造船株

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本来造船株のカテゴリーとしては、造船・鉄鋼になるようだ。
また、総合重工業、機械・運輸に含まれる企業もある。
ここでは、関連業も含めている。

私は船が好きなので、一般の投資家とは若干思い入れが異なるわけだが・・・。

かつては重工長大といわれた花形産業だが、造船不況を経て、経営の多様化が進んでいる。
大手では、既に造船のシェアは小さく、日立造船においては、造船部門を切り離し、社名に「造船」はあっても、自社では船は造っていないものもある。

カテゴリーとしては、造船・鉄鋼に入るように、鉄鋼業界は、中国景気で大いに潤っている。
中国は、国が大きいが、まだまだ発展途上である。
それは、欧米諸国や日本のように、経済が網羅的に発展しておらず、部分的なものであるからだ。
すなわち、「世界の工場」化しつつあるといっても、生産の拠点であり、その原料供給は他に任せている。
もちろん、資源を持たない日本でも、同じようなものではあるが、日本の場合、資源そのものが他の供給に頼るだけであって、いくつのも段階での部品製作やらが、一つの集合体として存在できている。
これに対して、中国は、その一部分を担当しているに過ぎない。
鉄鋼は、中国の生産量が極めて大きくなっているのだが、特殊な鋼材の生産能力を持っておらず、それが中国工業界の生産設備拡充に不足し、その供給源がわが国の鉄鋼業界となっているという、複雑かつ面白い流れを構成している。

造船業界は幾多の不況を経験しており、リストラの単語がない時代から、驚異的なスリム化を計っており、これ以上の贅肉は残っていない。
しかしながら、そのリストラのノウハウは他の業界に一歩先んじるもので、業務の多様化を真っ先に図った業界でもある。

造船は、重工業の一環として、他の輸送機関の製造母体を含めた柱の一つでもある。
中国景気を踏まえて、船舶需要の高まりと共に、建造の注文は活況を呈している。
残念なのは、全部門に対する造船のシェアが縮小されている結果、活況の成果が薄まってしまうことだろうか。
逆に、インフラ整備の需要もあるが。

さて、株価であるが、最近高騰しているのは、住友重機械工業で800円前後である。2005.12には900円をつけている。
しかし、工作機械がメインテーマらしい。
次席が三菱重工で、400円前後。2005.12には500円をつけている。
長崎造船所での火災事故や、系列の三菱自動車の負担が大きいが、ゼロ戦や戦艦武蔵を建造した三菱重工である。
天下の三菱の名は腐ってはいないだろう。
日立造船、三井造船、石川島播磨重工、佐世保重工、川崎重工など、2005.夏前は150-200円、2005.11でも200-300円である。2005.12には200-400円をつけている。
株式市場活況の今日、極めて低位の業界といえる。

低位であるのは、もちろん、企業の状態がその水準であることを示している。
しかし、それは長引く不況の影響を多く受けた業界の宿命ともいえ、さすれば、好転する局面では上昇幅は大きいといえるだろう。


日本の艦艇建造所
世界の重工業企業


2005.11の業界での平均 \509.87 PER:28.1 PBR:1.8
○:プラス要素 ●:マイナス要素


SNS
造船/株くらぶ
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新規作成日:2005年11月13日/最終更新日:2007年7月26日