北朝鮮の核実験
2006.10.9昼、北朝鮮は、地下核実験を行ったと発表した。
また、同時刻、各地の観測所では、通常の地震とは異なる波形を観測している。
北朝鮮では、かねてから核開発の疑惑があった。
が、核のカードとは、最後の切り札でも有り、これを早々に切ってしまえば後がないのだが・・・。
今回の実験は、規模が小さいとされている。
・小規模の実験が成功裏に行われた
・規模の大きい実験が失敗に終わった
・通常火薬を集積して爆発させた
などが取りざたされている。
通常、地下核実験では、いかに密閉したとしても、放射能が大気中に洩れてゆく。
観測機で上空の塵を集めてくれば、この放射性物質が観測されるという。
しかし、現段階では、これを裏付ける確認は取れていないという。
核実験をカードとして留保していた場合は、これを実施すればカードを失う。
が、逆に、核保有国としてのカードを持つことにはなる。
ただ、新たな核保有国に対する風当たりは強い。
インド、パキスタンも、ともに核実験後、世界からの経済制裁にあっている。
ただ、時を経て、認知されてしまったことも否めない。
が、インド、パキスタンの場合は、若干事情が異なる。
まず、インドは、超大国の核独占に対する対抗措置であり、パキスタンは、この隣国の核保有に対するものである。
これに対して、北朝鮮の場合は、国際社会への脅威以外の何ものでもない。
核武装による脅威、同時にミサイルによる運搬手段とあいまって、世界的な危機でもある。
今回においては、北朝鮮に同情的な中国、ロシアも、態度を変化せざるを得なくなっている。
新規作成日:2006年10月11日/最終更新日:2006年10月11日