ライブドアの雪辱戦

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2006.1.16夜、ライブドアが、証券取引法違反で捜査を受けた。
果たして翌日(2006.1.17)以降、ストップ安、一気に1/8程度に下落した。

通常の上下ならまだ回復の期待があるものの、今回の場合は「ゼロ」の想定も必要な状況だ。
「あのときにこうすれば」「もう一日早く」などと今頃言っても間に合わない。
むしろ笑いものにしかならないから、ひたすら黙して語らず、臥薪嘗胆である。

幸運にも、投入比率が低かったおかげで、全体から見れば損害は小さいものの、明暗を分けた思いからはこの上なく悲しい。

通常の下落なら、ナンピン買いという方法があるが、今回は、ナンピンはスカンピンの典型が想定される。

ライブドア本体の下落は連日のストップ安。
ライブドア関連企業もそれに連動。
そればかりか、市場全体が影響を受けてスパイラル状の展開だ。

が、さすがに市場は数日で落ち着きを戻した。
かつまた、一般の銘柄にとっては、昨年来の上昇相場に対する調整でも有り、買い増すには絶好の好機でもある。
おかげで、若干値が上がっていた、先々への有望銘柄をゲット。
全体としては、マイナスは残らなかったものの、「本体の損失がなければ・・・」という記憶はついて回る。

と、ライブドア関連企業も、値がつき始めている。
やがて、リバウンドとして、乱高下で利ざやを稼ごうとする動きも始まる。
が、先行き不透明な企業は投資対象としては・・・。

そして1/23頃には底をつけたようだ。
また、関連企業といっても、今回の事件に直接関与している企業でなければ、先行きの絶望感は少ない。

1/2戻し、2/3戻しという言葉がある。
最高値まで戻らないにしても、最安値からはかなり戻すだろう。

ちょうど、同様の発想か、急騰が始まっている。
ということで、短期決戦の全力投入。
しかし、いくつか買ったものの、下げる局面を見ると、共倒れの恐怖感がたちこめ、そこそこで利益確定すると、その後高値をつけている・・・。

翌日、強気に仕込んだら、今度は上げどまり。
更には、下落低迷を続ける。

冷静に考えれば仕組みは簡単だ。
株主の客層が違うのである。
ポイントは、ストップ安を何回かつけるほどの落差がある点だ。
株価は半値はおろか、1/3すら割る。
ライブドア本体は1/8、ライブドアマーケティングに至っては1/10である。
当初の株主は、下落前に買っているから、基本的に高価格でのオーナーである。
これが急落し、紙切れの恐怖に怯えれば、叩き売りに走る。
逆に、急落時の底で買おうとするものは、その時点の価格と条件を覚悟し、投機的発想を持っている。
すなわち、急落の前後では、オーナーが入れ替わっているのだ。
例えば、1000株70万円と、5000株35万円では、気持ちも威力も、とても互角では戦えない。
1000株70万円が半減すれば恐ろしいが、2000株14万円なら比較的小さいし、100株7000円なら、この時期、紙くずになっても覚悟の範囲だろう。

反発した上昇局面でも、通常であれば、強気で持ち越すところでも、そこそこで利益確定が始まってしまう。
購入価格が低ければ、下落前の株価に無関係に、1円でも上がれば利益が取れるわけだ。
ましてや、当初のオーナーから比べれば、同じ投資額でも何倍も大きい株数を確保できるから、レバレッジも大きい。
そして上げ渋って停滞すると、そこそこで見切りが始まる。
ここで下がろうものなら、簡単に損切りが始まり、下落に進む。

教訓としては、
大幅急落後の底値からは、先ずは長期ではなく、短期スタンスでの利益確定が間違いないようだ。
そして、再び下がれば、そこでまた仕込めばよい。

この局面の一巡が終われば、低位株の戻しを期待する動きが始まるようだ。
果たして、2/3過ぎから堅実な戻しが始まった。
ライブドア関連会社も、企業体制の整理など、事態の収拾に動き始めた。

ライブドア本体や、ライブドアマーケティングも、事件のポイントが明らかになってくるに従い、整理も進み、ストップ安から、ザラバでの値がつくようになってきた。
ここで、十分安くなれば、投機としても面白い。
資産体制が不明確ではあるが、赤字倒産ではないから、解散価値は残っている。
かつまた、再生の見込みなりがあれば、尚更面白い。
上場廃止となっても、資産価値が残るのであれば、場外乱闘の時期を経ても、楽しみは残る。
底はどこか・・・。
四季報等で公表されている数字は、最新とはいえ、前回決算時の資産額がベースである。
粉飾がなかったとしても、資産のうちの株価が、関連会社の持ち株分の目減りを考えると、とても満額で計算は出来ない。
市場がそこまで見ているかはともかく、PBR1倍を割って尚下落している。
さすがに底を突いたようで、投入開始。
株価が当初の1割近くに落ちているということは、当時100株しか買えない価格で、1000株買うことも出来る。
気分も大きくなってくる。
が、あからさまに紙切れが増えても不愉快と思うと、継続には慎重になり、結果、取り損ねも増える。
先行きは不透明ではあるが、全損覚悟の総量を前提にしておけば、なかなか面白い状況ではある。
特に、ザラバの気配を読むには、なかなか良い、実弾演習ではある。


