WBCに見る文明国と劣等国
WBC ワールド・ベースボール・クラッシック
野球の世界大会である。
今回、日本が紆余曲折の後優勝を果たした。
さて、その日本は、予選において、二度も韓国に負けている。
この間、日本に勝利した韓国の歓喜は比類なきものだ。
そして、準決勝で対戦するに当たり、何の問題もなく日本に勝てると豪語した。
ま、対戦相手に対して優位を強調するのは当たり前とも言えるが。
果たして結果は日本が勝利し、決勝に進んだ。
これに対して韓国の落胆はものすごい。
そればかりか、何か日本が卑怯であるかのいいようだ。
対戦の内容は世界に放送されている。
いくつかの試合では、審判の誤審で問題を抱えているが、日韓戦においては特に問題はなかった。
すなわち、スポーツ競技として勝敗が決定している。
確かに、予選で6勝し、日本よりも勝率は良かったかもしれない。
しかし、肝心な準決勝で勝利できなかったのは韓国であって、これは大会運営が間違っていたわけでもなんでもない。
韓国は、5000年の歴史があるという。
中国4000年というから、それよりも長いなんて、誰も信じないが。
かつての大国である中国に隣接し、日本よりも文化的に進んでいたと主張するかの国にとっては、わが国の台頭は耐え難いものなのだろう。
他の国はともかく、日本に対しては別段のプライドがあるようだ。
それはそれでかまわないのだが、何か取り違えをしていると話にならない。
試合に負けたからといってそこまで熱くならなくても・・・。
逆に言えば、たかが野球である。
ほかに誇るものがないから、せめてもの一縷の望みということであれば、これほど情けないものはない。
まさに劣等国という形容詞がふさわしい。
ちなみに、韓国チームの監督ひとり、対戦前から両チームを冷静に評価し、結果も素直に受け止め、日本を称えている。
彼こそは世界的なスポーツマンであるが、韓国内にとっては非国民なのだろう。
さて、決勝で日本と戦って敗れたのはキューバ。
アマチュアチームとしては世界一を誇るという。
キューバは今や数少ない社会主義国家で、アメリカからは経済制裁のさなかである。
そのため、WBCの売り上げがキューバに流れることが違法であるとして、キューバの参加が危ぶまれていた。
果たしてキューバのカストロ首相は、「そのお金はハリケーン被災の義捐金に寄付しよう」と宣言した。
失礼を承知で言えば、キューバの経済はひどいもので、この資金は重要な経済力であるはずだ。
しかし、野球大国といわれるキューバは、それを超えた。
やせ我慢とも言うかもしれないが、精神の上で、もっとも文明国の発言といえるのではなかろうか。
新規作成日:2006年3月23日/最終更新日:2006年3月23日