにいてもその所在が分かるといわれる半面、その潜航深度と速力では、対潜攻撃が不可能といわれ、「ひそむ」事がモットーとされる潜水艦とは異なる発想の艦であった。既に全艦退役している。艦型は涙滴型と鯨型の中間で、セイルなどは流線型に整形されて船体と接合されている。ロシアではリラ(Lira)型とよばれていた(705K型)。艦首は上段に魚雷発射管、下段にソナーを装備している。

原子力攻撃型潜水艦 シエラ(Sierra)T型 (945型)
19864に1番艦が建造された、大潜航深度と水中高速力を追求して建造された原子力攻撃型潜水艦で、船体はチタン合金、潜航深度も750mといわれる。艦型は涙滴型と鯨型の中間で、セイルには小型の脱出ポットが装備されている。艦首の潜舵は引きこみ式である。艦尾の大型ポッドは曳航式ソナーの物である。艦首は上段に魚雷発射管、下段にソナーを装備している。ロシアではバラキューダ(Barrakuda)型とよばれている。艦首甲板上にメッセンジャーブイが装備されている。
6,300t(水上) 8,300t(水中) 12kt(水上) 33.6kt(水中) 750 107.00 x 12.22 x 8.80 4/650mm, 4/533mm 魚雷発射管(SSM, 機雷) 1/SAM 原子炉1基 1軸 31(士官) 28(下士官・兵)
◆ SSN シエラT型 1
K-276 TULA 1987

原子力攻撃型潜水艦 シエラ(Sierra)U型 (945A型)
T型同様、大潜航深度と水中高速力を追求して建造された原子力攻撃型潜水艦。セイルには脱出ポットが装備されている。その為か、セイルはかなり大型で、シエラT型より遥かに大きく、ロシアの原潜の特徴たる流線型となっていない。ロシアではコンドル型とよばれている。セイル後方の甲板上にメッセンジャーブイが装備されている。
6,470t(水上) 8,500t(水中) 12kt(水上) 33.6kt(水中) 750 110.50 x 12.1 x 9.50 8/533mm 魚雷発射管 (SSM, 機雷) 1/SAM 原子炉1基 1軸 32(士官) 29(下士官・兵)
◆ SSN シエラU型 2
K-534 NIZHNIY NOVGOROD 1990
K-336 PSKOV 1993

原子力攻撃型潜水艦 マイク(Mike)型 (685型)
アクラ型に準じた艦型の旧ソ連最新鋭の原子力攻撃型潜水艦だったが、1983年に就役したが、事故で失われてる。1隻で建造が打ち切られている。本国ではプラブニック(Plavnik)型とよばれていた。

原子力攻撃型潜水艦 アクラ(Akula)T型 (971型)
1986に1番艦が建造された、ロシア最新鋭の原子力攻撃型潜水艦で現在はU型の建造に移っている。艦尾の大型ポッドは曳航式ソナーの物である。艦名には、いるかを含む大型哺乳類の名前が付けられている。艦型は涙滴型と鯨型の中間で、セイルなどは流線型に整形されて船体と接合されている。上甲板幅いっぱいにセイルがあるのは、他艦との識別点である。ロシアではシュチュカ(Shchuka)-B型とよばれている。魚雷搭載は、西側の方法と異なり、艦首に、魚雷全長を水平に搭載するハッチが設けられている。艦首甲板上にメッセンジャーブイが装備されている。
8,140t(水上) 12,770t(水中) 10kt(水上) 33kt(水中) 600(最大) 110.30 x 13.60 x 9.68 4/650mm 魚雷発射管 (SSM) 4/533mm 魚雷発射管 (SSM , 機雷) 1/SAM 原子炉1基 1軸 28(士官) 45(下士官・兵)
◆ SSN アクラT型 6
K-284 1984
K-263 DEL'FIN 1985
K-322 KASHALOT 1986
K-391 BRATSK 1987
K-331 NARVAL 1989
K-480 AK BARS 1989

原子力攻撃型潜水艦 アクラ(Akula)U型 (971U型)
ロシア最新鋭の原子力攻撃型潜水艦で現在も建造が進められている。ノイズレベルはアメリカのロス級よりも低いといわれる。
K-335 GEPARD は、1991に起工後、ソ連崩壊の影響で大幅に遅れ、2001.8の就役となったが、くしくもロシアが21世紀になって始めて就役させた潜水艦となった。
9,830t(水上) 12,390t(水中) 10kt(水上) 33kt(水中) 600(最大) 114.30 x 13.60 x 9.68 4/650mm 魚雷発射管 (SSM) 4/533mm 魚雷発射管 (SSM , 機雷) 1/SAM 原子炉1基 1軸 20(士官) 30(下士官・兵)
◆ SSN アクラU型 8 (+ 1)
K-317 PANTERA 1990
K-461 VOLK 1992
K-412 MORZH 1992
K-328 LEOPARD 1993
K-154 TIGR 1994
K-267 SAMARA 1995
K-157 VIPER 1996
K-335 GEPARD 2001.8
K-337 COUGAR 2004就役予定

