海軍創生の歴史

海上戦力の創生は、基本的に海賊らしい。
ただ、相手から奪うことにより繁栄を享受しようというのは、陸上での領土争奪も似たようなものである。
陸上での領土争奪は、直接的には土地の確保であるが、しいては経済交通路をも含んでいる。

陸上国家に対して、海洋での支配力のみをいえば、海賊という表現が取られるのかもしれないが、陸上における「地方豪族」のようなものかもしれない。

配下を保護し、属せぬ者から奪う。
そして影響力を拡大する。

これを、国家的規模で対抗してくるところから、海軍がある。


古代ギリシャの伝承によると、クレタ島のミノス王が、ギリシャの全海域から海賊を一掃し、交易の拡大に努めたという。
クレタの最盛期は紀元前1700年頃からはじまっている。

中世北欧のヴァイキングは、国家的規模で海賊を行っている。

9世紀末のイギリスでは、アルフレッド大王が、船舶を動員し、海軍を創設したとされる。
この艦隊で、デーン人海賊を破っている。

中世〜近世のヨーロッパ各国は、常設の海軍を維持せず、必要に応じて、民間から船舶を動員する形を取っている。

ヴェネチアやジェノバなど、海上通商を礎とした都市国家は、商船隊を保護する為に、常設海軍を持っていた。
そして、海上覇権を巡り、しばし海戦を行っている。

16世紀前半には、イギリス王 ヘンリー8世が、54隻の帆走軍艦をもって、海軍を創設している。

大航海時代のスペインでも、中南米からの海上交通保護の為、海軍を持つようになった。

私掠船 (しりゃくせん)
敵側船舶への海賊行為を公認された民間船。



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新規作成日:2003年5月30日/最終更新日:2003年5月30日