演劇鑑賞
十二月大歌舞伎(2024.12.22)(歌舞伎座) 第二部の演目は尾上松緑や中村勘九郎と加賀鳶と中村七之の鷺娘。加賀鳶は江戸の粋を感じる、黙阿弥の傑作。加賀鳶たちの圧巻の七五調の台詞や道玄と松蔵とのやり取りが見せ場の世話物。鷺姫は儚い恋を描いた、情景溢れる名作舞踊で衣裳の早変わりは見事。宝暦十二年(1762年)に初演された。 |
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ヘッダ・ガブラー(2018.4.11)シアターコクーン 近代演劇の父といわれたイプセンの戯曲。前回の近松と同じく、シスカンパニーの公演。出演は寺島しのぶ、小日向文世、段田安則、水野美紀など豪華メンバー。 19世紀の欧米社会で物議を醸した問題作。主人公は高名な将軍の娘で美しく、才気に恵まれた女性。人形の家と同じく、19世紀の社会制度、女性の地位のなどを背景に社会に抗う女性像が描かれている。世紀の悪女か時代の犠牲者なのか。渋谷文化村にあるシアターコクーンはたぶん初めてだったと思うが、バルコニー席もあり、雰囲気が良い劇場でした。 |
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近松心中物語(2018.1.26)新国立劇場 新国立劇場が出来て20年経って初めて訪れました。建物は地上5階地下4階で3つの劇場があり、今回の中劇場には1010席ある。蜷川幸雄演出で有名になった演目をいのうえひでのりが初めて演出し、キャストは堤真一、宮沢りえという豪華メンバー。近松門左衛門の心中ものだが、舞台は最初の赤い風車が飾られた巨大な格子構造物を場面転換に巧みに使い、また最後の雪の大谷の白い布を使い雪を表現したのはさすがだが、演技的なものに新しい工夫は見当たらない。二組の男女が登場して焦点がずれてしまった感じ。豪華なキャストがもったいない。蜷川が「いのうえの近松を見たい」といったというが、パンフレットにあるような斬新的な演出を見てみたかった。現代劇に焼き直しても面白そう。20年前の建物とわいえ前の席との間隔が狭いのは改善の余地がある。 |
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祇園の姉妹(2016.11.16) 明治座 明治座初出演の檀れいと初舞台の剛力彩芽の競演。好きな女優ふたりが京都の芸妓で対照的な姉と妹を演じている。映画監督溝口健二の原作で、花街で懸命に生きる、義理人情を大切にする古風な姉と、活発な妹の対照的な生き方を描いている。競演は松平健、山本陽子と豪華キャスト。宝塚出身の檀れいはさすがに舞台慣れしていて芸妓姿もあでやか。一方の剛力彩芽も初舞台とは思えない堂々とした演技。ふたりともいい味を出していた。最後の舞台挨拶もなかなか面白かった。 |
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ザ・ニュースペーパー(2016.7.12)博品館劇場 社会風刺コント集団によるタイムリーな話題のコント劇。小泉元首相の物まねは以前テレビで見たことがあったが、このグループは知らなかった。冒頭昨日亡くなった永六輔のコントから入り、参議院選挙、舛添都知事問題、トランプ旋風など安倍首相、小泉元首相、舛添前都知事、トランプ候補などのものまねも面白く、とくに風刺が鋭く場内が笑いに包まれていた。自由な社会風刺が許される日本の社会はすばらしを改めて感じた。 |
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かたき同志(2015.11.13)明治座 橋田寿賀子作、石井ふく子演出による下町人情劇。舞台は江戸時代の川を挟んだ大店と居酒屋。そこのひとり息子と一人娘の恋とその母親同士の人情物語。喜劇界から藤山直美、演劇界から三田佳子という人気女優の競演で笑いあり、涙ありの舞台。両者ががっぷり組み合っての熱演。共演はおしんの小林綾子、金子貴俊、沢田雅美など。大物の二人のためか今月から来月まで1ヶ月超の昼、夜の長期公演。帰りに偶然、石井ふく子を見かけた。高齢ながらお元気そうでした。 |
