株価の読み方(応用)
尚、本情報の利用に関する責任は、当方では一切関知いたしません。
株価の推移が確実にわかれば苦労はしない。
チャートを見て、上昇傾向か下降傾向かは、過去としてわかるが、明日のことはわからない。
ただ、統計的、経験的な部分も含め、動きの見方を理解すると、ヤマカンよりは遥かにましである。
- 波動
上昇波
高値・安値ともに上昇してゆく。
買い方の強い動きである。
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下降波
高値・安値ともに下降してゆく。
売り方の強い動きである。
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天井
上昇波から下降波への転換。
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底値
下降波から上昇波への転換。
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新値八手利食い
高値を更新してゆくとき、八新値から13新値で、ほとんどの株価は天井をつき、下降を始めるという。
高値更新が始まると、流れに乗ろうと集まってくるが、やがて利食いに転じ、売りが先行し始めると下がるわけである。
もちろん、過去の例で8〜13でほとんどというだけで、その例外を期待するからこそ最後の高値でも買う人がいるわけで、おかげで売れるというものである。
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- 株価の波動
株価は経験則として、ある程度の周期で上下している。
上昇は、上昇方向を3回、反動を2回伴って動く。
下降は、下降方向を4回、反動を3回伴って動く。
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1,2,3,4,5が小さな動き、A,B,C,D,E,F,G,Hが方向。
図では、下降は途中までである。
- 株価の三段上げ、三段下げ
株価は、上昇時には、3段の山を作りながら上昇する。
一段上げは、1/2戻しの後、二段上げへ、1/3戻しの後、3段上げで天井をつく。
下降時には、3段の谷を作って下降する。
一段下げは、1/2戻しの後、二段下げへ、1/3戻しの後、3段下げで底をつく。
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- トレンドライン 趨勢線
一定期間における傾向を見るもの。
サポートライン
一定期間における底値を結ぶ直線により、上昇トレンドを見るもの。
上昇トレンドでサポートラインを抜いた場合、転換点と見れる。
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レジスタンスライン
一定期間における高値を結ぶ直線により、下降トレンドを見るもの。
下降トレンドでレジスタンスラインを抜いた場合、転換点と見れる。
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- シグナル
高値圏 売りのシグナル
かぶせ線
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包み線
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はらみ線
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安値圏 買いのシグナル
切り込み線
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包み線
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はらみ線
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天井圏
・二番天井
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・三尊天井
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・毛抜き天井
・三空上放れ
上昇局面で、窓が3度空けば、そろそろ天井。
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・長い上ヒゲ
売りが厚くて上げどまり。
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・団子天井
株価が大きく上昇した後、出来高を伴わず、小さなローソク足がいくつも立って団子のようになる。
・上放れ十字線
下落の相場転換。
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底値圏
・二番底
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・逆三尊底
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・逆毛抜き底
・三空下放れ
下落局面で、窓が3度空けば、そろそろ底。
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・長い下ヒゲ
買いが厚く下げ止まり。
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・十字線
相場転換。
