Jpn 巡視船 PM95 あまみ型 MSA

350トン型巡視船 PM95「あまみ」型
周辺海域の領海警備を目的として建造された、新型の、350トン型巡視船。
従来の中型巡視船が、排水型の船であるのに対し、半滑走型の船型となっている。そのため、7kt以上高速となっている。
船尾のスリップウェイでの、搭載艇の発進揚収が出来る。
マストは船橋後部にあるのが主マストで、船橋前部の1本マストは、航海灯用。
船橋前部の1本マストは、PM95「あまみ」 、PM96「くろかみ」は、3段式の高いものだが、PM97「くなしり」、PM98「みなべ」は、1段式の低いものとなっていて、より、スマートな印象となっている。
煙突は、船橋構造物後尾に、ちょこんと置かれている。
20mm多銃身機関砲は、遠隔操作型RFS(Remort Firing System)で、武器使用時の乗員の安全性と、射撃精度の向上が図られている。
名瀬海上保安部(当時所属)巡視船あまみ(第十管区海上保安本部)は、2001年12月22日に発生した、九州南西海域不審船事案対応に係り、2002年3月11日海上保安庁長官表彰された。今回長官表彰の副賞として、海上保安庁としては初めて「長官表彰記念プレート」を授与され、表示する。
この事案で、船橋に被弾貫通し、この手の事案に対応すべき防弾能力について、貴重な教訓を残している。
また、この被弾した船橋部分は、修理の際取り外され、現場職員の厳しさを伝える教材として、海上保安大学校資料館に展示保管されることとなった。
船名は、九州の「奄美」、北海道の「国後」などに因んで命名されている。
最近の海上保安庁船艇は、配属地の変更に伴い、船名を変更することが恒例となっているが、九州南西海域不審船事案の記憶をとどめおくため、船名の変更は行われなかった。

総トン数: 249t
全長: 56m
最大幅: 7.5m
深さ: 4.1m
主機: ディーゼル2基 2軸
出力: 7000馬力
速力: 25kt
武器: 20mm多銃身機関砲×1
船質: 高張力鋼
航行区域: 近海
最大搭載人員: 33名

同型船
PM95 あまみ 平成4年9月28日 佐世保
PM96 くろかみ 平成7年11月24日 徳山
PM97 くなしり 平成10年8月26日 根室
PM98 みなべ 平成10年8月26日 田辺


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新規作成日:2001年11月28日/最終更新日:2004年11月9日