目論見書
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目論見書(もくろみしょ)
なにやらよからぬことをたくらんでいるような響きがあるが・・・
証券投資案件において、発行が義務付けられている、商品の詳細な説明書である。
大概の場合、30ページ前後あり、一般に中を見る人は少ない。
しかしこの中には実に多くの情報が含まれている。
債券の趣旨、売り出しの方法から、利払い、償還の方法、課税の扱い、などなど。
一般に、証券会社で債券の募集をする場合、簡単なパンフレットに要点を整理してくれるのだが、あくまで要点であり、セールスポイントである。
そしてその内容は、目論見書からの抜粋に過ぎない。
また、目論見書記載のリスクばかりを並べれば誰も見向きもしないから、ある程度おいしい表現を並べることにもなってゆく。
バブル崩壊以降、証券投資にも厳しい目が向けられ、過度のセールスは禁じられた。
「絶対儲かる」という表現が禁じられたのは、当たり前のことであるし、それ以上に「絶対儲かる」という説明のみを信じる債券者への警告でもある。
考えてみれば簡単だが、絶対に儲かるなら、誰も人に勧めることなく、莫大な借金をしてでも自分で投資するだろう。水物であるからこそ、そんなことをするセールスマンはいない。
こういった反省から、証券会社では、目論見書の配布を重視している。
中には明確な受領書がないと、取引できなかったりする。
しかし、債券者がこの目論見書をどこまで読み、理解し、納得するかというのはお寒い状況だ。
実際私も、いちいち全文は読んでいられないのだが、ある程度目を通すことにより、口頭で受けられないような説明は書いてあることがわかる。
証券会社には「重要事項の説明義務」が課せられたようだが、目論見書がある以上、これを全部理解すべきことは、相互の義務でもある。
「重要事項」として説明した範囲外でも、債券者にとっての重要ポイントは多々あるだろう。
それが目論見書には書いてあるということだ。
そしてまた、その中には、密かな投資ポイント、メリットの糸口もあったりする。
新規作成日:2005年4月14日/最終更新日:2005年4月14日