デイトレード
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デイトレード
当日中に売買を完結し、持ち越さない取引である。
日計り(ひばかり)とも言われる。
かつては機関投資家などでないと扱えなかったが、最近では、個人投資家でも参加できる環境が整ってきたようだ。
持ち越さないことにより、翌日の急変の心配を一切することなく、枕を高くして眠れるという。
事実、2006.1.16のライブドア捜査に当たって、デイトレードに徹していれば、全く影響を受けない。
もちろん、反対に、翌朝ストップ高という恩恵にもあずかれないが。
株価は一日のうちに何らかの上下の値動きがある。
この値動きのうち、安い部分で買って、高い部分で売れれば、その差が利ざやとして取れる。
が、全く値動きが無かったり、急落など一方的に下落する局面では、利益どころか損失となる。
また、株式の売買は、同数処理のため、売買金額が合致しないと成立しない。
したがって、希望価格が取れない場合の処理が必要となる。
ましてや急落の局面など、早期に損切りしないと、損害が拡大する。
デイトレードは、元来機関投資家のみが行っていたように、僅かな利ざやを、大きい元本で稼ごうとするのが味噌らしい。
すなわち、通常の取引なら1000株で10%上がって利益を取るところを、デイトレードでは、10000株で1%の上昇で利益を取って同程度の利ざやを稼ごうとするものである。
もちろん、あくまで想定値であって、動きが1%で限定できるかどうかは市況次第でもある。
上昇の期待の実態は、値動きの幅であり、上がりもすれば下がりもする。
デイトレードとは、例えば「信用取引」などの制度ではなく、単に通常取引で、当日中の値動きで利ざやを取ろうとする手法という。
従って、投資家(及び市況の状況)が当日中に売買を完結できない場合もある。
株の売買は、同数処理のはずで、買い手がつかないと売れないから持ち越しになる。
そのため、デイトレードの対象銘柄は、出来高の大きいものを選ばなければならない。
また、例えば、目標値110円と損切り98円と設定しても、100-105円をさまよったままの場合、どうするかも良く考えておかなければならない。
「成り行き」で売却すれば清算できる確率が高くなるが落ちる価格はわからないし、「指値」で売ると、売れ残る場合もある。
銘柄選択が大きなポイントであろう。
最たるものは、先ず、急激に動いているもの。
そして出来高が大きいこと。
すなわち市場流通性が極めて良く、当日中に売買がほぼ確実なこと。
更に、上下幅が大きいほうがいいだろう。
また、売買手数料がポイントになる。
従来は総額の1%程度が手数料であったから、往復と税金で2%を超えるわけで、1日に2%以上の値動きというのは厳しいものがあった。
が、最近では手数料も自由化のおかげで証券会社によっていろいろである。
定額制や、小額取引無料サービスなど。
利ざやは、この手数料を除いた残りになるので慎重に考えたいところだ。
そして実際に利益を上げるには確実に売買しなければならない。
市場の数字は確かに実数として存在するのだが、果たしてその数字で自分が取引できるかが問題だ。
最安値で買えて、最高値で売れれば一番よいが、そんなに甘くはない。
必要以上に安い値を指していては、買い付けが成立しないから、話が始まらない。
確実に買い付けるためには、売りの気配値より高めにつけた方が確実で、買いの気配値で並んだのでは買えない事も多い。
同様に、確実に売り抜けるためには、買いの気配値より安めにつけた方が確実で、売りの気配値で並んだのでは売れない事も多い。
もちろん、この方式では利ざやが狭まるのだが、欲張ると買えなければお話にならないし、売れなければ利益が確定しない。
その為、その分を見越した値動きの銘柄を対象にする必要もある。
証券会社のシステムによるが、当日売買については幾つかの制限がある。
大きいものでは、売買について、繰り返しの取引には制限がある。
例えば、預け金1000000円で、1000000円買った場合、これを1000000円で売った後は、当日中は買えないのである。
或いは、買えても売れない。
また、損切りを繰り返すと、累積計算上の残高の関係で、当日中の資金不足が発生し、売却できない局面も発生する。
デイトレ紹介のサイトには美味しいことが色々書いてあるのだが・・・
> 一日にあなたの資産の1%だけ稼ぎ続けてください。
> するとあなたの資産は半年ほどで、2倍になります。
> 1年で4倍の計算になりますね。
数学的におかしい。
1.01の70乗で約2倍になるから、営業日で計算しても3ヶ月半。
更には140乗で約4倍になるから、営業日で計算しても7ヶ月。
控えめな表現ということよりは、指数関数的論理を理解していない。
すなわち、数字の根本的部分の信頼性が疑わしいといえる。
> 150円で10000株買い、153円になったところで売りました。
> この程度のことは、数秒で起こります。
> が、稼げた金額は、3万円相当になります。
致命的な落とし穴がある。
買った値段以上を必ずつけてくれる保証はない。
極端な例で、一方的な急落局面では絶対に発生しない。
また、ストップ安などの局面では、下がりきったところで翌日へ持ち越す。
> 当日中に完了するので翌日の心配をせずに枕を高くして眠れる。
確かに当日中にプラスをつければそうだろう。
が、マイナスがつけば、悔しくて眠れないし、翌日その株価が戻り、或いは急騰すれば、不愉快極まりないだろう。
また、そもそも、当日中に異変が起きて急落すれば、あまり差はない問題でもある。
幾つかの証券会社に話を聞いてみたが・・・
おしなべてデイトレードにはあまり好感を持たれていない。
一つにはネット取引がメインで、営業担当には無関係ということもあるかもしれない。
が、それ以上に、そんなにタイミングよくみんなが利益を取れるはずもないということのようだ。
尚、当日中とするデイトレードに対して、数日間と幅を持たせるスウィングというものもある。
新規作成日:2005年9月20日/最終更新日:2006年2月4日