東武鉄道運転手の懲戒処分と東武鉄道に見る安全認識の誤解

先般、運転台に子供をいれ、職務規定違反として懲戒免職処分の記事が掲載された。

多くの電話やメールが寄せ我、賛否両論あるようだ。

職務規定に厳正に望むのも一つの覚悟だろう。
安全運行を最優先に掲げるのも結構だ。
懲戒免職により子供が傷つくという意見もあるが、躾が出来ず野放しに育った結果であって、親はその責を負って何ら問題はない。
人の命を預かる職業での心の緩みの結果として、子供の教育にも必要なものだ。

が、一つ考え違いがあるようだ。

2005.3伊勢崎線竹ノ塚駅構内第37号踏切道における死傷事故があった。
これは、確かに操作員のミスではあるが、踏み切りの通過における安全確認義務は各人にあり、その責をすべて操作員におっかぶせるのはどんなものだろう。
当初から体制的に危険は潜在し、駅長を含め、東武鉄道としては十分に認識し、対策すべきものだった。

その教訓を持って、今回、厳正に処理したことを強調したいのだろう。
が、そこで血祭りに揚げるべき対象はただしいのだろうか。

今回の懲戒免職が妥当かどうかは、やがては裁判で判断されるであろう。
が、東武鉄道が「正当」とし、それを利用者に納得させたいのであれば、竹ノ塚駅構内第37号踏切道における死傷事故の責任を、もっと重く処分されるべきだ。
歴代駅長の懲戒免職は必須であろう。
東武鉄道の経営責任も問われるべきだ。
死傷事故に至る要素を放置した責任は重い。

それが出来ないのであれば、今回の処分で必要以上のパフォーマンスを見せる必要はないだろう。




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新規作成日:2005年11月12日/最終更新日:2005年11月12日