安値、高値と値動きの読み

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安値、高値

市場価格は日々動く。
安いときに買って、値上がりして売れば儲かるのは当たり前の話。
買値より値上がりして売れば儲かるのも当たり前の話。
が、値動きが確実に動けば誰も苦労はしない。

値動きがある以上、安値、高値が発生する。
一日の中でも大きく動くこともある。
年初来安値、高値という言葉も耳にする。

上昇局面にあれば、更にあがると期待するだろう。
が、青天井であがり続けることはなく、いずれ最高値をつけた後、下がるだろう。
逆に、下がり続けることもまれで、いずれ最安値をつけた後、上がるだろう。
もちろん、上場廃止や破綻で、価値を失う場合もあるから注意が必要だ。

この最安値で買えば、或いは最高値で売れば利ざやは最大であろう。
そしてまた、この価格が読めれば、現在の価格に対して、利ざやが稼げるかどうかも読めるわけだ。

市場価格は日々の上下を繰り返しながらも、ある程度の上昇あるいは下降の曲線を描く。
そしてまた、その曲線も、更なる周期で上下する。

ひとつの目安は、ある程度の期間での、安値、高値である。

下の図の、下端が最安値ということになる。
Pict_0020.

が、この先どのように動くかは判らない。
上昇するか、横ばいか、はたまた、最安値を更新するか・・・
Pict_0021. Pict_0022. Pict_0023.

とはいえ、下げが一本調子であれば、目先は更に下がると読める。
が、そろそろ下げ止まるとも考えられる。
倒産や経営不振、社会情勢に連動した悪材料であれば、そのまま下がる可能性が強い。
が、市場の人気によるものであれば、ある程度の線で下支えが起きる。
Pict_0282.

上げが一本調子であれば、目先は更に上がると読める。
が、そろそろ上げ止まるとも考えられる。
経済活況や、社会情勢に連動した好材料であれば、そのまま上がる可能性が強い。
が、市場の人気によるものであれば、ある程度の線で上げどまりが起きる。
Pict_0283.

値動きの幅が大きく続けば、まだ続くと考えられる。
値動きの幅が減少してゆけば、そろそろ反転の兆しではある。

ただ、踊場というものがあり、一旦落ち着いたものの、再びそのままの方向に動き続けるということも多々ある。

そもそも株価というものは、単にその企業の総資本を発行株式数で割ったものをはるかに超えており、それは株式市場における人気度に他ならないから、全く保証された数値ではなく、付加価値分が上下することは当たり前のこと。


株価が長期低迷や調整反落後の、出来高急増は、株価反転高の明らかな徴候である。
株価の上昇につれて出来高もなお高水準を維持する場合は人気の持続を示している。
もみあい放れに際しての出来高増大は、買い人気が加速されてきた証拠である。
長期上昇の後、目先的な回転商いによるとみられる大商いは、相場熟成期入りの黄信号を示す。
高値波乱局面での出来高減少は、相場の勢いの衰えを示しており、相場転換(下降)の前兆を示すことが多い。
比較的まとまった商いで下支えゾーンが崩されるときは、新たな売り圧力による下げの始まりである。
下げ相場が反転高しても、出来高が伴わない場合は、戻しの公算が大きい。
長期下落の後の出来高増加は、下げ相場も最終局面で底入れ間近を示す。


下降傾向もそろそろ一段落と見た場合、底あさりの局面である。
が、市場は若干先んじて強く動くと、指した値まで届かずに反発で、仕込みに失敗となる。
Pict_0285.
青線を予想し、緑の範囲で指したが、赤線の推移のため、引っかからず。
と言うことで、上昇局面に応じて範囲拡大。
と、反落した場合、下方範囲総なめ。
結果的に反発して戻せば、底あさりに成功か。
Pict_0286.

