1/1000000の確率
「1/1000000の確率」
事故率や安全性を計る尺度として確率が使われる。
シックスナインとは、アポロ計画でのミッションの安全性を形容したものだが、6個の9が並ぶ、99.9999%、の安全性をうたったものである。
99.9999%すなわち、ほぼ100%である。
万が一という表現もある。
1/10000の確率を言う。
この場合、99.99%であるから、シックスナインはその100倍の確率となる。
アポロ計画での計算方法はここでは論じないが、この確率計算にあたかも無関係に事故は生起する。
99.9999%が本来なら、1000000回で1回しか具現化しないのだが、実際は100回単位以下に対して発生している。
さて、
計算が完璧を言うときに、例えば「345+678」を見てみよう。
これを1つの計算と見れば、確かにそうだ。
が、暗算、筆算をしてみよう。
下一桁の、5+8、そして繰り上がって、1+4=5、5+7=12、更に繰り上がって、1+3=4、4+6=10と、都合5回計算しているのだ。
ここで、計算10000回を見たとき、個々で10000回なら、2000個の計算しか終わっていないことになる。
実は細かい計算が多く実行され、全体の計算量が多くなっていることが判る。
電子計算機で、1/1000000以下の誤算率を言うのだが、同様に個々の計算回数は極めて多く、1000000回の計算は、秒単位で1度発生しているから、実に頻繁にミスが発生するのである。
もちろん、これを正確に保つために、計算の二重化、多数決などを計り、ミスが具現化しないような仕組みも持ってはいる。
が、当局なりの発表の数値をそのままありがたがっても何の意味もないということを理解すべきだ。
何の根拠を持っても数値なのか。
H2ロケットが極めて高い失敗率を露呈した。
当初は計算上の高い成功率をうたったが、実際ぼろぼろになると、その計算根拠もぼろぼろであった。
全体としての安全率は、実は個々のパーツの信頼性であって、複合体のそれではないという。
新規作成日:2005年6月12日/最終更新日:2005年6月12日