原子力攻撃型潜水艦 セベロドヴィンスク型 (885型)
現在建造中の、新型の原子力攻撃型潜水艦で、セイル後方に大型のVLSも装備してい為、弾道ミサイル潜水艦に似た艦容をもつ。ロシア海軍では、ヤセン(Yasen)型とよばれている。2005年頃の就役が予想されている。
9,500t(水上) 11,800t(水中) 16kt(水上) 31kt(水中) 400* 120.00 x 15.0 x 10.0 6〜8/650mmVLS 4/650mm, 533mm 魚雷発射管(SSM, 機雷.) 原子炉1基 1軸 32(士官) 53(下士官・兵)
◆ SSN セベロドヴィンスク型 0 (+ 7)
K-329 SEVERODVINSK 2005就役予定

潜水艦 ウイスキー(Whiskey)型 (613型)
涙滴型以前の艦型で、推進器は2軸、1952年から1957年に215隻が建造され、任務や装備により、幾つかのバリエーションがあったが、本国では、全艦退役している。また、21隻が中国でノックダウン建造されている。中距離型潜水艦。

潜水艦 ズールー(Zuluy)型 (611型)
涙滴型以前の艦型で、推進器は2軸、1952年から1955年に26隻が建造され、任務や装備により、幾つかのバリエーションがあったが、全艦退役している。長距離型潜水艦。

潜水艦 ロメオ(Romeo)型 (633型 633RV型)
ロメオ型は、フォックストロット型同様、涙滴型以前の艦型で、推進器は2軸、艦首に大型のソナードームを設置している。1959年から1962年に22隻が建造されたが、本国では、全艦退役している。中距離型潜水艦。

潜水艦 フォックストロット(Foxtrot)型 (641型 641T型641K型)
戦後第2世代の、通常動力潜水艦。1960〜1980年代に、70隻以上建造され、うち約10隻がキューバ、インド、リビヤ、ポーランドへの輸出に当てられている。本国では、全艦退役している。甲板上艦首尾の2箇所にメッセンジャーブイが装備されている。長距離型潜水艦。

潜水艦 タンゴ(Tango)型 (641B型)
戦後第3世代の、通常動力潜水艦。通常動力艦としては世界最大。涙滴型以前の艦型で、推進器は2軸。1970年代に、19隻建造されている。既に半数を超える10隻が退役し、残りも予備役にある。本国ではソム型とよばれていた。甲板上艦首尾の2箇所にメッセンジャーブイが装備されている。長距離型潜水艦。
2,770t(水上) 4,600t(水中) 13kt(水上) 15kt(水中) 240(運用) 300(最大) 90.20 x 8.60 x 5.70 6/533mm 魚雷発射管 (SSM , 機雷) ディーゼル 3基2軸 17(士官) 61(下士官・兵)
◆ SS タンゴ型 9
B-30 1974
B-97 1976
B-146 1976
B-215 1980
B-225 1979
B-307 1981
B-504 1975
B-515 1981
B-546 1977

潜水艦 キロ(Kilo)型 (877型, 877VD型, 877KM型)
戦後第4世代の、通常動力潜水艦。ロシア海軍では、パルタス(Paltus)型とよばれている。鯨型の艦型で、船尾の垂直舵の水上部分がないのが特徴である。魚雷発射管は艦首正面に配置されている。多くが既に予備艦の状態である。甲板上艦首尾の2箇所にメッセンジャーブイが装備されている。
2,300t(水上) 3,950t(水中) 10kt(水上) 17kt(水中) 240(運用) 300(最大) 72.60(70.0 wl) x 9.90 x 6.6 6/533mm 魚雷発射管 (機雷) 1/SAM ディーゼル 2基1軸 57
◆ SS キロ型 12
B-409 建造年不詳
B-439 建造年不詳
B-440 建造年不詳
B-459 VLADIKAVKAZ 建造年不詳
B-871 建造年不詳
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ロシア海軍 kolo級

潜水艦 改キロ型 (636型)
速力、航続距離などが大幅に改善されている。ロシア海軍では「636アムール」または、パルタス(Paltus)型とよばれている。魚雷の搭載は、艦首魚雷発射管の前扉を開いて、艦内に運ばれる。
2,350t(水上) 3,126t(水中) 11kt(水上) 20kt(水中) 240(運用)* 300(最大)* 73.80 x 9.90 x 6.60 6/533mm 魚雷発射管 (機雷) 1/SAM ディーゼル 2基1軸 12(士官) 12 (准士官) 27(他)
◆ SS 改キロ型 6
B-187 建造年不詳
B-190 建造年不詳
B-431 建造年不詳
B-800 建造年不詳
B-880 DEL'FIN 建造年不詳
BN-529 建造年不詳

潜水艦 ラダ(Lada)型 (677型)
キロ型の後継とされる、通常動力潜水艦。鯨型の艦型であるが、キロ型と異なり、船尾の垂直舵が、水上部分も設けられている。
1,950t(水上) 2,700t(水中) 11kt(水上) 22kt(水中) 300* 72.00 x 7.20 x 4.40 6/533mm 魚雷発射管 (SSM , 機雷) ディーゼル 2基1軸 41
◆ SS ラダ型 0 (+ 2)
B-100 SANKT PETERBURG 2003就役予定

