分析と判断
インドに派遣された2名の靴の調査員がいた。
「インドでは靴は売れない」という者と、「バンバン売れる」というまったく異なる報告がなされた。
調査結果としては「インドでは誰も靴を履いていない」という理由だった。
誰も履いていないから、今後もはかないだろうと言う分析と、
今誰も履いていないから、履き始めればどんどん売れるだろうというものである。
弱気と強気という面もあるだろう。
もちろん、実際の調査では、なぜはいていないのかという理由を調査する必要もあるだろう。
これはあくまで一例である。
2003年末のNHK紅白の視聴率について、NHKの海老沢会長は、BSの普及率が増えているのに、視聴率が前回2%だったのに、今回0.9%となったのはおかしいという。
なんも考えていない、単なるオヤジの発言だ。
NHK紅白は、お茶の間で家族が大晦日を過ごすための番組であろう。
地上波のテレビの普及率はほぼいきわたっている。
これに対して、BSはまだまだだ。
さて、BSというのは、特殊な設備を必要とする。
されば、そんなものをつけてまでテレビを見たいという人は、それなりの番組を見たいということだろう。
そもそも、地上波が40%に達しているNHK紅白の視聴率に対して、BSが同等となっていない点に注目すべきだろう。
要は、地上波とBSは、視聴者層が異なるのである。
これはむしろ、NHK紅白が、既に低俗な番組と化していることを認識すべき点でもある。
物事の分析と判断には、多くの経験と、判断材料を要する。
正しい情報がなければ正しい判断はおぼつかない。
新規作成日:2004年1月9日/最終更新日:2004年1月9日