アメリカのミサイル防衛をなぜロシアが反対するのか

アメリカのミサイル防衛を、ABM条約に違反するとして、ロシアや中国が反対している。
ミサイル防衛は、純然たる防衛で、なぜ問題になるのだろうか。

戦略ミサイルは、相互確証破壊の法側に元づく、安全保証が成り立っている。
ミサイル防衛は、相手のミサイルを無力化すると言う意味で、この相互確証破壊の法側を崩すものなのである。

ロシアに攻撃の意図がなければ問題はなかろう。
確かにそのとおりだ。
しかし、問題は、アメリカに、戦略ミサイルが残存すると言う点なのである。

ミサイル防衛システムが稼動時にあわせて、アメリカが戦略ミサイルを全廃すれば、ある意味、防衛に徹すると言う意味がある。
しかし、アメリカは、戦略ミサイルを維持した上で、ミサイル防衛システムを持つわけで、鉄壁の盾と共に、鋭い刃を持つと言う事が、ロシアや中国が反発するゆえんである。


戻る TOPに戻る

新規作成日:2001年9月13日/最終更新日:2001年9月13日