都議会民主党 「暮らし部会」勉強会
児童扶養手当制度改正に伴う
東京都の課題について

2002年8月1日

 地方分権法による児童扶養手当法の改正により、8月1日から支給事務が原則として区市町村に委譲されました。また、支給要件が変わり、所得制限限度額の見直しや養育費も所得に算定されることとなりました。

 この制度改正に伴い、厚生労働省が7月18日に各自治体に対して示した養育費の申請書の書式に、著しくプライバシーを侵害する設問がもりこまれました。この設問は、任意記入であるにもかかわらず、その説明もなく、「上記のとおり相違ありません」として署名押印を求めたうえ、記入しなければ受理されないかのような印象を与えるものでした。

 この設問には各方面から強い抗議があり、厚労省はこの書式を撤回しました。そのため、7月23日、東京都が独自に用意した書式も、同様に不適切なものであり波紋を呼んでいました。7月26日になって、厚労省が正式に養育費のみを申告する書式を通知し、都もこれを受け、同様の書式を区市町村に示しました。

 都議会民主党暮らし部会では、この間の事情を詳しく確認し、都の認識を質しました。

 国・都ともに、行政が執行の都合上知りたいことと、受給者が知らせる必要があることとを混同し、プライバシーに対する配慮を著しく欠いている。区市町村の窓口では、担当者によりかなり踏み込んだ質問をするなど不適切な対応を数多く聞いている、都として徹底すべき、といった意見が闘わされました。

 このほかに、事務委譲にともなう都の対応、今後の課題と役割を確認し、区市町村への指導・援助の必要性を指摘しました。

 なお、当日参加した議員は、馬場裕子、初鹿明博、河西のぶみ、青木英二、花輪ともふみの各議員でした。