ロシア国境警備隊? ロシア国境警備庁?

かつて我が国の北方海域を中心に、我が国漁船としのぎを削った旧ソ連、ロシア国境警備隊。
今では、我が国の海上保安庁とも連携して、密漁などの対策にも鋭意取り組んでいる。

さて、気になるのはその名称だ。
長年、国境警備隊 で慣れ親しんでおり、何ら問題はないと考えるのだが、昨今の海上保安庁の公式発表には、必ず「国境警備庁」となっている。

言葉のニュアンスとしては、軍事境界線で対峙する「国境警備隊」よりも、警察官庁として取締に当たるイメージの「国境警備庁」の方が良いのかもしれない。
しかし、意味その物を、わざわざ捻じ曲げるような事はいかがな物であろうか。

ロシア海軍が用いる、英訳は、
Federal Boundary Service of Russian Federation.
一般に、Border Guard である。

そして、海上保安庁自体も、以前は、Maritime Safety Agency としていたが、立ち入り検査時など、My ship is safety, not need rescue. などと追い返された事も有ったとかで、世界的に通用しない、わかりにくい和製英語から、Japan Coast Guard と、明快な物に変更した。

Coast Guard すなわち、アメリカなら沿岸警備隊である。
これを、アメリカ沿岸警備庁と言う事はしない。

しかし、Japan Coast Guard の和訳が、日本沿岸警備隊ではなく、海上保安庁であるから、最近用語化した、ロシアに付いて、国境警備庁としたのだろうか。



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新規作成日:2002年5月24日/最終更新日:2002年5月24日