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・宵の明星
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転換点
・捨子線
寄引同時線(足長同時線、寄せ線)
転換暗示の線。
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寄付き天井 寄天
立会開始後の寄付きがその日の天井で、以降高値をつけることのない状態。
前日に比べて高値がつき、売りも買いも多く控えてはいるが、買い気配側での約定が進み、値が上がらない状態に多い。
この場合、寄付きで仕込んだ投資家が、見切りをつけて損切りに入ってくると、暴落する。
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高寄り
前日終値よりも高い始値がつくこと。
上昇期待から窓を開ける要素だが、外れの投げが始まると、この後下落し、かぶせ線となる。
このときの終値が、前日の上げ幅の半分より上までで止まったなら下げ止まりで上昇継続。
前日の上げ幅の半分より下まで下げたなら、下落。
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- 旗のパターン
上値抵抗。
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下値抵抗。
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収束。
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ボックス相場。
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ボックス相場の脱却。
ボックス相場は、それまでのボックスをつなぐ形になる場合がある。
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- 相場トレンドの判別
@押し目買い
A上昇相場
B下落相場
C戻り売り
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赤線:週足
緑線:月足
- *
株価の正当性。
株価は市場原理で値がつくもので、適正価格が表示されることはない。
極端な話、大きな負債で倒産して上場廃止となるような企業の株価でさえ、上下する。
ただ、いくつかのものさしによって、他の株に比べてどうかという見方は出来るようだ。
- RSI 1・2 (Relative Strength Index) 株価相対力指数
一定期間の株価上昇幅合計の、下げ幅合計に対する割合を百分率(%)で計算したも
の。
1と2の算出方法はほぼ同じだが、計算期間の初日を計算に含むか否かという点のみ異なり、2の方が広範に使われている。基本の見方は1・2ともに同じ。
一般に、70%以上で買われすぎ、30%以下は売られ過ぎといわれる。
- ストキャスティクス:ノーマル(Stochastic Oscillator)
- ストキャスティクス:スロー(Stochastic Oscillator)
株価のある一定期間中の変動幅と終値の関係から相場の相対的な強弱の勢いを推計しようとしたもの。
ノーマルとスローは、採用している期間が違い、スローはノーマル%Kを3日分で平均化したもの。ノーマルの方が頻繁に売買シグナルが出るが”だまし”も多いといわれる。
一般に、80%以上で高値圏、20%以下で安値圏といわれる。
安値圏(高値圏)で%Kが%Dを上(下)に抜けたら、買い(売り)のシグナルと見られる。
- サイコロジカルライン
一定期間に、終値ベースで上昇した日数が何%を占めていたかを示す。
一般に、80%以上は過熱、20%以下は底入れと見られる。
過去12日間の株価の上下を見る指標
12日のうち、上昇が7日で、下降が5日なら、7勝5敗、或いは、7/12で58.3%となる。
75%以上が売りゾーン、25%以下が買いゾーン。
8勝以上が続く状態は市場過熱気味といえる。
- DMI (Directional Movement Index) 方向性指数
当日の高値、安値、前日の高値、安値、終値などから+DI(正の方向性指数)、-DI(負の方向性指数)、ADX(トレンドの強弱指数)を算出したもの。
一般に、ADXが上向きである時に、+DIが-DIを上(下)に抜けたら、買い(売り)のシグナルと見られる。
DI+(Plus Directional Indicator): プラスの方向性指数(上昇力を示す)
DI−(Minus Directional Indicator): マイナスの方向性指数(下降力を示す)
ADX(Average Directional Movement Index): トレンドの強さ示す指数
DI+が−DIを上抜いたら買シグナル。
DI+が−DIを下抜いたら売シグナル。
DI±のクロス後、ADXが下落してきたDI−を上抜いたら買シグナル。
DI±のクロス後、ADXが下落してきたDI+を上抜いたら売りシグナル。
- RCI (Rank Correlation Index) 順位相関係数
株価の時間の推移と価格の水準、それぞれに順位をつけ、その相関関係を指数化したもの。期間中継続して株価が上昇すれば100に近づき、継続して下落すれば-100に近づく。
一般に、+80以上で高値圏、-80以下で安値圏といわれる。
安値圏(高値圏)で短期線が長期線を上(下)に抜けたら、買い(売り)のシグナルと見られる。
- MACD (Moving Average Convergence/Divergence)
