すいでん(水田) 水を引き入れて水稲などを作る耕地。水田で栽培される(栽培された)コメは水稲(すいとう)と呼ばれる。、畑作で作られる米は「陸稲(りくとう)」。日本で生産されるコメのうち、陸稲は2〜3万トンに過ぎず、大部分は水稲である。 水田で米を作る理由は、イネの原産種は湿地や沼地を好む植物。水を好む植物であること。水田で作る米は川の水を利用することが多く、必要な栄養分が水田へ運ばれていく。一般の農作物と比べて肥料少なくてすみ、また肥料・栄養素がとけた養分が水にに流れ、栄養分がかたよらないので、連作障害が起きない。ので、毎年同じ水田で米づくりができる。 すいでんのやくわり(水田の役割) 水田は米を作るほかにさまざまな役割を果たしている。 ダムの働きをして、災害の発生を防ぐ。 水田は雨水を一時的に蓄えるダムの働きをしており、洪水や土壌の流出を防いでくれる。 空気をきれいにする。 稲は、他の植物と同じように太陽の光を受けて光合成(大気中の二酸化酸素を吸収して炭水化物を作る)を行い、空気中に酸素を出す。最近は工業の発達や森林の減少とともに二酸化炭素が増加し、大気中の濃度も上がっていく。水田は、二酸化炭素を吸収して濃度をあげるのを防ぎ、空気をきれいにしている。 また稲の緑は、人々の心をなごませ、水田はさまざまな生き物のすみかになっている。 (食糧庁発行・米なんでもブックより) |
すいぶん(水分) ここでいう、水分は米に含まれる水分の%を言う。収穫されたばかりの米(もみ)は、その年の天候にもよるが、水分25〜18%ぐらい。これは早刈りか、刈り遅れかでもかなり違ってくる。 普通、米の乾燥は天日による自然乾燥と機械乾燥に分けられる。水分の理想は15%近くだといわれている。乾燥しすぎると胴割れの原因。炊きあがりがボソボソの原因になる。逆に、水分が多いと精米機が糠づまりによる故障の原因や、カビや古米化(古米臭さ)を早める一因になる。 近年、無洗米用に使われる米は水分を低めの設定を生産者ならび出荷団体に注文を設けている。また、食味計では、水分を多くした方が、ポイントの評価が高く出るので生産者がわざと高めの水分に設定することもある。食味計信仰による弊害のひとつだ。 |
すーぱーらいす(スーパーライス) 独立法人・中央農業総合研究センターが主体となって、昭和56年から15年計画のプロジェクト研究。「超多収作物の開発と栽培技術の確立」の第三期として平成元年度からスタート。「重要拡大のための新形質水田作物の開発」この新形質米プロジェクトの計画を「スーパーライス計画」と呼ぶ。 スーパライス計画によって開発された品種には、ミルキークイーンや夢こごちといった低アミロース米や朝紫・ベニマロンなどの色素米。巨大胚芽米のハイミノリなど多数の新形質米品種がある。スーパライス計画は平成6年に終わっており、7年度からは「次世代稲作」に衣替えしている。 |
すぽっととりひき(スポット取引) 売り手(出荷団体)と買い手(卸)の間で行われている自主流通米の取引には、集荷数量の三分の一以上を上場する「入札取引」と、残り約三分の二について行う「相対取引」の二手法がある。相対取引のうち、出来秋の不安定な需要や卸の当用買いに対応する取引が「スポット取引」と呼ばれている。スポット取引は、年間通じていつでも申し込めるが、引取期限は契約締結月の月末と短い。 スポット取引が盛んになり、自主流通米の入札制度が形骸化してきている。 (商経アドバイス・コメ関連用語解説より) |
すろーふーど(スローフード) 19980年代後半にイタリアで生まれた運動理念。それぞれの国が持つ食文化・伝統を保護しまた、子供たちを含めて消費者に食育を行う。質の良い素材を提供する生産者を守り、文化・生活様式全般の改善を求める意味を持つ。 核家族化や食事の個食、家族団らんの崩壊が進み ファーストフード店やコンビニや冷凍食品が全盛を向かえている今、あらためて食や健康、生活様式の見直しの関心の高まりから、スローフードに対する理解が浸透されつつある。(商経アドバイス・コメ関連用語解説より) |