格付け
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格付け
投資先の信用度を測る尺度である。
しかるべき機関が、各種情報を元に客観的に評価している。
国債や企業が発行する社債などの信用度を記号で段階的に評価するもので、原則は格付け会社が企業からの依頼を受け、提供されたデータを分析・調査して決める。
日本国債については、格付け会社が独自に格付けしている。
S&Pやムーディーズ・インベスターズ・サービスの格付けが有名である。
わが国では、以前はS&Pが主流であったと記憶しているが、最近ではムーディーズ・インベスターズ・サービスの格付けが有名である。
当然のことながら、格が上の方が信用度が高く、安定しているが、下のほうは危険性が高いとされる。
従って、投資対象としては、上位ランク(ムーディーズの格付けであれば、Aaa〜Baa)が投資適格とされ、以下は投機的要素が強いとされる。
ちなみに、2004年における国債の格付けでは、日本はA2であるが、チリは格上のA1とされている。
日本国民としては釈然としないどころか評価自体を信じないが、景気低迷の日本よりも、発展を続ける国のほうが評価要素もあるということだろう。
この格付けと債券の利率は反比例する。
これは、信用度の高いものは利率が低くても受け入れ先が多いが、信用度の低いものは高利回りとでもしなければ見向きもされないと言う要素によるもの。
従って、目先の利率で飛びつくと、元本を失いやすいと言うリスクが潜在する。
ムーディーズの格付けの定義(預金・長期債)
Aaa: 極めて優れている。
Aa: 総合的に優れている。
A: 元利支払いの確実性は認められるが、将来、ある時点において債券の安全性を低下させるようなことが起こる可能性がある。
Baa: 中級と判断される。
Ba: 投機的な要素を含むと判断される。将来の安全性に不確実性がある。
B: 好ましい投資対象としての適性さに欠ける。
Caa: 安全性が低い。債務不履行に陥っているか、元利支払いを困難にする要素がある。
Ca: 非常に投機的である。債務不履行の状態にあるか、重大な危険性がある。
C: 最も低い格付け。有効な投資対象となる可能性は低い。
*AaからCaaまでの等級に1〜3の付加記号を適用、同一等級内での相対的位置付け(1は上位、2は中位、3は下位)を示す。
*↓は格下げの方向で見直し中、↑は格上げの方向で見直し中であるという意味。
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Moody's |
S&P |
投資適格債 |
Aaa |
AAA |
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Aa1 |
AA+ |
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Aa2 |
AA |
|
Aa3 |
AA- |
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A1 |
A+ |
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A2 |
A |
|
A3 |
A- |
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Baa1 |
BBB+ |
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Baa2 |
BBB |
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Baa3 |
BBB- |
投資不適格債 |
Ba1 |
BB+ |
|
Ba2 |
BB |
|
Ba3 |
BB- |
|
B1 |
B+ |
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B2 |
B |
|
B3 |
B- |
|
Caa1 |
CCC+ |
|
Caa2 |
CCC |
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Caa3 |
CCC- |
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Ca |
CC |
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C |
C |
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D |
新規作成日:2005年4月16日/最終更新日:2005年4月16日