ハッピー・バレンタイン




2月14日今日はバレンタインだ。
女の子が同姓や異性の子に、チョコレートやお菓子をあげる日だ。
しかし、あげるあてのない人から見れば普通の日だ。
そのあてのない人の1人、志摩も普段と変わらない朝をむかえていた。
そう、あの贈り物が来るまでは・・・


新聞を取ろうと、郵便受けを見るときれいな紙で包装されたはこが入っていた。
不審がりながらもとりあえず、あけてみた。すると、小さなおいしそうなアップルパイとカードが1枚入っていた。
志摩はそれを見て言葉を失った。
カードにリンゴの柄がかかれていたのだ。しかも筆跡も彼のものだ。

<やあ、亮子。元気かい?
 いつも楽しいものを見せてもらっているからね。これはそのお返しだ。
 それじゃあ、また近いうちに合おう。
   沢木晃>

志摩はしばらく固まったが、おいしそうなパイの匂いに意識を取り戻した。

見るからにおいしそうなパイ。
でも、あの晃からの何があるか・・・
でも、おいしそう。
でも・・・


「うっわー。うまそう。」
映児は目の前に出されたアップルパイに歓声をあげた。
志摩に呼ばれたから、また面倒事かと思えば単にいつものお礼をしたいと言うことだった。
「志摩さんはくわねえのか?」
映児に聞かれ志摩はぎくっとした。
「・・・ええ、・・・食べるわ。まず、映児君からどうぞ」
「何かあるの?」
「いいえ。さっ、はやく食べて」
映児は不審がりながらも食べ始めた。志摩は映児の様子に変かが現れてないか、確認してから食べ始めた。

映児君に毒味させる必要はなかったみたいね。

志摩はそう思いながらパイを食べた。

おいしかった。
でも・・・
・・・ホワイト・デー何か・・・
お返しするべき・・・
なのかしら?






エイジの間
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