アジア諸国って中国朝鮮だけでつか?

昨今、靖国問題を含め、アジア外交が問題になっている。
が、アジアとはどこだろうか。

ちょっと日本全図を見ていただきたい。
北は北海道から南は九州沖縄までが掲載されている地図である。
この中に、おまけのように掲載されている陸地の中に、中国・台湾、朝鮮・韓国、ロシアがある。
このうち、ロシアは東欧の国であるから、残りは、中国・台湾、朝鮮・韓国である。
これを、アジア諸国と勘違いしている人が多い。
よく考えていただきたい。
見た地図は、日本全図であって、世界地図ではない。
日本地図に、周辺の陸地として掲載されているものをアジアのすべてと論じていればお話にならない。

世界には、5つの大陸がある。
アジア、ヨーロッパ、アフリカ、北アメリカ、南アメリカである。
この5つをして、五輪のマークも形成されている。
近年では、陸の区切りとしての見地から、アジア、ヨーロッパをあわせて、ユーラシア(ユーロ + アジア)と呼ぶようになっている。
この場合、オーストラリア大陸が計上される。

さて、アジア大陸といえば、この中で最大の面積を持つが、その多くの部分は、北のロシアが占めている。
しかし、太平洋地域だけで見ても、東南アジアというように、インド洋、地中海と、広大な海域にも面している。
西の果てはトルコであり、NATOやEUにも加盟する、欧州圏とも言うべき存在ではあるが、れっきとしたアジアの国である。

中国の人口は15億とも言われ、アジアの中でも巨大な国である。
しかし、インドも人口は10億とも言われ、負けてはいない。

太平洋戦争では、極東アジアに戦火を拡大した。
侵略か否かの定義は別として、戦場では、敵味方、軍民を問わず多大な損害を出している。
責任問題は当然存在するが、そのひとつは、東京裁判としての決着を見ている。

中国、朝鮮においては、日本による占領という側面から、反日色が強い。
しかしながら、インドネシアをはじめ、極東アジアの多くの国は、欧米からの植民地支配からの解放という視点から、戦禍は別として、日本びいきである。
特にインドでは、東京裁判において、戦勝国の立場でありながら、欧米主導の日本への制裁裁判に批判的であったことは有名である。

アジア外交が叫ばれるが、靖国問題等を言う場合は、アジアではなく、中国朝鮮に、国名を限定すべきであろう。
少なくとも、パール判事の記念碑が靖国神社に建立された事実もあり、インドは靖国神社に対して批判的ではない。
アジア各国が靖国問題に批判的という表現は、そもそもアジア国家の計数が間違っている。

アジアは広大であり、極東アジア、東アジア、中央アジア、西アジア、など、範囲を限定して言う場合も多い。
範囲を限定すれば、計上される国家や地域は、アジア全体から見れば一部分になる。
これをして、アジア全体を語ることは、そもそもが間違っている。
イスラエルやレバノンの問題も、アジアの問題であるのだ。

アジアには、次のような国家(と地域)が存在する。
日本、インド、インドネシア、カンボジア、シンガポール、スリランカ、タイ、韓国、北朝鮮、中国、台湾、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、東ティモール、ブータン、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、モルディブ、モンゴル、ラオス
アフガニスタン、アラブ首長国連邦、イエメン、イスラエル、イラク、イラン、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、シリア、トルコ、バーレーン、ヨルダン、レバノン
約40近い国家(と地域)が存在する。
このうちの2カ国程度が発言する問題を、アジアの意見と考えるほうが間違っている。




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新規作成日:2006年8月12日/最終更新日:2006年8月12日