外国為替保証金取引

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外国為替保証金取引
FX 外国為替証拠金取引 とも呼ばれる。

外国為替の取引を、保証金によって大きな額面で取引を行うもの。
一般に、保証金の10倍程度の額面で、現物資金に対して、大きな値動きが取れる。
すなわち、1ドル106円のときに、資金100000円程度では約1000ドルしか手当てできないから、107円にあがったとしても、1000円しか利ざやが稼げないが、外国為替保証金取引の場合は、10倍の10000ドル運用できるため、10000円稼げることになる。
もちろん、予定と反対に動けば、損失額も大きくなるリスクはある。

取引通貨: ドル、ユーロ、ポンド、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、など、約20通貨ある。
取引単位: 10000通貨単位
取引保証金: 概ね取引額の1割程度。
手数料: 10000通貨単位あたり、一回250円〜1200円程度
売買スプレッド(為替差): 1通貨単位あたり、4〜10銭
為替レートは刻々と変動。

仕組みとしては、
取引保証金を入金し、注文により、買いによって、取引保証金に対応する範囲内で、円を借り入れ、その資金で外貨を買い付けて預ける。
売りの場合は、注文により、売りによって、取引保証金に対応する範囲内で、外貨を借り入れ、その資金で円を買い付けて預ける。
したがって、これらの借り入れと預け入れに伴い、金利が発生し、各国市場の金利差によって、損益が発生する。これをスワップポイントと言う。
現在の国内低金利のおかげで、外貨を買う場合は、安い国内金利で借りて、高い外貨金利の恩恵を受けられることから、1取引単位あたり日々60円から270円稼げる。
逆に、外貨を売る場合は、高い外貨金利で借りて、安い国内金利しか享受できないのでら、1取引単位あたり日々60円から270円支払う必要がある。
最終的に、決済を行うことによって、清算が行われる。
スワップポイントは、決済時に清算される場合と、日々清算される場合があるようだ。

買いの場合は、(円安となって)外貨が値上がりすればするほど利益となる。
売りの場合は、(円高となって)外貨が値下がりすればするほど利益となる。

問題は、逆に動いた場合だ。

買いの場合は、(円高となって)円が値上がりすればするほど損失となる。
売りの場合は、(円安となって)円が値下がりすればするほど損失となる。

ここがポイントになるのだが、保証金取引であるから、保証金取引の保証能力が問題となってくる。
保証金は、本来の総額の1割程度で取引を行っているから、負担は10倍で襲ってくる。
ここで、各社の最低限度額はさまざまであるが、保証能力を超えた場合、マージンコールやロスカットが発生する。
要は、保証金が50000円の場合、10000通貨単位あたり、5円狂うと、ロスカットが発生する。
マージンコールは、ロスカットが発生する前の段階で、警告としてなされ、手仕舞いするか、保証金を上積みするかを選択することを求められる。
保証金を上積みすれば、すなわち、保証能力が大きければ、ロスカットとならずに、もう少し様子を見ることが出来る。
しかし、この後為替レートが回復するかどうかは保証の限りではないので、安易な判断は更なる大火傷の元になる。
ロスカットは、保証能力を超えた段階で、強制的に清算されることである。
これにより、更なる損失を防ぐ、防波堤でもある。
原則として、為替の値動きは、日々単位で見ると急変していても、秒単位としては、円単位で動くことは稀なので、一気に制限値を超えることは実際上は稀であるが、理論的にはありえるわけで、この場合、差損分を補填(追加支払い)しなければならなくなる。
ロスカットは清算であるから、この後レートが回復しても後の祭りである。
最近ではシステムがやっているので、瞬間的に超えてもきちんと清算されてしまうから、大幅な差損の補填(追加支払い)は起きない反面、保証金が限界であれば、ロスカットの発生も多くなる。
したがって、保証金は、目先の取引が小資金で出来る点にのみ着目すると、丸損のリスクが高くなるということである。

その意味では、為替の動きの範囲を想定し、それぞれの局面でどのように仕切るかをあらかじめ想定し、想定外の局面になって慌てないように準備しておくことも必要であろう。
指値として、ストップ(損切り)と、リミットをあらかじめ設定して運用すれば、慌てることもない。

また、デイトレードと言って、当日中に反対取引をして決済を済ませることも出来る。
この場合、決済時の手数料が無料となることも多いようだ。

このほか、両建てという手法もある。
売りと買いをそれぞれポジションを建てるものである。
この場合、大きく見れば為替の上下によらず、損益は平均化されて差引き「0」である。
細かく見れば、それぞれでスワップポイントが発生しているから、ジリジリと目減りはしてゆく。
また、損益が差引き「0」と思っていても、実は為替の方向によっては、ロスカットに向かっている場合がある。
オペーレーションによっては、両建てとならずに、買ったものを売ってしまって決済が終わってしまうことになる場合があるので注意が必要である。

尚、上記すべてについて、取扱会社によって、細かい差異がある。


円相場/対米ドル(1988-2004)
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新規作成日:2005年4月27日/最終更新日:2005年4月27日