Mig-21

2002.2 北朝鮮のMig-19が、韓国との境界線を超えた。すなわち、侵犯である。
Mig-19といえば、50年以上も前の朝鮮戦争で、F86と闘った飛行機だ。
今も使っているのかという驚きと共に、よくまあ整備して飛ばしたものだと感心した。
が、実際はどうなのだろうか。
Mig-19の資料は乏しいので、後継のMig-21を見てみた。

Mig-21といえば、50年も前の飛行機だ。

Mig-21は、原形が1955に初飛行し、ソ連、中国、インド、チェコなどで13000機以上が生産された、史上最多の量産超音速戦闘機であり、使用している国は、50ヶ国に達する。
そして、現在でも、多くの国で使用されている。
当然、電子機器やエンジンなどの改良も進み、1986まで生産されている。
また、各種近代化計画も進められており、1998ころから、インド、ルーマニア、イスラエルなどで、実施、もしくは計画されている。

零戦と20年も差のない設計の機体である。
最新鋭の、三菱F-2との設計年差は約50年であるから、はるかに骨董品の感が強い。
しかし、超音速機出現までの発達の歴史は、ものすごいもので、1年の差は、現在の10年の差にも匹敵する要素ではあるから、年の比較はあまり意味が薄い。

さて、現在でも、各国でMig-21が使用されている理由は何だろうか。
小型軽量、安価、お手軽な機材ということであろう。
行動範囲も十分である。
もちろん、最新鋭戦闘機との電子戦闘で互角というわけには行かないかもしれない。
しかし、隣国に爆弾を落しに行くには十分な機体ではなかろうか。

また、日本では、現在も使用されている F-4EJ ファントムU も、初号機の設計はMig-21と大差ないのである。


Mig-21
ペイロードは約4トン。航続距離 約1500km。最高速度 約1.3M。

派生各型
MiG-21F Fishbed C
MiG-21PF Fishbed D
MiG-21PFM Fishbed F
MiG-21R Fishbed H
MiG-21S Fishbed H
MiG-21RF Fishbed H
MiG-21SM Fishbed J
MiG-21M (Type 96/Hindustan Aeronautics-India)
MiG-21PFMA Fishbed J
MiG-21MF Fishbed J
MiG-21SMT Fishbed K
MiG-21SMB Fishbed K
MiG-21bis-A Fishbed L
MiG-21bis-B Fishbed N
MiG-21U Mongol A
MiG-21US Mongol B
MiG-21UM Mongol B
J-7 / F-7 Fishbed
J-7 II / F-7B Fishbed
J-7 III Fishbed
F-7M Airguard
F-7P Skybolt

使用国
Afghanistan、Albania (J-7)、Algeria、Angola、Azerbiajan、Bangladesh、Bulgaria、Burma、Cambodia、China (J-7)、Congo、Croatia、Cuba、Czech Republic、Republic、Egypt、Ethiopia、Finland、Germany、Gunea、Hungary、India、Iran、Iraq、Kazakhstan、Laos、Libya、Madagascar、Mali、Mongolia、Mozambique、Nigeria、North Korea、North Yemen、Pakistan (J-7)、Poland、Romania、Slovakia、South Yemen、Sri Lanka、Sudan、Syria、Tanzania、Vietnam、Yugoslavia、Zambia、Zimbebwe
参考
三菱F-1 行動半径 約550km。
F-4 ファントム 1950年代に米海軍で採用。ペイロードは約10トン。行動半径 約850km。



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新規作成日:2003年2月22日/最終更新日:2003年3月1日