NHKスペシャル「海上自衛隊はこうして生まれた」

全容を明かす4000ページの機密文書▽日米秘密委員会の真相◇
解説: 有事法制案の国会審議など、自衛隊の活動が大きく広がろうとしている。冷戦時は、米国の対ソ戦略の一翼を担い、湾岸戦争後は、初の海外派遣として海上自衛隊が出動。そして今もインド洋で米軍への後方支援活動が続いている。この海上自衛隊はどのように創設されたのか。発足から半世紀を過ぎた今、海上自衛隊創設の全容を明らかにする。
2002.8.14 NHKスペシャル「海上自衛隊はこうして生まれた」が放送された。

基本的に良くまとまっている。
しかし、随所に詰めの甘さが散見される。

Y委員会のYは海軍を意味する。
Xを陸とすればそうだろう。しかし、Y委員会に付いて言えば、明確ではない。
Y委員会の指導者のイニシャルからきているとも言われている。
根拠のないものを言い切ってしまうのは、遺跡捏造と同じである。

第二復員局。
終始一貫して、第二復員局と表現していたが、昭和21.6.15までは第二復員省で、以降復員庁第二復員局、昭和22.1.1?厚生省第二復員局残務処理部、昭和22.10.15? 復員庁閉庁となっている。

朝鮮戦争時の海上保安庁による掃海作業
死者発生により、3隻が独自判断で撤収した印象を受けるが、事実とは異なる。
そもそも、この掃海作業は、超法規措置であり、その遂行責任に付いては、職務執行法の規定とは一致しない。
しかしながら、連合軍司令部より、任務全うによる感状を受けている。
そもそも海上保安庁は、警察、消防と共に、職務執行上の危険は存在しており、それと対比して軍人でなければ任務遂行に支障があるという論法には、大きな問題がある。
海上保安庁が、危険にひるまず職務執行を行う姿は、不審船による巡視船銃撃の例を見るまでもないことである。

関係資料が「門外不出」とあるのだが、既に「聞書 海上自衛隊」?か何かにより、概要は公開されている。


一日前の類似の別の放送(NHKスペシャル「幻の大戦果・台湾沖航空戦の真相」)でも、「協力」の一覧で、世界の艦船 潮書房 という表記が目に付いた。
基本的に、会社名、団体名を列挙しているのであるから、海人社 潮書房 であるべきだ。

重箱の角を突付くようだが、きめの甘さと言う物は、リサーチのあまさであり、それを容認し、かつ、あたかも正論のように発表してしまうところに大きな問題がある。
新説「こうだ」と言う物は、根拠が甘い場合、遺跡の捏造と、なんら変わらないものである。



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新規作成日:2002年8月15日/最終更新日:2002年8月15日