大長令 チャングムの誓い

最近、韓国ブームという。
テレビドラマでも、ヨン様ブームだとか。
と、週末のNHKの番組でやっていた。話題の「冬のソナタ」、特になんと言うこともない恋愛ドラマだが、ついつい続きを見てしまう。
そして後続のドラマも。

そして今は「大長令 チャングムの誓い」だ。
実在の医女をモデルにという。
メイキングを見たら、それ以外は想定のようでちと残念だが。

時は日本の戦国時代の頃の朝鮮王朝。
時代考証やリサーチがどこまで正しいのかの疑問もあるが、異国の文化をまじかに見ることが出来る。

日本と朝鮮は、海を隔てた隣国として古くからの交流と共に、わだかまりも多い。
日本人でも、朝鮮を見下すものが少なくないし、かの国でも日本をよくも思っていない人も多い。
かの国の事情としては、かつての文明国中国に隣接する朝鮮よりも、海を隔てた日本が発展していることが面白くないのだろう。

さて、文化の違いは、そもそもが気候風土や長い歴史の継承によってもたらされる。
そしてそれは、簡単に融合できるものでもない。

日本女性の行儀作法に対して、朝鮮女性のそれについて致命的なものの一つが座り方だ。
日本では正座が基本で、胡坐や立膝等、やくざの姉御のすることだ。
が、朝鮮では、それが基本で、王宮でもそうである。
が、ふと、着ている物を見れば、そもそも事情が異なる。
和服でそれをすれば、脚丸出しで、はしたないことこの上ない。
しかし、チマチョゴリという朝鮮の民族衣装は、スカート部分が大きく、脚を完全に覆うから、姿勢の取り方に関わらず、見えはしない。

一点のみに注目するのではなく、その背景についても見極めることが必要だ。

そして、そのためには、今回の番組はなかなか興味深いものだ。


ただ、惜しむらくはNHKの分析が今ひとつ的を得ていない点だ。
ホームページで紹介されていて、それはそれでなかなか興味をそそるわけだが。
チェ一族と、ハン尚官側は確かに相反する立場ではある。
が、チェ一族のクミョンと、ハン尚官側のチャングムは、敵対するライバルだろうか。
両者は宮廷での幼い頃からの姉妹のような関係であった。
チェ一族のクミョンは、立場上のことはあっても、チャングムそのものを敵視しているわけではないだろう。
女官としての良き意味のライバルではあるが。


さて、韓国のドラマは、当初からシナリオが確定しているわけではないようだ。
視聴者の声によって、いくらでも変ってゆくと言う。
当初、先輩で、クミョンねえさんだったものが、いつの間にかクミョンと同格で呼んでいると思ったら、途中から年齢の設定が変わったとか・・・。--ポリシーがないのか??--

また、倭寇襲撃として現れる、日本の侍、、いでたちに違和感があるばかりか、太刀の振り方は剣道のそれではなく、大陸の剣術そのものだ。
カルチャーギャップというものはこういうことなのだろう。


果たして長編、最後まで見届けたのだが・・・ 英雄視するのは良いし、しょせんドラマなのだが、何百年もの前に外科手術とか、さすがに行き過ぎで、ちと興ざめぎみ。


チマチョゴリ
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新規作成日:2006年1月9日/最終更新日:2006年12月9日