日本海か東海か、日韓で海図論争

日本海の名称をめぐり、日韓間で論争が巻き起こっている。海図作成の国際組織「国際水路機関」(IHO)が半世紀ぶりに行う世界の海図のガイドライン改訂で、韓国側が、韓国の名称の「東海」に書き換えるよう求めたためだ。

「日本海は日本の植民地主義で定着した」などと主張する韓国に対し、日本は「19世紀初頭から世界的に定着している」している。

海上保安庁によると、IHOは航行の安全を図るため各国でばらばらに使われている地名や記号などの統一を目指し、1929年から海図作成のガイドラインを刊行している。53年に第3版が出された後、70年代からこれまで改訂作業を続けてきた。
IHO決議では、海の名称が沿岸国で異なる場合は、「当事国間で努力して統一を図り、それでもまとまらない場合は併記する」とされている。

韓国は92年、国連の専門会議で「東海」への変更を正式表明したが、改訂版の作成作業が遅れていたこともあり、これまで大きな問題にはなっていなかった。ところが昨年11月、IHO事務局が突然、「2002年1月15日までに日韓間で話し合いがまとまらない場合は併記する」と伝えてきたことから、“論争”が本格化した。

韓国側の主張は、「19世紀までは朝鮮海、東洋海など様々な呼び方があったが、戦前の植民地主義により日本海が定着した」というもの。

これに対し日本側は、
〈1〉日本海の名称は19世紀初頭には全世界の海図の約8割に採用されており、植民地支配で定着したのではない
〈2〉1か国の主張で簡単に名称を変更したり併記したりするのは、名称の統一を目指すIHO本来の目的に反する
などと猛反発。先月下旬には、外務省と海保の担当者がモナコのIHO事務局を訪れ、従来通りの日本海で出版するか結論が出るまで出版を延期するよう要請した。

日本側の主張にIHO側も理解を示し、最終判断の“タイムリミット”は先延ばしされる見通しとなった。日本側の担当者の1人は「ワールドカップ開催など日韓交流が盛り上がっている時期に水をさすようなことはしたくないが」と前置きしたうえで、「譲歩すれば、誤った歴史認識を認めることになりかねない。併記は絶対、認められない」と話す。

しかし韓国の姿勢はどういう物だろうか。
日本海すなわち Japan Sea は、すでに世界的に理解されている。
たしかにかの国にとって先の戦争の痛みは消える事がないだろう。
しかし、それをいつまでも継承し、国内の問題の矛先を我が国に向ける姿勢は、何十年も後れを取る「後進国」と評せざるをえまい。

そもそも地名は、命名者の都合でついている。
その一つは、原住民や実行支配している物による命名である。
フォークランド(UK)と呼ぶかマルビナス(アルゼンチン)と呼ぶか。
千島列島(日本)と呼ぶかクリル諸島(ロシア)と呼ぶか。
また、これとは別に、世界的に理解されているかどうかもある。
その意味で、かの海域が「東海」などと称しても誰も理解しないであろう。
韓国にとって東でも、我が国にとっては西だ。航海中の海図を広げて東西の混乱は否めない。
そもそも、イギリスを経度「0」として東西を言う事事態、大英帝国の世界支配の遺物である。

2002.8.14に発表によると、IHOは、日本海の表記を削除すると言う。
韓国の主張を入れたと言うわけではないが、当事国間での調整が付かない為だと言う。 韓国の主張は、国際的な歴史を無視したものだ。
19世紀以降の歴史の中で、大国に埋もれていた韓国にとって、その間に日本優位で決定されたものが気に入らないのであろう。
が、「東海」こそ、韓国中心であり、日本にとってもロシアにとっても、意味のない命名である。
このようなくだらない論議に耳を傾けたIHOもいい加減なものだが、
ならば、植民地政策により発見者が命名した多くの名称も破棄するのだろうか。


IHO国際水路機関「日本海」の名称削除提案、一転して撤回

海図の国際指針を定める「国際水路機関」(IHO=事務局・モナコ)が、「日本海」の名称削除を提案していた問題で、IHOは20日までに「提案を撤回する」との意見を加盟国に送付したようだ。
今回の対応を疑問視する声が加盟各国から多数寄せられたためだという。

IHOは2003年をめどに、海図の指針を改訂することにしており、現行版では「日本海」と明記しているページを、改訂版では削除する案を8月上旬、加盟国に示していた。
韓国が「日本の植民地政策で押しつけられた」として、「東海」への改称を主張したためとされる。

これに対し、日本は「約200年前に欧州で定着した名称。安易な変更は航行安全上も問題がある」と猛反発していた。海保によると、他の加盟国からも「長年の歴史を持つ名称をIHOが勝手に変更するようなことがあれば、混乱する」などと批判的な意見が出ていたという。

また、韓国側が、IHO役員を招待したりなど、偏向的様相も問題とされていた。



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新規作成日:2002年2月9日/最終更新日:2002年9月20日