2本の平滑平均(単純平均と若干異なる)を使用する。MACD(12単位平滑平均−26単位平滑平均)とシグナル(MACDの9単位移動平均)の2本の線の水準やクロスの仕方から判断する。
一般に、安値圏(高値圏)でMACDがシグナルを上(下)に抜けたら、買い(売り)のシグナルと見られる。
- ボリュームレシオ1・2
一定期間の株価上昇日の出来高合計の、株価下降日の出来高合計に対する割合を百分率(%)で計算したもの。
一般に、1では450%以上で高値圏、70%以下は安値圏。
2では80%以上で高値圏、20%以下は安値圏といわれる。
- 移動平均線
日々の動きを平均化して傾向を見るもの。
短期移動平均、長期移動平均は、相対的なもの。
日足を見る場合、短期移動平均は10日、15日、長期移動平均は25日がが多い。
これは、営業日二週間、一ヶ月を想定したもので、現在は週5日、かつては土曜半日を含めて6日であったもの。
長期を判定する場合は、短期25日、中期75日、長期200日などが用いられたりする。
移動平均線が株価より下で、移動平均線が上昇の状態を順形という。
ゴールデンクロスをつけた時は底値確認
デッドクロスをつけた時は天井確認
ただし、過去の平均を取る以上、予測というよりは現状確認となる。
25日移動平均線は、一年以内の中期投資のシグナル判定向き
13週移動平均線は、一年以上の長期投資のシグナル判定向き
短期移動平均線が、長期移動平均線を上回っている場合は上昇傾向。
短期移動平均線が、長期移動平均線を下回っている場合は下落傾向。
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売りのポイント
・移動平均線が上昇後、下降に転じたとき。図緑A
・下降中の移動平均線を日々線が上回ったとき。図緑B
・日々線が移動平均線の下にあり、移動平均線に向かって上昇しながらも移動平均線に達することなく下落したとき。図緑C
・移動平均線が上昇していても、日々線がそれを大きく離れて上回っているとき。図緑@
買いのポイント
・移動平均線が上昇に転じたとき。図赤@
・上昇中の移動平均線が、日々線を上回ったとき。図赤A
・日々線が移動平均線を上回っていて、下降しても下回らずに上昇するとき。図赤B
・移動平均線が下降していても、日々線がそれを大きく離れて下回っているとき。図赤C
- 株価移動平均乖離線
株価がある期間の移動平均株価と、どれだけ乖離しているかをグラフ化した指標。
一般に、乖離が上方、下方に極端に拡大した場合は強気、もしくは弱気一色の相場展開となっていることが多く、過去データを鑑み、逆張りを敢行するシグナルといわれる。
日々の株価と移動平均線との差を乖離(かいり)という。
この乖離が大きいほど、反動の可能性が高くなっていることを示す。
- レシオケータ(個別チャートのみ対応)
個別銘柄株価の日経平均株価に対する割合を百分率(%)で計算したもの。
一般に、レシオケータチャートの向きの転換点が売買ポイントであるといわれる。
- 強弱レシオ
一定期間の移動平均株価に、標準偏差に基づいた株価レンジを、その上下にバンドとして計算したもの。
Aレシオは当日の始値を基準とし、Bレシオは前日の終値を基準として算出されている。
各レシオが底値圏(天井圏)で株価の下落(上昇)に逆行して上昇(下落)し始める時は買い(売り)シグナルといわれる。
- ボリンジャーバンド
一定期間の移動平均株価に、標準偏差に基づいた株価レンジを、その上下にバンドとして描くチャート。統計学では、データが正規分布している場合、「平均値±標準偏差(標準偏差×2)」内にデータが入る確率は約68%(95%)であることが知られており、それを活用したのがボリンジャーバンド。
一般に、バンドが広いところはボラティリティが高く、バンドが狭いところはボラティリティが低いことを示す。
バンドをはずれた数値を異常値として売買の判断を行う。
- パラボリック
加速因数、高値(安値)などをもとに、SAR(ストップアンドリバース)という値を算出し、SARをつなげて線にしたもの。
ロングとショートの違いは、(新規公開時等)作図開始後2トレンド期間におけるSAR算定方法。
同期間を経過すると、ロング・ショートチャートは全く同じとなる。株価が上昇(下降)トレンドの時はロング(ショート)が有効。
一般に、パラボリックが上昇しているとき(SAR-L)にローソク足が上から下に突き抜けたら売りのシグナル、パラボリックが下降しているとき(SAR-H)にローソク足が下から上に突き抜けたら買いのシグナルといわれる。
- 逆ウォッチ曲線
出来高を横軸、株価を縦軸とした、株価・出来高の相関図。
株価移動平均を縦軸、出来高移動平均を横軸にとり、チャート化したもの。
基本的な株価修正から時計と逆回りに動くといわれることを前提として、株価と出来高の位置から売買の判断を行う。
時計と反対周りをするためこの名前がある。
株価推移を占うものとされる。
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閑散期は買い時
下落後、横ばい状態で、出来高が急増してきた時は買い時。
出来高急増は買い時
連日大商いで株価上昇が鈍った株は売り時
日経平均 逆ウォッチ曲線 1987-2005
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- 新値足
一定の価格変化がなければチャートが更新されない不規則時系列チャート(縦軸は株
価)。陰線(陽線)から陽線(陰線)に変わることを陽転(陰転)という。
一般に、陽転(陰転)してから2本目の陽線(陰線)が買い(売り)シグナルだといわれる。
- ポイント&フィギュア
