チアリーダー

「チア」とは、応援・支援である。
チアリーダー、チアリーディングとは、元来は、応援の頭であって、本来は、応援団がそのものでもある。

チアリーダー、チアガール、と言えば、甲子園や、アメリカンフットボールで有名だが、応援をリードする女の子たちである。

日本の場合、甲子園のアルプススタンドがメインだから、振りがメインだが、アメリカンフットボールの場合は、応援タイムにおけるフィールドアピールの時間があり、アクロバティックなパフォーマンスもある。
そして、これが、現代では、ひとつの競技スポーツとしてクローズアップされている。

チアリーディングと、チアダンスは、日本における定義は大きく異なっている。
チアダンスは、平面的な動きによるフォーメーションダンスを中心としている。
対して、チアリーディングは、組体操的要素を含んでいる。
チアリーディング、チアダンス共に、それぞれの競技団体が存在し、その演技内容についはさまざまな規定ができている。

出身高校にも、チアリーディング部があって、そこそこ有名になっていた。
甲子園出場の応援参加を機に、文化祭に行ったら、デモンストレーションがあったので見学したら、びっくり仰天。
確かに、競技のテレビ放送などを見たことはあるのだが、目の前で、生で、演技を見ると、壮観の一言に尽きる。
アクロバティックなフォーメーションは、航空自衛隊ブルーインパルスの飛行展示にも通ずるものがあるのだが、短時間に集中した演技は、これを超えて余りある。

一連の演技として見ていれば、余り気がつかないが、一人の女の子が、同じ一人の女の子を軽々と支えるサマは、言葉もない。
冷静に見れば、下の支え方が強力で、上はバランスを維持して、支えてもらっているということで、一体となっていることがすばらしい。

一般に、上が目立つしメインであることは言うまでもない。
されば、誰しも、トップに立ちたいことは言うまでもないだろう。
しかし、チームでは、上がいれば下もいる。
ここで、上が怪我などで落ちれば、次のものが上に立つことになるだろう。
このとき、悪意を持ってNo.2が上を蹴落とせば、繰り上がりになるのだろう。
が、この図式が維持されるためには、この後、この体制が定着する必要がある。
しかし、その次を狙うものがいれば、けが人続出、疑心暗鬼で演技どころではないだろう。

その意味では、信頼関係とチームワークが最も要求される。
人選は知る由もないのだが、チームとしての演技をメインに考えていればこそ、維持されるものではないだろうか。

出身高校の場合、私の卒業後数年を経て創設された部で、最近では全国的にも有名となっている。
部員40名で、陸上自衛隊レンジャー部隊にも勝るとも劣らない身のこなしと、青を基調としたユニフォームとあいまって航空自衛隊ブルーインパルスをも圧倒する豪快な演技はさすがだ。
1年生の場合、入学後たった5ヶ月であるから、約200時間の成果であるわけで、恐れ入る。
そして3年生は既に引退というから、旬は短く、2年生までのポテンシャルは相当なものだ。
ちなみに、甲子園において応援に参加した各校チアのなかで、本物のチアリーダーは本校だけだったらしい。





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新規作成日:2006年9月23日/最終更新日:2006年9月23日