しかし、戻りも一直線でもないようだ。
それは、乱高下相場は、短期の利食いのねらい目でもあるためだ。
前日にストップ高となったものは、翌日も高く始まる。
が、ここで、同様に、利食いの思惑も走っている。
ザラ場での乱高下がしばし見られる。

ここで十分な資金があれば、両建てで攻めたいところだ。
信用規制、特にカラウリが出来ない銘柄ばかりだから、前日以前に持ち株があることが前提だが。

前日のうちに、翌日の価格帯を推定する。
寄りの板の状況で、先を読み、仕込む。
不必要な高値での寄付きは、すぐに落ちるから、売って待てばよい。
ここで、完全な「成行き」にすると、油断しているうちに信じられない高値をつけてしまって焦げ付くが、「寄付き・指値」にすれば、上限を規制できる。
翌日の更なる高騰の為に買うなら「成行き」でも何でも、とにかく確保したいわけだが、利ざやを考えれば、安く買いたい。
買った後上昇すれば思い通りではあるが・・・。買う前に高値をつけられても面白くない。
上下に動くようなら、売りと買いを適宜入れれば、上下でおいしい。

ストップ高をつけてしまうと、当日中は手の施しようがない。
が「ストップ高のまま」というケースもあるが、そうでない場合もある。
長期スタンスで見れば、そのまま数日での高騰が見込めるところだが、短期で見ると動かなければ利ざやが取れない。
すなわち、デイトレなどの向きには、ストップ高で売れればそれで利益確定なのであるし、ストップ高でデイトレをはじめるのは、当日中にこれ以上は上がらないから理論上おかしい。
このとき、買いが十分あれば、ストップ高で買残が多くあり、翌日にもつながるのだが、そうでない場合、買い手がいなくなってしまう。
このとき、売ってしまいたい人にとっては、少しくらい安くてもいいから、価格が下がり始めてくる。
この後、売りと買いのバランスによるわけで、買い手が寄り付いてくれば高値を維持するが、下がる気配がちらつけば、値崩れを起こす。
特に、当日安値圏で買った人には、プラスであればどこでもおいしい。

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さて、通算約一ヶ月で、帳簿上ようやく雪辱を果たした。
もっとも、もう少し経験と分析、冷静な判断があれば、更に効率よく、大きな利ざやも取れたところであるが、致し方ない。
損失で打ちひしがれたままよりは、遥かにましである。

結果として、当初のライブドア本体投資額の、11倍を投入した。
もっとも、これは「延べ」であって、同時にそれだけの資金があったわけではない。
いわゆる、短期売買によって、僅かずつでも利ざやを稼ぐこともしている。

大まかには、当初に全力投球して短期決戦のつもりだった。
が、これで収まらず、一時は損害が、更に5割ほど増加するなどという局面に陥った。
ナンピンを入れるのか・・・。
銘柄の選択肢を増やし、適宜の動きを見て、機動的に増強投入。
こちらの思惑通りに動けば簡単なものだが、しばし裏目に出る。
弱気に利食えばその後に急騰。
強気に指せば、下落。
一時的な上下動と、全体の方向を冷静に見続けるのも難しい。

場に張り付いて、機動的にすると、その時点の値に対しては、的確に動作できる。
が、あくまで、そのとき「瞬間」の値であって、その次の瞬間は、予測に過ぎない。
その意味では、前日に、上下の散布を予測し、売り買いを入れておくほうが、場に迷わされることなく、機械的に処理してくれる。
もちろん、幅を取りすぎるとヒットしないし、狭すぎれば利ざやが少ない。


7602ライブドアオート 2005.11.9〜2006.2.7
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2006.2.8
ライブドア関連株は、軒並み堅調だったが、ちょっと一服か。
トータルでの足引っ張りは+0.082790002%で、ついに回収達成。

2006.2.9
ライブドア関連株は、ちょっと一服か。
トータルでの足引っ張りは+0.200230007%。回収率は127.9665492%
いよいよ回収に加えてと夢を膨らませたが・・・。

2006.2.10
今日の日経平均は軟調に推移。
ライブドア関連株も軟調。回収率は48.62476115%と後戻り。

2006.2.13(月)
今日の日経平均も軟調に推移。
ライブドア関連株も軟調。回収率は-77.80429402%と損害が拡大。
夢の為に確定していなかったことが裏目に出て、再び悪夢へ。

2006.2.14(火)
今日の日経平均は、少し戻したものの15691.86まで下げた後、後場は回復基調。
ライブドア関連株も軟調で、回収率は一時-120%を超えたが、戻して-21.20463909%




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新規作成日:2006年2月7日/最終更新日:2006年2月14日