デイトレードの手法

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デイトレードの手法


デイトレードは、当日中に売買を完結し、翌日に持ち越さない取引手法である。
日計り(ひばかり)とも言われる。
かつては機関投資家などでないと扱えなかったが、最近では、個人投資家でも参加できる環境が整ってきたようだ。

が、デイトレードは一般の株式投資とはかなり手法が異なる。
それは、一日の値動きの中で完結させようとする為の特殊な例とも言える。

一般には、
・浮上候補を選出する。
銘柄数は10〜30程度で、その日の狙いとしてしっかり整理しておく。
多ければよいというものではなく、自分で見渡せる数が限界でもある。
候補のポイントの一つは、値動きが期待できることと、市場流通性が高いこと。特に出来高が多くないと、売買がつきにくい。
・事前情報を確認する。
チャートなどを確認し、材料性、値動きの点で変動が生まれそうな銘柄を確認しておく。
・ボードへ計上する。
ネットツールなどで、選出銘柄を計上しておく。
最近ではネットツールがあるおかげで、日中の値動きも見やすくなった。
・板状況を寄付き前、寄付き後とも監視する。
板の状況がよくなってきたものは値上がるする可能性が高くなるので、板状況の良いものをまず買いに行く。
・値動き、出来高の変化を監視する。
その上で、まずは買いに行き、動きをみて利食い、上がらない場合にはたとえ買いから数分後でも、さっさと売る。


・銘柄選びのための情報

寄付前情報(市況フラッシュ)
特別買(売)気配の出ている銘柄を探す。
特別買(売)気配とは、9時のスタート時点から買い(売り)注文が売り(買い)注文を格段に上回り、前日の終値より気配が切り上がって(下がって)いる銘柄。
これにより、株価上昇(下落)の可能性が高い銘柄をピックアップでき、ピックアップされた銘柄群によって物色の傾向がわかる。
特に、出来高が多いものが好ましい。
ストップ高(安)した銘柄など翌日も買い(売り)気配になる可能性有り、また売買できない可能性も有る。

新高(安)値の出ている銘柄を探す。
今年の高値、安値を更新した銘柄を選出する。
年度が変わると上昇(下降)トレンドの銘柄は新高値、新安値に良く顔を出す。
年初の新値更新銘柄は勢いがあると考えられるので、値幅が取れる可能性が大きい。
小型株(発行済み株式数が少ない)の方が動きやすい。
翌日も継続する可能性有り


寄付後情報(ランキング情報)
物色対象となっているセクターから銘柄を選ぶ
ニュースなどの材料や連想買い
銘柄が日替わりで変わる可能性がある

出来高乖離率上位銘柄を探す。
通常の出来高(25日移動平均)よりも急激に増えた銘柄を選出する。
株価上昇(下落)の可能性が高い銘柄を選出する。
値動きが軽い低位小型株の選択(1000株単元、東証に有効)に有効。

売買代金急増上位銘柄を探す。
通常の売買代金(25日移動平均)よりも急激に増えた銘柄を選出する。
株価上昇(下落)の可能性が高い銘柄を選出する。
低位小型株の選択(1株単元、新興市場に有効)に有効。

売買代金上位銘柄
出来高上位銘柄

値上り率上位銘柄
値下り率上位銘柄
マーケットの物色対象などの傾向を見る。


・売買のための情報
市況情報(板情報、歩み値情報)
個別チャート(分足)


・その他の情報
信用情報
時系列情報
ニュース


通常の投資では、少々下がっても、翌日以降の展開での戻しを期待するわけだが、デイトレードに徹する場合、損切りを早めにすることによって損失を限定する。
ここで、持越しを可とする場合は、本来のデイトレードとは異質のものとも言う。
もちろん、デイトレードと通常の売買は、手法とスタンスが異なるだけで、法的な敷居もないので、徹しないと法的な問題があるわけでもない。
ただ、デイトレードの本質は、持ち越さないことによって、翌日の不安を残さず、また、損失を限定するという点にあるわけで、超短期たるデイトレードのスタンスと、中長期の投資スタンスの差異を見極めていないと、あまり効果もないということでもある。
すなわち、持ち越して先に期待するなら、銘柄の選択としては、将来展望のあるところを選ぶべきで、デイトレードの場合は、ある意味、今上がる事を期待しているわけで、それが外れた場合、明日以降上がる確率は今日よりも低いはずである。
従って、しがらみや未練が多い人には向いていない。

その意味では、薄利多売たる、僅かな利ざやの累積であり、売買単位を大きくしてはじめて効果が上がるともいえる。

また、売買の往復での手数料は、利ざやを左右する要因でもあり、投入資金と売買回数等を勘案し、安いところを選ぶ必要がある、
ここで、カタログ値たる目先の数値で比較しても意味がなく、自分の投資額と、銘柄数とを勘案し、最適なところを選ぶ必要がある。

例えば10万円以下手数料無料と言っても、500円100株が510円になったところで、1000円にしかならない。
手始めとしては良いかもしれないが、先々そのままやっていてもただのゲームである。


デイトレードでの禁じ手は、寄天やストップ高(安)を掴むことである。
当日中の値動きの幅で利ざやを稼ぐのだから、値幅制限いっぱいのストップ高(安)は、これ以上上(下)がらないことを意味する。
また、寄天も、後は下がるだけである。
カラウリ(信用取引の売り)から入る場合は条件がやや異なるが、動きの鈍い要件には違いない。
単に値幅が大きく動いていればオッケーというものではない。




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新規作成日:2005年11月24日/最終更新日:2005年12月29日