焙煎に追いつかないので、暇さえあればハンドピックをしています。

 すると、よくお客様に「何をしているのですか?」と尋ねられます。

 珈琲を飲まれる方でも、生豆を見るのは初めてという方がとても多いです。

 そして「ハンドピック」をご存知ない方がほとんどです。

 どんな珈琲を飲んでいるのか・・・・。もっともっと、知って頂けたらと思います。




焙煎後では意味が無い。焙煎前にどこまで出来るか。



ちゃまめで行っているハンドピックを紹介いたします。

準備するものは蛍光灯スタンド、適当な大きさのトレイ、そして黒い紙。





ハンドピックは真剣勝負!


欠点豆

これは明らかな欠点豆



グレーゾーンの欠点豆

さて、これは?

私達は悩んだら、悩まず排除。




ハンドピックは必要?

味に影響を及ぼすだけでなく、健康被害を与える恐れのあるカビ豆等が含まれている(滅多にありませんが)可能性があるだけでも、ハンドピックは必要だと私達は考えています。



最高級で試す

確かにハンドピックの必要が無いほどの豆があれば必要ないのでしょう。ロスにより原価は上がりますし、何より膨大な手間と時間がかかります。省けるものなら省きたいと言うのが本音です。でも、そんな豆は存在しないです。
最高級スペシャリティーなら、この手間を省けるのか?
そんな期待を持って、私達も色々と試しました。
でも、期待通りにはいきませんでした。
そして私達はどんなに良質な豆でもハンドピックは絶対に必要という結論に達しました。



どこまで?

ハンドピックをどこまでやるのか?
それは一般的なハンドピックをした珈琲と丁寧にハンドピックした珈琲を飲み比べてみれば一目瞭然です。
ましてやハンドピックしていない珈琲とは同じ豆とは思えないほどの差が出ます。
心を込めて丁寧にハンドピックした珈琲の清々しいスッキリとした苦味・酸味そして余韻。知ってしまった私達はもう後戻り出来なくなってしまいました。





ハンドピック後の生豆たち







豆は語る


普段なにげなく飲まれている珈琲。

でも、その珈琲の豆をじっくりと見た事がありますか?


豆にはお店の珈琲に対する考え方が如実に表れます。

ぜひ、豆のまま購入し、広げてみて下さい。

私達もお店をオープンするまでの10年間、

良くそんな事をやってました。



豆は見ているだけでも、多くの事を教えてくれます。

その中でも、私たちがいつも思っていた事・・・

それは、ハンドピックがとても軽視されている事でした。


産地国や農園、焙煎、抽出・・・

眼にしやすいものばかりに気をとられ、

もしかして、その珈琲豆の本当の味を知らないのではないか。



これが、私達の原点です。



豆は語る。

私達の豆は何を語っているのだろう?

私達の思い、ちゃんと語ってくれているでしょうか・・・。

もしそうでないなら、もっともっと頑張ります。






その1

ハンドピック その1

事前に篩いにかけ、不純物等を除いておいた生豆100gをトレイに敷いた黒紙へ。一度に沢山ハンドピックしようとすると効率が悪くなるので、100g位がちょうど良いです。黒い紙を使うのは、豆の状態を見やすくする為です。


その2

ハンドピック その2

まず豆の丸みの付いた側をチェックします。この状態にするのは簡単です。
トレイを左右に動かすと自然とこの状態になります。
欠点豆の多くは、左右に動かしている時に、変な動き方をするので直ぐにわかりますし、裏返らずにお腹を見せている事が多いです。ここではまず分り易い欠点豆を全て取り除きます。ピーベリーもこの段階で取り除き、質の良いものだけを保存。(のちにピーベリーはピーベリーだけで焙煎します。)


その3

ハンドピック その3

「原価」や「生産者の苦労」とか色々考えそうになるのをグッと堪え、
とにかく「ちょっとでも珈琲の味を損ないそう」と思ったら排除します。
そして、排除し終えたのがこの状態。
ここまでだったら、それほど時間もかからないです。
しかし、ハンドピックが大変なのは・・・ここからです。


その4

ハンドピック その4

区切った方がやり易いので、軽く手のひらを使って3列にします。
3列に分けたら右側の列から一粒一粒再度チェックしながら裏返していき、
欠点豆を排除していきます。慣れてくると「その2」の丸み側からでも内側の状態が推測出来、ほとんどの欠点豆は除去出来るのですが、裏返さないと見つけられない欠点豆が存在するのでこの作業は不可欠です。
また、焼ムラを抑える為に小さすぎる豆や形の悪い豆も排除。
更に欠点豆と区別が付きにくいグレーゾーンの豆も排除してしまいます。


その5

ハンドピック その5

一粒一粒をチェックしながら裏返し、欠点豆を排除し終えた状態。
どんなに良質な生豆でもハンドピックの基準を厳しくしているので5〜20%前後は減少します。(減少率は産地・農園により変わります。ブラジルはもっと多いです。)でも、美しい生豆だけが残りました。あとは、まず大サイズの豆を摘まんでいき保存。残りは中サイズの豆として保存。(場合によっては更に小サイズに分けます。)これでハンドピック1クールが終了です。



 
たった100gの生豆をハンドピックするのに約10分。

 1kgをハンドピックすると・・・1時間40分。

 丁寧なハンドピックは、手間と時間がかかります。

 でも、ここまでやらなくては、

 「ハンドピックをしてます」と自信を持って言えないですし、

 何よりも「本当の味わい」を皆さんに飲んで頂きたいです。



その6

ハンドピック その6

焙煎後もチェックしますが、焙煎前に厳しくハンドピックしているので、
欠点豆は、まずありません。
美しく焼きあがった豆がその証。



 よく誤解されがちですがハンドピックは、

 「美味しくない豆を美味しくする方法ではありません。」

 良質でない豆をハンドピックしても、

 捨て豆ばかりで、時間と手間が徒労に終わります。


 「ハンドピックは欠点豆の除去だけが目的ではありません。」

 むしろ欠点豆を排除しながら、

 粒の大きさを出来るだけ揃えるのが目的です。

 産地で、ある程度スクリーン分けされてはいるのですが、
 
 結構アバウトです。


 「ハンドピック」

 それは決して特別な事ではありません。

 「珈琲と真面目に向き合う最初の一歩」だと思っています。




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