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南阿佐ヶ谷の母(2015.11.7)紀伊国屋ホール 久しぶりの紀伊国屋ホール。トムプロジェクトプロデュース、木の実ナナ、宇梶剛士出演。おんな占い師と元相撲力士の居酒屋の主人との恋と彼らをを取り巻く人間達の人情たっぷり舞台。木の実ナナが足の怪我のため車椅子で出演木の実ナナの活動的な動きがなく、少し残念だったが、それでも劇中歌もあり、楽しく、ほろりとした場面もあり楽しめた。宇梶剛士も最近存在感が出てきた。、久しぶりに歌舞伎町を歩いたが、映画館も新しくなり、ゴジラもビルの屋上に出現していた。 |
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グランドシネマ 日本橋 (2015.5.19) 東劇 2013年12月の日生劇場舞台公演をシネマ化。原作は泉鏡花の名作日本橋で戯曲化もみずから手がけている。出演は坂東玉三郎、高橋恵子、永島敏行。大正の初めの日本橋を舞台に二人の芸者のいきざまを描いている。数多くの泉鏡花の作品を手がけた坂東玉三郎の究極の美の世界に引き込まれる。特にシネマにより音声効果や表情のアップにより臨場感が舞台より増しているような感じを受けた。原作で繰り返される露地の細道、駒下駄を効果的に演出していた。最後の場面には涙しました。 |
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十一月花形歌舞伎(2014.11.11)明治座 題目は、鶴屋南北作で通し狂言の四天王楓江戸粧。江戸歌舞伎の古典顔見世狂言が200年ぶり復活した記念的舞台の再演。 市川猿之助による宙乗り、早替わり、大立ち回りとダイナミックな舞台でとても楽しめる舞台。さすが三代目猿之助が手がけた作品を四代目が見事に演じている。猿之助の舞台はこれで2度目だが、いつも迫力がありスピーディな舞台には驚かされる。特に宙乗りは猿之助の独断場。 途中、現代の話題や流行語を入れたりしながら笑いもさそうし、子役の演技もみごとでした。 |
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Re:verse(2014.4.3)本多劇場 脚本・演出はあの毒舌タレント阪上忍。東北大震災の津波を題材に、津波に遭遇しながらも生き残り、残されたものの苦悩と再生を丁寧に描いている。再演だが、出演者にあわせ脚本、演出をすべてやり直したという。出演は、水崎綾女、嘉門洋子、小野真弓、澁谷哲平など。パイプを組んだ舞台も斬新的でした。 |
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二月大歌舞伎 (2013年2月)日生劇場 題目は吉野山、新皿屋敷舗月雨暈 松本幸四郎、市川染五郎出演 歌舞伎座建て替えのため、日生劇場で開催 染五郎舞台復帰第一弾で女性を中心にほぼ満員の盛況でした。中村勘三郎、市川団十郎亡き後、若手に期待したい。 |
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十一月花形歌舞伎(2013年11月)明治座 題目は毛抜、連獅子、権三と助十 中村獅童、市川右近、尾上松也出演 歌舞伎十八番の毛抜など若手で実に躍動感あふれた舞台てした。歌舞伎には何回か来ているが、今回は花道の脇という絶好の位置で、役者の息使いや額の汗まで見えました。特に連獅子の動きが激しく、実に激しいスポーツマンのような動きに感激しました。 |
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イキヌクキセキ〜十年目の願い 東京グローブ座 東北大震災を題材にした音楽朗読劇 市毛良枝、小倉久寛出演朗読、映像、音楽が融合している。 市毛良枝は以前から好きな女優のひとり。重いテーマであるが、命の大切さ、生きるという意味を改めて考えさせられた。 |
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タカラヅカ月組公演 (2013年10月) 東京宝塚劇場 初めてタカラヅカ公演を見てきました。観客は99%近く女性。若い学生から年配の女性まで実に幅広い。 公演は2部構成で、ミュージカル「ルパン」とグランドレビュー「ファンタステックエナジー」 最後のグランドレビューは舞台展開と大階段での大きな羽根を使ったパレードは圧巻でした。宝塚には阪急電車で行ったことがあったが、劇場にも一度行ってみたい。 |
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Ryouji My Favorite