一定の価格変化がなければチャートが更新されない不規則時系列チャート(縦軸は株価)。チャートパターンによる売買サイン、トレンド分析、カウンティングによる目標値の算出など、見方は多彩で、売買判断はこれらを総合的に把握して行う。
もっとも単純な見方としては、2列前の×(○)を上(下)に抜けたら買い(売り)のシグナルといわれる。また、トレンドを読み取り、そのトレンドを×(○)が下(上)から上(下)に突き抜けたら買い(売り)のシグナルであるといわれる。
- 価格帯別出来高
表示された期間内の出来高が、それぞれの価格帯に分けて表示されている。
一般に、出来高が多い価格帯は、上値(下値)の抵抗帯(サポートライン)となる可能性があるといわれる。
- 一目均衡表
一目山人が考案したチャート分析方法。5種類の線を引いて作図し、それらの線の位置関係により総合的に売買の判断を行う。
一般に、転換線が基準線を上(下)に抜けたら、買い(売り)のシグナル。
基準線の方向性により中期的なトレンドを判断。
先行スパン1と先行スパン2で囲まれた部分を「雲」と呼び、その「雲」とローソク足の位置関係により売買判断を行う。
遅行スパンがローソク足を上(下)に抜けたら、買い(売り)のシグナル。
これらの他にも「波動」や「値幅観測」といった分析方法が提唱されている。
転換線: 転換値 [⇒(本日を含む過去9日間の最高値+最安値)÷2を本日の欄にプロットする]を折れ線グラフ化したもの。
基準線: 基準値 [⇒(本日を含む過去26日間の最高値+最安値)÷2を本日の欄にプロットする]を折れ線グラフ化したもの。
先行スパン1: (転換値+基準値)÷2を、本日を含めた26日先にプロットし、折れ線グラフ化したもの。
先行スパン2: (本日を含む過去52日間の最高値+最安値)÷2を、本日を含めた26日先にプロットし、折れ線グラフ化したものです。先行スパン1と先行スパン2のあいだの部分が抵抗帯で、一般に「雲」と呼ばれる。
遅行スパン: 本日の終値を26日前にずらしてプロットし、折れ線グラフ化したもの。
転換線が基準線より上方にある場合は、買いシグナル。
転換線が基準線より下方にある場合は、売りシグナル。
基準線の方向が右上方を向いている場合は、買いシグナル。
基準線の方向が右下方を向いている場合は、売りシグナル。
遅行スパンが本日を含めた26日前の日足より上方にある(下から上に交差した)場合は、買いシグナル。
遅行スパンが本日を含めた26日前の日足より下方にある(上から下に交差した)場合は、売りシグナル。
本日の日足が抵抗帯(先行スパン1および2)を下から上に突破した場合は、買いシグナルで、以後、この抵抗帯はサポート・ゾーンとして機能する。
本日の日足が抵抗帯(先行スパン1および2)を上から下に突破した場合は、売りシグナルで、以後、この抵抗帯はレジスタンス・ゾーンとして機能する。
- インプライド・ボラティリティ(Implied Volatility)
ボラティリティとは、原資産価格(日経225等)の変動(ぶれ)の平均値で、年率(%)で表示される。
IVは「マーケットで現実についているプレミアムをブラックショールズモデルに代入し、方程式を逆算して求めたもの」で、マーケット参加者が今後の相場変動をどのように考えているかという指標。
一般に、IV=21.0%ということは、相場参加者は年率換算21.0%今後相場が変動すると見ていると考えられる。
原資産価格の変動幅が大きい(小さい)ほど、ボラティリティは高く(低く)なり、ボラティリティが高い(低い)ほど、オプション価格(プレミアム)は高く(低く)なる。
オプション買方はIVが増加する局面で買い、売り方はIVが低下する局面で売るのが基本的な考え方。
- デルタ
日経平均が1円動くとそのプレミアムがいくら動くかを示す。(例:デルタ=0.475であれば、日経平均が100円動くと当該銘柄のプレミアムは48円前後動くという意味)。
デルタはコールで0〜1、プットで-1〜0の範囲で動き、ディープインザマネーになればなるほど、デルタは1(プットの場合は-1)に近づく。
- カラ売り比率
カラ売り残高 / 総出来高 x 100 %
カラ売り増加は、やがて買戻しが来るので上昇する。
- 騰落株線
日々の値上がり株数と値下がり株数の佐野累計をグラフ化したもの。
騰落株線の上昇にもかかわらず、平均株価が下がっている場合は、相場好転の前兆。
騰落株線の下降にもかかわらず、平均株価が上がっている場合は、相場暗転の前兆。
平均株価が前の高値に接近し、騰落株線がその高値当時の数字を割っていれば、弱含み。
平均株価が前の安値に接近し、騰落株線がその安値当時の数字を超えていれば、強含み。
平均株価が前の高値に接近し、騰落株線も上昇しているときは、上昇継続。
平均株価が前の安値に接近し、騰落株線も下降しているときは、下降継続。
- チャネルシステム
一ヶ月以内の短期投資のシグナル判定向き
「高値の移動平均」「安値の移動平均」を意味し、「高値の移動平均」「安値の移動平均」がそれぞれ「支持」「抵抗」になり、両移動平均線に挟まれたエリアを「支持帯」「抵抗帯」として考えることもできる。
そもそも移動平均線には「投資家の平均買いコスト」という意味があり、また「買い方、売り方の心理的な節目」という意味もある。
「支持帯」「抵抗帯」として使う場合は、心理的な節目を「面」で捉えており、一目均衡表の「雲」のような役割があるわけで、「支持帯」よりも上方に位置しているときは「強気相場」、一方「抵抗帯」よりも下方に位置しているときには「弱気相場」と判断することができる。
ローソク足の実体が、「高値の移動平均」を超えたら買い、「安値の移動平均」を割ったら売り。
新規作成日:2005年11月14日/最終更新日:2006年7月22日