日露戦争100年 ロシア艦隊3隻が韓国・仁川を親善訪問
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日露戦争100周年を記念して、2月10日、ロシア艦隊3隻が、開戦の緒戦となった韓国・仁川を親善訪問した。
今回のロシア艦隊には、ミサイル巡洋艦「ワリヤーグ」と対潜哨戒艦「カレーツ」が含まれている。
この艦名は1904年2月9日の海戦で日本海軍によって沈められた二隻のロシア艦と同じ艦名である。
艦隊には、フェドロフ太平洋艦隊司令官がウラジオストクから同乗している。
また、艦隊の訪問期間中、セルゲイ・イワノフ国防相の韓国訪問も計画している。
今回、百周年を機にロシアは戦没将兵のための慰霊と追悼の記念碑除幕式を仁川港で行う予定である。
仁川市と京畿道(キョンギド)に、当時水葬された将兵と済物浦海戦を追慕する公園と記念碑を建設したいとしていた。
2月9日の仁川沖での日本との海戦は、ロシアでは「済物浦海戦」といわれ、日本艦隊の攻撃を受けたが降伏を拒否して自沈した戦没将兵は愛国的英雄として今もたたえられている。
ロシア軍はこれを「済物浦(チェムルポ)海戦」と呼び、戦闘には負けたものの、誇り高き軍人の道を選んだとし、ロシア海戦史ではこれを高く評価している。
ロシア太平洋艦隊は2003年8月、1100トン級の対潜哨戒艦を韓国人を意味する「カレーツ」と命名した。
この艦名の復活には昨年9月、ウラジオストクのロシア太平洋艦隊司令部を公式訪問した宋根浩(ソン・グンホ/57/海士22期/予備役中将)提督が一役買ったものだ。
当時、合同参謀戦略本部長だった宋提督は、フェドロフ太平洋艦隊司令官に「韓ロの友好関係などを考慮し「カレーツ」の艦名をそろそろ継承してもいい時期ではないか」と、慎重に切り出した。これに対し、フェドロフ司令官は、沿海州に住む韓国系ロシア人の代表に、ロシア海軍本部に請願するよう勧めた。この請願を海軍本部が受け入れ、2003年8月、独自の評価で最も優秀な成績を収めた艦艇を「カレーツ」として再び命名したものだ。
「カレーツ」は、「コリッツ」とも発音されるようだ。
尚、「ワリヤーグ」は、スラバ級の3番艦とし建造された巡洋艦で、ソ連崩壊後、「ワリヤーグ」と改名され、2002年の海上自衛隊国際観艦式にも参加している。
訪問艦艇は、2/4〜2/6にかけて、対馬海峡を南下したことを、海上自衛隊第22護衛隊(呉地方隊)の護衛艦「やまゆき」が確認している。
ソルム級航洋曳船1隻に曳航されたグリシャV級小型フリゲート1隻、2月4日(水)午後1時ごろ、対馬の東方約30q(約16浬)の海域を南下。
ロシア海軍のスラバ級ミサイル巡洋艦及びウダロイ級駆逐艦、2月6日(金)午前9時30分ごろ、対馬の東方約50q(約27浬)の海域を南下。
海上自衛隊公表写真
スラバ級ミサイル巡洋艦
http://www.jda.go.jp/JMSDF/news/16news/slava.jpg
ウダロイ級駆逐艦(大型対潜艦)
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ソルム級航洋曳船
http://www.jda.go.jp/JMSDF/news/16news/040201.jpg
グリシャV級小型フリゲート(小型対潜艦)
http://www.jda.go.jp/JMSDF/news/16news/040201.jpg
曳航の全景
http://www.jda.go.jp/JMSDF/news/16news/040203.jpg
新規作成日:2004年2月9日/最終更新日:2004年2月11日