Jpn 輸送艦 LST4001 おおすみ 型 JpnE

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輸送艦艇
AMPHIBIOUS SHIP
業務輸送に、離島に被災地に、輸送はわれらが任務

輸送艦
TANK LANDING SHIP

最新式の輸送艦 災害派遣の強い味方
輸送艦 LST4001 おおすみ (LST4001おおすみ型)
現有輸送艦の後継として建造された。
従来の輸送艦は、言わば揚陸艦で、艦首を浜辺に乗り上げ(ビーチング)、艦内から直接、車輛などを揚陸する物であったが、その運用方式から、船底を深く出来ず、速力の増大は自ずと限度が有った。本型では、実際の揚陸時は、搭載するLCAC(エルキャック)により、艦と陸地を往復させる方式とされ、艦型は、通常の船舶の形とされている。
艦の大型化の一つの理由は、陸上自衛隊の連隊近代化がある。90式戦車を始め、機材の大型化、機械化が進み、自ずと輸送対象となる、モノも、増えてきている。
艦の構造は、概ねアメリカの、揚陸侵攻艦と同様で、ほぼ全通したヘリ甲板、艦内の前半には、輸送要員の居住施設、車輛格納庫、艦内の後部は、LCAC2隻の船渠型格納庫となっている。
最上甲板は、前半分は車輛甲板、後半分はヘリ甲板となっているが、艦の全長に対して、全通するデッキとはされておらず、艦首部は、錨甲板とされている。
一見、作戦運用には、艦首まで車輛甲板が連続していないとハンディとなりそうだが、実際、入出港作業の為には、露天式の錨甲板の方が、係留作業に効率的である。
車輛は、艦の舷側の扉より、艦内に入り、ターンテーブルで向きを変えて格納される。また、一部は、艦首のエレベーターにより、ヘリ甲板まであげられ、係止される。戦車は重量50トンの90式戦車10両の搭載が可能である。
ヘリはヘリ甲板での発着艦のみで、格納庫はもっていない。
LCACの船渠型格納庫は、運用の必要上、若干の海水注入が可能で、新型の交通艇の搭載も可能である。
当初発表では、船渠内への注水は不可能とされていたが、若干の水深は確保されるようには考慮されている。
船渠内へは、基本的にLCACのみを収容するが、2003.3に就役した、YF2150型は、災害派遣などの運用を考慮し、船渠内への収容が可能なように設計されている。
外観はミニ空母その物だが、ヘリ甲板は、VTOL(Vertical Take-off and Landing)機の運用は考慮されていない。VTOL機は、重量的には、大型ヘリとも、大差ないが、垂直離発着機のブラスト排熱の対応が問題のようだ。
固有乗員以外に、便乗者居住区は約300名分あり、また、約1000名の乗艦が可能である。

国際緊急援助活動等に対応する運用性向上として、監視カメラ装備による監視能力向上、手術車等への給電装置の装備による洋上医療対応能力の向上、フィンスタビライザーの装備による洋上におけるヘリコプター運用性の向上、航空機燃料貯蔵能力の強化による洋上におけるヘリコプター運用性の向上、舷梯の自動化による安全性迅速性の強化、などが計画されている。

「おおすみ」は、1999年1月、トルコ地震に対する支援業務で、「ぶんご」「ときわ」と共に、仮設住宅輸送も担当した。
「しもきた」は、2003年2月、インド洋に派遣され、タイ陸軍工兵隊の車輌、人員などの輸送を担当した。
輸送艦の艦名は、半島の名称が付けられており、鹿児島の「大隅半島」、青森の「下北半島」、大分の「国東半島」に因んで付けられている。
LST とは Tank Landing Ship の略号で、元来は、戦車揚陸艦 の意。

同型艦
艦種 記号・番号 艦名 竣工/編入 配属 定係港 建造所 計画年度 退役 備考
輸送艦 LST4001 おおすみ 平成10年3月11日 第1輸送隊 呉 三井玉野 H5 2002.3.12自衛艦隊 直轄より
輸送艦 LST4002 しもきた 平成14年3月12日 第1輸送隊 呉 三井玉野 H10
輸送艦 LST4003 くにさき 日立舞鶴 建造中・平成15年2月竣工予定

基準排水量:8900t / 満載排水量:14700t
主要寸法 全長178m×幅25.8m×深さ17.0m×喫水6.0m
主機:ディーゼル2基2軸, 出力:26000PS, 速力:約22kt
船型:平甲板型, 乗員:約135名
主要装備:高性能20mm多銃身機関砲(CIWS):2基, LCAC2隻



LST4001おおすみ(98.6.14 横須賀)

エアクッション艇 LCAC2101 エアクッション艇1号型


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新規作成日:2001年11月27日/最終更新日:2006年10月18日