まるしんの米の用語辞典?

のうやく(農薬)

農薬の定義「農薬取り締まり法」において
1.農産物を害する動植物やウイルス(病害虫)の防除に用いる薬剤、農産物の生理機能の増進や抑制
  に用いられる薬剤。
2.病害虫防除のためのに利用されている天敵(特定農薬)

現在、日本で使用が認めらている農薬は300〜350腫類。国際的に見ると700種類の農薬が使用されている。
殺虫剤 農産物などを害する昆虫(サナギ・幼虫・卵含む)を殺すための薬剤
殺菌剤 農産物などを害する細菌・カビ・ウイルスが繁殖するのを抑制する薬剤。
作物だけでなく、種子消毒や土壌消毒にも使われている
殺虫殺菌剤 殺虫剤と殺菌剤の複合剤で、水稲用のものが多い。
除草剤 雑草やかん木の発芽を抑制したり、枯死させるのに用いる。
雑草だけ枯らす選択制除草と植物の種類関わらず、全てを枯らす非選択性除草剤がある。
植物成長調整剤
(植物ホルモン)
農産物の生理機能に影響を与え成長を促進または抑制する薬剤。
着果促進剤(実が多くつくようにする)落下防止剤(実が落ちないようにする)
肥大促進剤(実を大きくする)
倒伏軽減剤(稲の背伸びを押さえ、倒れるのを防ぐ)などがある。
誘因剤 ミバエなどの害虫を一カ所に集めるための薬剤。昆虫が体内でつくる異性を引きつけるフェロモンなどが使われる。
ポストハーベスト
農薬
収穫後の農産物に害虫やカビが発生したり、貯蔵中に発芽を防ぐため使われる薬剤
                                   「農薬の毒性の辞典 改訂版」三省堂
(参考)

ひのうやく(非農薬外 農薬ではないとされているもの) 

 農薬取締法(上記)。登録を受けていない農薬の使用禁止。ならび特定農薬として「アイガモは農薬?」という議論より、除草・殺虫の目的で使用しても農薬ではないと認められる資材の案が農業資材審議会と中央環境審議会から出された。

 薬剤でないもの
水蒸気・熱湯・温風・地中加温・太陽熱消毒・UVカットフィルム・昆虫行動制御灯・誘蛾灯・反射マルチ・電灯・発光ダイオード等による照明。紫外線投光器・紙マルチ・多目的防災網・粘着板・シート・防虫網・防虫袋・果実袋・抗菌マルチ(銀使用)

 農薬取締法の「天敵」に該当しないもの
動物
アイガモ・アヒル・スズメ・カエル・牛・ヤギ・羊・コイ・フナ・ドジョウ・ホウネンエビ
植物
ギニアグラス・クロタラリア・イタリアンライグラス・エンバク・ソルゴー・マリーゴールド・ラッカセイ・エンドウ等コンパニオンプラント・緑肥作物
使用法から見て天敵「使用」に該当しない
無・減農薬または天敵に影響の少ない農薬使用により天敵昆虫を増やす。天敵昆虫の寄生が好む作物を植えて在来天敵を増やす。
その他考え得ること
雑草を食べる甲殻類全般・病害虫や雑草を食べることがある脊椎動物全般・土壌病害虫を減らす効果のある植物、他感作用により他の植物の生育を防ぐ植物、害虫を忌避したり天敵を呼び寄せる効果を有する植物など。
肥料に該当するもの
カリ肥料・ケイ酸カリウム・ケイ酸石灰・ケイ酸マグネシウム・硝酸カルシウム・硫酸カルシウム(石こう)リン酸剤・ポリリン酸カリウム・塩化カルシウム・硫酸マグネシウム、ホウ素入りカルシウム、EDTA−4Hのカルシウム塩
のうやくとりしまりほう(農薬取締法)

 農薬に登録制度を設けて販売・使用の規制を行うことで品質の適正化と安全な使用の確保を図る目的で、できた法律。平成14年無登録農薬の使用が社会問題化し、取締法を大幅に改訂。それまで、無登録農薬販売は中止されていたけど使用までは中止していなかった。販売されなければ、使うことはないだろう。の考えがあった。しかし、近年輸入により無登録農薬や国内では製造中止になった農薬が国内に持ち込まれ使用され大問題になった。

 無登録農薬が使用された背景には、それらの農薬の速効性や有効性が大きかったこともあるけれど、生産者の高齢化の問題点、また市場が過度なコスト削減の要求・見た目重視の統一規格品の要求があげられる。 

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