逆指値注文
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逆指値注文
証券取引のシステム化が進み、なんでもネット処理が進んだおかげで、色々な機能が出てきた。
通常の売買では、指値、もしくは成り行きで注文する。
その注文のタイミングは、基本的に投資家自身が決定する。
すなわち、株価ボードやニュースの情報を元にタイミングを計ることになる。
最近では、ネットで各種情報が参照できるおかげで、証券会社に電話で聞いたり、証券会社のフロアに行かなくとも、自宅や、携帯電話の画面でさえ知る事も出来る。
しかし、四六時中見ているわけにも行かず、また、急激な価格変動にタイミングよくリアクションを取ることは難しい。
ここで、逆指値注文が生きてくる。
逆指値注文は、通常の注文を発行するための条件を指定できるものだ。
例えば、1000円前後の持ち株が、急落した場合どうしよう。
一時的なものなら良いが、倒産など再起不能であれば、一刻も早く売るに越したことはない。
ここで、「800円を割った場合に売り」という指定が出来る。
売り方については、指値でも成り行きでもつけられる。
が、指値の場合、指定価格で値がつくことなく、株価が下落したら、以降は約定することはないだろう。
最悪のケースを想定するなら、成り行きで売ったほうが間違いがない。
この場合はストップロスを想定したものだが、類似の扱いとして、利益確定でも同じだ。
最低限度確保したい額を決め、それを確保しつつ上昇を待つ。
下がってきたらさっさと諦める手法だ。
また、別の使い方として、
1000円までのボックス相場が続いている銘柄が、1100円を越えたら上昇の気配と見た場合、「1100円を越えたら買い」という指定をする。
この場合、1200円で指値をつける場合は、逆指値でなくとも通常の注文でも同じことに見えるが、1200円の買いを通常注文で入れれば、「1200円以下で買い約定する」わけで、上昇の気配に無関係に買えてしまう。
いずれの場合でも、注意点は、数値の設定は、想定どおりの下落(または上昇)の場合と、一時的な安値(高値)が考えられることから、いずれの動きでも泣き笑いがないように設定すべき点だ。
一般には、一時的な値動きは小さめであろうということだ。
従って、幅を大きく取れば、一時的な動きで反応することはないのだが、逆に言えば、損害がある程度でてからということになる。
安全策をとるか、ぎりぎりの勝負をするかということだ。
また、損切りなどで利用する場合は、かなり細かい指定になるのだろうが、成り行きでは下落幅が読めないことから指値をしたいところだが、指値で約定をつけずに下落する場合は効果がないため注意が必要だ。
この手法そのものは、論理的にはシステムがなくても可能で、条件を証券会社の担当者に伝えておけば、ある程度の対応をしてくれる。
が、担当者は一つのこういった注文にのみ対応しているわけではないから、瞬間的な見落としはもとより、かなりアバウトなタイミングとなることは言うまでもない。
新規作成日:2005年12月1日/最終更新日:2005年12月1日