久間防衛大臣の「原爆はしょうがない」発言とその後

冷静に判断する国語読解力があるならば、何ら問題を感じない。
一部、バイアス勢力、マスコミにとっては、揚げ足取りの好材料であり、それを防げなかったという点は、日本の閣僚としては落ち度ということであろうか。
こういった姿勢は、いじめの構図そのものであり、政治に対して本末転倒である。
そもそもが、戦争被害は広島長崎の原爆のみであるかのような市民団体にはうんざりする。

後任は小池百合子代議士で、防衛庁時代を含め、日本の防衛のトップに女性がなるのは初めて。
これに対して、小池さんの力量を危ぶむ声もあるようだが、そもそもが、実務よりも、見かけの綺麗さがあればそれでよいという日本の国政を如実に現している。


千葉県柏市で行われた久間氏の講演のうち関連部分
ソ連、中国、北朝鮮と社会主義陣営、こっちは西側陣営に与したわけだが、欧州はソ連軍のワルシャワ条約機構とNATO軍が対立していた。そのときに吉田茂首相は日本はとにかく米国と組めばいいという方針で、自由主義、市場原理主義を選択した。私は正しかったと思う。
これは話は脱線するが、日本が戦後、ドイツみたいに東西ベルリンみたいに仕切られないで済んだのは、ソ連が侵略しなかったことがある。日ソ不可侵条約(※正しくは日ソ中立条約)があるから侵攻するなんてあり得ないと考え、米国との仲介役まで頼んでいた。これはもう今にしてみれば、後になって後悔してみても遅いわけだから、その当時からソ連は参戦するという着々と準備をしていて、日本からの話を聞かせてくれという依頼に対して「適当に断っておけ」ぐらいで先延ばしをしていた。米国はソ連が参戦してほしくなかった。日本の戦争に勝つのは分かった。日本がしぶといとソ連が出てくる可能性がある。
ソ連が参戦したら、ドイツを占領してベルリンで割ったみたいになりかねないというようなことから、(米国は)日本が負けると分かっていながら敢えて原子爆弾を広島と長崎に落とした。長崎に落とすことによって、本当だったら日本もただちに降参するだろうと、そうしたらソ連の参戦を止めることが出来るというふうにやったんだが、8月9日に長崎に原子爆弾が落とされ、9日にソ連が満州国に侵略を始める。幸いに北海道は占領されずに済んだが、間違うと北海道はソ連に取られてしまう。
本当に原爆が落とされた長崎は、本当に無傷の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で今、しょうがないなという風に思っているところだ。米国を恨むつもりはない。勝ち戦と分かっている時に原爆まで使う必要があったのかどうかという、そういう思いは今でもしているが、国際情勢、戦後の占領状態などからすると、そういうことも選択としてはあり得るということも頭に入れながら考えなければいけないと思った。
いずれにしても、そういう形で自由主義陣営に吉田さんの判断でくみすることになり、日米安保条約で日米は強く、また米国が日本の防衛を日本の自衛隊と一緒に守るということを進めることで…。戦後を振り返ってみると、それが我が国にとっては良かったと思う。


久間氏が同日午後、講演での発言について、東京都内で記者団に語ったオンコメント
原爆を落とした、落とされたのは返す返すも残念だし、あんな悲劇が起こったというは取り返しの付かないことになったわけだが、しかしそういう歴史を振り返ってみたら、「あのときこうしていれば」と後悔してもしょうがないわけだし、とにかく今みれば米国の選択というのは米国からみればしょうがなかったんだろうと思うし、私は別に米国を恨んでいませんよとそういう意味で言ったわけだ。「しょうがない」という言葉が、米国の原爆を落とすのがしょうがなかったんだということで是認したように受け取られたことは非常に残念だ。




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新規作成日:2007年7月3日/最終更新日:2007年7月3日