テレビ朝日「朝まで生テレビ/激論 靖国神社公式参拝」を見て
2001.8.3の夜、−正確には日付は4日だが−、「朝まで生テレビ」をやっていた。
司会が田原総一郎氏から代わっていたが、パネラーは一部同じで、出てくる内容も想像通りだったが・・・。
しかし、この手の討論は、
1.議題に対して、十分な知識があり、
2.説得力のある分かりやすい発言をし、
3.他の発言を十分理解する
能力のある人でないと、実は、くだらないものになってしまう。
人それぞれ、考え方も違い、代表する立場も違うのだが・・・、
呆れ返る話が多かった。
結局、結論が出る話でもないし、双方が納得する話でもないので、途中までしか見なかったが。
靖国神社公式参拝には、さまざまな経緯、背景が伴っている。
世論を言うなら、7割が賛成であり、パネラーが賛否半々というのも世論を代表していない。
社会党の人が「それは自民党支持者の中での趨勢だ」といっていたが、自民党支持者の方が、社会党支持者よりも何倍も多い。
そもそも日本人の宗教観とはなにか。
正月に幾つもの神社に参拝し、節供にはまた神社へお参りする。クリスマスパーティーもしたり、それでいて、お墓はお寺にある。それが日本の宗教観であり、他の国の宗教のように唯一のものとは一致しない。
靖国神社とは、国家に殉じた戦士をお奉りしている。
国に殉じた英霊を、国家が奉じてなんの問題が有ろうか。
「いずれ自衛官に戦死者が出て、靖国神社に奉るかどうか、大変な問題になる」と言った人がいたし、誰もこの件に触れなかったので、パネラーの知識に呆れたが、自衛官の殉職者は、基本的に靖国神社に奉られている。そして1度、他の宗教の家族が、殉職されたご子息をお奉りするかどうかで問題になった事も有る。個別の結論は記憶していないが、国家の為に礎となった英霊はお奉りされているのである。
A級戦犯と言うのは、あくまで戦勝国主導の東京裁判の結果であり、その問題点も幾つか明確となっている。すでに決着と言うのは、意味がない。
憲法と言うのは、国の基本法だ。
しかし、法律は秩序を維持する為のものであり、時代の流れによって必ずしも固定される事はない。
あくまで、現時点の憲法であり、あえて言うなら、その前の大日本帝国憲法や、その昔の御成敗式目、などにが改められ今は効力がない事はその証である。
近隣諸国、とりわけ中華人民共和国、韓国、北朝鮮のみが靖国問題をカードとして利用している事実も注目に値する。
内政干渉もはなはだしく、そのくせ、我が国領海内での海洋観測や、北方海域での漁業問題など、国際法を無視した国家に、とやかくいわれる筋合いはなかろう。
「中国世論はインターネットでも議論が彷彿」と言っていたが、中国10億の民のうち、インターネット利用者はいかばかりだろうか。
このように、ごく一面を取り上げ、それがあたかも全てを代表しているかのごとき表現が、扇動と言って差し支えあるまい。
新規作成日:2001年8月4日/最終更新日:2001年8月4日