売り圧力。
複数気配値が、以下のように、高値での売りの注文が多い割には、買い注文が少ない場合。
相場の傾向としては、少ない側から約定し、多い側は残ってゆく。
従って、値は下がる傾向となる。
どうしても買いたい人は、下の例では301円を指せばすぐに買えるわけだが、買い注文が少ないということは人気が少ないわけで、そんなに高値で買う必要がないことを示しているわけである。
逆に、売りたい人は、成行きや、299円、298円を指してさっさと売ってしまうから、値は順次繰り下がってゆく。
売り 複数気配値 買い
15000 304  
14000 303  
13000 302  
12000 301  
1000 300  
  299 2000
  298 3000
  297 4000
  296 5000
  295 5000


買い圧力。
複数気配値が、以下のように、安値での買いの注文が多い割には、売り注文が少ない場合。
相場の傾向としては、少ない側から約定し、多い側は残ってゆく。
従って、値は上がる傾向となる。
どうしても売りたい人は、下の例では299円を指せばすぐに売れるわけだが、買い注文が多いということは人気が高いわけで、そんなに安値で売る必要がないことを示しているわけである。
逆に、買いたい人は、成行きや、300円、301円を指してさっさと買ってしまうから、値は順次繰り上がってゆく。
売り 複数気配値 買い
5000 304  
4000 303  
3000 302  
2000 301  
1000 300  
  299 12000
  298 13000
  297 14000
  296 15000
  295 16000


複数気配値が、以下のような場合。
302の売りや、295の買いが飛びぬけているが、前日終値に対してや、利ざや分、キリのいい数字などで、集中していることが考えられ、この場合、数量はあっても、値を動かさない要素も多い。
買いが多く、下がってゆきそうだが、出来高が増えつつも、ここで膠着状態となる場合、ここが底と見る大きな流れがあり、順次売り注文が入っていることを示している。
更には上がってゆく場合、大きな上昇期待で動いていることを示している。
売り 複数気配値 買い
5000 304  
4000 303  
13000 302  
2000 301  
7000 300  
  299 1000
  298 2000
  297 3000
  296 4000
  295 15000


目標高値

過去の上げ幅分の、更なる上昇
Pict_0335.

過去の上げ幅分の上昇
Pict_0336.

過去の下げ幅分の上昇
Pict_0337.

ボックス相場
株価が、ある一定の高値と安値の間を上下し続ける状況。
市場が、過去一定期間の高値と安値を一定の上限、下限と見ており、それぞれの限界値として判断しているため。
ボックス相場が継続している局面では、これを超える上昇や下落は起きにくいが、一旦このラインを超え始めると、一気に動く要素がある。

Pict_0179.

一般に、材料があると、株価は動く。
好材料の場合、上昇するが、一本調子で上昇せず、あがったり下がったりをすることも多い。
例えば、1000円の株が、材料によって、1200円の評価になったとする。
とたんにみんな買うから、株価は上昇。
が、上がり始めると、買いが集中するから、1200円を超えても買い進まれる。
しかし、ふと1500円辺りが付いたとき、評価が1200円だったら高すぎると思われ始めると、売られ始める。
今度は、値が下がり始めるから、売りが増えると、1000円を通り越してさえ売られることもある。今度は割安感から買いが入ってくる。
別の例として、重さを量る秤、これにモノを投げて乗せると、勢いが付いているから本来の重量よりも大きい数字を一瞬示す。が、今度は反動で数字が減り、時にはゼロやマイナスになったりもする。これを繰り返し、やがて振幅も収束し、正しい数字を示す。
本来の重量は変らないのだが、数字は振れてしまう。
株価の場合の触れ方は、あくまで市場が支配し、それは参加者の心理に影響を受ける。
割高感、割安感は、相対的なものだ。
株価が動き始めると、乗り遅れてはいけないという心理から、つかみかかってしまうことが多い。
が、タイミングが悪いと、高値をつかんでしまう。
もちろん、リバウンドを待ちぼうけにすることもあるわけだが。


Pict_1084.
推移の一例。緑線がスタート値、ピンク線は目標値。


日経平均株価(1988-2004)
Pict_0037.

円相場/対米ドル(1988-2004)
Pict_0039.



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新規作成日:2005年6月1日/最終更新日:2007年7月23日