潜水艦 アムール(Amur)型 (677E型)
キロ型の後継とされる、輸出用の通常動力潜水艦。鯨型の艦型であるが、キロ型と異なり、船尾の垂直舵が、水上部分にも設けられている。魚雷発射管は艦首正面上半分に配置されており、その下部には、ソナーが装備されている。輸出に主眼が置かれている為か、550,750,950,1450,1650,1850のバリエーションが設計されている。AIP機関の搭載も可能と宣伝されている。この場合のAIPの燃料タンク(酸素と水素)は、耐圧船殻の内側に縦に搭載される。
1,650t(水上) 2,300t(水中) 11kt(水上) 21kt(水中) 300* 67.00 x 7.10 x 4.40 6/533mm 魚雷発射管 (機雷) ディーゼル 2基1軸 34
◆ SS アムール1650型 0 (+ 1)
S 1997

原子力特務潜水艦 ヤンキー型 (09780型)
ヤンキー型原子力戦略ミサイル潜水艦より改造された艦で、各種試験に使用されたといわれる。パルタス型の海中支援母艦とも伝えられる。
8,675t(水上) 9,190t(水中) 16kt(水上) 27kt(水中) 300* 151.8 x 11.70 x 7.90 4/533mm 魚雷発射管 (機雷) 1/SAM 原子炉2基 2軸 57(士官) 43(下士官・兵)
◆ SSAN ヤンキー型 1
KS-403 KAZAN 1971

原子力特務潜水艦 ヤンキー延伸型 (09774型)
ヤンキー型原子力戦略ミサイル潜水艦より改造された艦で、SLBM発射筒を撤去した為、スマートな艦容となっている。パルタス型の海中支援母艦とも伝えられる。
9,408t(水上) 11,685t(水中) 16kt(水上) 27kt(水中) 300* 162.50 x 11.70 x 8.30 なし 原子炉2基 2軸 42(士官) 64(下士官・兵)
◆ SSAN ヤンキー延伸型 1
KS-411 AKSUN 建造年不詳

原子力特務潜水艦 パルタス型 (1083.1型)
深度1000mに達するといわれる原子力潜水艦で、研究、各種実験に使用されている。日本の「しんかい6500」のようにマニュピュレータを装備した、観測潜水艇と伝えられる。
2 520t(水中) 1000 154.2 x 13.1 x 13.1
◆ SSAN パルタス型 2
AS-21 1991
AS-35 1995

原子力特務潜水艦 ユニフォーム型 (1910型)
研究、各種実験に使用されている。旧ソ連初の、単穀式原子力潜水艦である。チタン製で、深度700mに達する。
730t(水中) 6kt(水中) 300* 53.0 x 3.8 x 5.3 原子炉1基 1軸 14(全員士官)
◆ SSAN ユニフォーム型 3
AS-13 1986
AS-15 1991
AS-12 1995

特務潜水艦 インディア(India)型 (940型)
DSRV2隻を搭載する救難潜水艦として1975年と1979年に各1隻建造され、北洋艦隊と、太平洋艦隊に配備されていたが、2000年までに退役した模様である。搭載するDSRVは2000mまで潜れるとされ、深度700m前後の救難を想定したといわれる。本艦もまた、セイル前甲板上にメッセンジャーブイが装備されている。
インディア型(940型)の想像図であるが、比較的深く平坦な船体を持ち、セイル後方の甲板上には、2隻のDSRV搭載用のレセスが設けられている。

特務潜水艦 ブラボー(Bravo)型 (690型)
1967-1970に4隻建造された、対潜標的任務にあったとされる艦で、セイル後方の甲板が膨らんだ、得意な艦型である。都合4隻が建造されたが、既に現役を離れている模様である。ケファル(Kefal)とよばれていた。

特務潜水艦 ベルーガ(Beluga)型 (1710型)
アルファ型に類似した艦型で、各種試験に使用されたといわれる。マッケイル(Mackrel)とよばれている。
1,900t(水上) 2,480t(水中) 10kt(水上) 28kt(水中) 250* 65.5 x 9.0 x 5.8 なし ディーゼル 1基1軸 22
◆ SSA ベルーガ型 1 SS-533 FOREL 1987

特務潜水艦 X-RAY型
ジェーン年鑑では、原子力特務潜水艦 パルタス型と同型に扱われている、深度1000mに達するといわれる潜水艦で、研究、各種実験に使用されている。日本の「しんかい6500」のようにマニュピュレータを装備した、観測潜水艇と伝えられる。
1000 154.2 x 13.1 x 13.1
◆ SSA X-RAY型 1

潜水艇 ロソス(Losos)型 (865型)
水中員搬送用の小型の潜水艇であったが、1990代末に退役している。ロシアではピルハナ(Pirhana)型とよばれていた。


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新規作成日:2003年2月15日/最終更新日:2003年4月10日