阿弥陀如来

像高 6
総高 2尺8寸
  材料 和白檀

 阿弥陀如来は、西方極楽浄土の教主として在住されています。阿弥陀如来は別名無量寿仏とも無量光仏ともいわれ、計り知れない寿命と、計り知れない光をもっている仏様です。如来になる前の「法蔵菩薩」の時に、人々を救済する為に四十八の誓願を立てて、の長い間思惟して、計り知れない時を経て、十劫年前に願行が成就して阿弥陀仏となり、西方極楽浄土を建てられたとのことです。この仏教上時間の観念の「劫」(こう)と言うのは、仏教上ではこの世界は生まれ消滅を繰り返すとされています。この1サイクルを「劫」と言います。囲碁をなさる方は「こう」と言う言葉は同じ事の繰り返しとして、良く知っていると思います。要するに想像を絶する長い時間と言うことです。
 阿弥陀如来に「南無阿弥陀仏」「なんまいだ」とお願いすれば、極楽に往って生きる「往生」出来て、文字通り極く楽な生活が出来ることになっています。かっては、この「なんまいだ」と言う念仏は庶民の間に日常化していて、落語の「こごと念仏」でおもしろく揶揄されています。
 よく、お年寄りが、そろそろ「お迎え」に来ると等と言いますが、阿弥陀如来がわざわざお迎えに来られて、極楽まで案内して下さると言うことです。
 阿弥陀如来のお姿は、座像と立像が有ります。座像は平安時代の作品で、立像は鎌倉時代以降に造られ始めました。立像のほうが歩いて近づいてもらえると言うことで、立像が多く造られるようになりました。
 阿弥陀如来には印相(手の形)によって9種類が有ります。東京の大田区に九品仏というお寺がありますが、ここでは9種類そろっています。この9種類は、亡くなった人を極楽に迎えにくる形として、その人の生前の信仰の深さと、その人の日頃の行いで、9段階を付けています。「上品」「中品」「下品」とそれぞれに「上生」「中生」「下生」の9種類です。上の写真の形は下から3番目の「下品上生」(げほんじょうじょう)です。鎌倉時代以降はこの形が主流です。取りあえず世間の人は完璧な人間はいないので、この程度が適当となったのでしょう。
 上の写真と別な作品ですが、阿弥陀如来の彫り方を「彫り方」の項に写真と説明を付けましたので、興味ある方はご覧になって下さい。

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